風邪の初期に頼るのは、やはり「葛根湯」
風邪のひき始めには「やはり葛根湯」という医師が複数いました。
「葛根湯を内服してすぐに寝ます。風邪のひき始めにはいいと思います」(中崎恵美先生)、「風邪の初期には強い肩こりの症状を伴うことに気づき、葛根湯を服用。体を温めながら、消炎が期待できる葛根湯は自分に合っているようです」(津田攝子先生)など、早めに葛根湯をとることで、悪化せずにすむという声が多く上がりました。
ここからは、他の先生方の方法をご紹介。プロならではの知見を生かした風邪対策が満載です。
高濃度のビタミンC点滴は、疲れたときのカンフル剤!
髙瀬聡子先生は、自らのクリニックで即効性のある方法を実践!
「高濃度のビタミンC点滴は、疲労回復効果が半端なく、疲れたときのカンフル剤です。風邪をひきそうなときにも効果抜群です。また、夏の日焼け肌があっという間に戻る美白力と、日焼け直後の赤みのある肌にすぐ点滴すると、抗炎症効果でメラニン生成手前でリセットできます」(髙瀬聡子先生)
ウォブクリニック中目黒総院長。肌の仕組みや、肌を支える組織に精通。肌トラブルやエイジングへのわかりやすいアドバイスが評判 ・日本皮膚科学会正会員 ・日本美容皮膚科学会正会員 ・日本抗加齢医学会正会員 ・日本香粧品学会正会員 ・日本レーザー医学会正会員
卵かけご飯で体温アップ&免疫を整える
身近な食材を組み合わせて、栄養価の高い食事を心がけているのは、富永喜代先生です。
「温かい炭水化物とタンパク質をとること。具体的には、卵かけご飯を食べます。炭水化物で一気に体温を上げる即効性を期待します。また、長期的に免疫を整えるため、アミノ酸スコア100の卵はとても有効です。しかも、卵とお米なら買いに行かなくても家にストックがあるので、買い物の人混み疲れからも解放されます」(富永喜代先生)
富永ペインクリニック院長。医学博士。日本麻酔科学会専門医。 1993年より聖隷浜松病院などで麻酔科医として勤務、2万人を超える(通常1日2名のところ、1日12名)臨床麻酔実績を持つ。2008年愛媛県松山市に富永ペインクリニックを開業。痛みの専門家として全国でも珍しい性交痛外来を開設し、1万人超のセックスの悩みをオンライン診断している。性に特化したYouTubeチャンネル『女医 富永喜代の人には言えない痛み相談室』は、チャンネル登録者数28万人、総再生数は6600万回超。SNS総フォロワー数44万人。真面目に性を語る日本最大級のオンラインコミュニティー『富永喜代の秘密の部屋』(会員数1.6万人)主宰。『女医が教える性のトリセツ』(KADOKAWA)など著書累計98万部。
高温入浴で、いつもよりしっかり汗をかいて
二宮典子先生は、普段よりも体を温めることを意識。
「普段よりも高い温度のお湯で、入浴をします。入浴前に水分をしっかりとって、汗が出るまでじっくりつかります。その後、布団を肩までしっかりかぶって早めに就寝します」(二宮典子先生)
医療法人 心鹿会 理事長。泌尿器科専門医・指導医、性機能専門医、漢方専門医。最近注目されているフェムケアやGSMにいち早く取り組み、婦人科、泌尿器、性機能、外見のコンプレックスなどの、相談しにくい悩みにも対応。下ネタ医療系YouTuberとしての顔も持ち、若い世代から更年期世代、シニアまで幅広い層に人気。
マヌカハニーをなめると、喉のイガイガが治まることも
石井さとこ先生は、おいしさも兼ね備えたこんな対策を。
「抗菌・抗炎症効果を期待するマヌカハニーは普段から愛用していますが、喉がイガイガするときには、小スプーンひとさじなめると、いつの間にか治っていることもあります」(石井さとこ先生)
石井先生がとっているニュージーランドのロンゴハニー。
ホワイトホワイト デンタルクリニック。歯のホワイトニングを日本で広めた第一人者。明るく、フレンドリーなキャラクターから「さとこ先生」と呼ばれ親しまれている。 女性歯科医師ならではの、歯と体を美しく保つための食事や、歯が美しく見える口元メイクについてのアドバイスに定評がある。 女優・モデル・タレント・アナウンサーなど、多数のビューティーセレブからの信頼も厚い。著書に『マスクしたまま30秒!! マスク老け撃退顔トレ』。テレビなどメディアで話題に。
ほとんどの風邪はこれでOK! オリジナルの風邪対策10カ条
丹羽祐子先生は、オリジナルの10の方法で風邪を撃退!
「風邪をひいたかなと思ったときは、以下の10の工程で対策しています。
1:水素ガスを吸って免疫機能を回復
2:初期の風邪に効く葛根湯を飲む
3:喉の粘膜を強くし、ウイルスの侵入を防ぐ目的でプロポリス入りキャンディーをなめる
4:ユーカリオイル(ラディアータ)をマスクに垂らして吸うことで、呼吸器系の症状が軽減され、鼻呼吸もしやすくなり、抗菌・抗ウイルス作用の効果を得られる
5:殺菌作用、組織修復作用のあるオゾン水でよくうがいをする
6:口腔粘膜や喉の粘膜を保護するプラセンタジェルを口腔内につける
7:自己免疫機能を向上させるプラセンタサプリを多めに飲む
8:華盖(かがい)という、免疫力を高め咳を抑える効果のあるツボに、純度の高いゲルマニウムの粒を貼ったり、置き鍼をして、免疫機能が落ちないよう胸腺を刺激する
9:首、胸、肩の筋肉をほぐし、血流を良くしておくために、セルフマッサージや体操をする
10:シリカ入りの水を多めに飲む、吸収率の良いビタミンCサプリメントLypo-Cを飲む
この工程を踏めば、私の場合、ほとんどの体調不良は回復し、風邪もよくなります」(丹羽祐子先生)
医療法人社団橋本会理事長/橋本歯科医院院長 特定非営利活動法人日本咬合学会認定医、日本顎咬合学会認定医、日本歯科東洋医学会理事・認定医、YNSA学会(山元式新頭鍼療法)理事・認定講師、点滴療法研究会マスターズクラブ会員など
漢方薬の桔梗湯を白湯に溶いて、喉を潤す
喉の痛みや腫れを鎮める効果のある漢方薬を服用しているのは、武田安代先生です。
「喉が痛くなることが多いので、漢方薬の桔梗湯を白湯に溶いたものをペットボトルに入れて持ち歩いています。細かく喉を潤すことで、風邪予防効果があると思います」(武田安代先生)
武田先生が白湯に溶かしている、ツムラの漢方薬「桔梗湯」。
医療法人社団 健徳会 わかばクリニック 内科・皮膚科・美容皮膚科医 2020年にわかばクリニック院長に就任。 長年の経験による豊富な知識、 確かな診断、技術に定評がある。日本美容皮膚科学会正会員、サーマクール認定医、抗加齢医学会専門医、日本皮膚科学会正会員。 「クリニック、仕事で力を入れていることは、ご予約からクリニック滞在中、アフターケアまで安心して通っていただくよう、カウンセリングでは主観的にならないよう傾聴し、個々の患者さまの希望に最もよい治療法を探して施術し、その期待に応えられるように努めています。 趣味は、旅先の非日常空間で風景を眺めたり、人間ウォッチングをすることです」
寒気などの症状を感じたら、漢方薬の麻黄附子細辛湯を
「葛根湯」だけではなく、こんな漢方薬もおすすめだと教えてくれたのは平田雅子先生です。
「漢方薬の麻黄附子細辛湯を飲みます。早めに飲むことで、症状がひどくならずにすむことが多い気がします。長期の服用ではなく、寒気など風邪のひきはじめの症状を感じたら、熱いお湯に溶かして飲んでいます。漢方の服用については医師に相談のうえ、個人の体質に合うものにしてください」(平田雅子先生)
ツムラの漢方薬「麻黄附子細辛湯」。
日本医師会産業医。国際中医薬膳師。 日本大学医学部卒業。東京医科大学付属病院勤務、同大学助手を退職後、女性専門医療に携わる。臨床の第一線に立ち、毎日500名以上の患者様の診療にあたる。 2003年、医療法人社団 育生会 私のクリニック目白、開設。理事長兼院長。
※ここで紹介した内容がすべての方の体質に合うとは限りません。特に漢方薬については、医師、薬剤師に相談したうえで服用してください。
素敵ドクターズとは?
「素敵ドクターズ」とは、over42歳のOurAge世代で、若々しくイキイキと輝いている医師たちのこと。超多忙なはずなのに、ずっと美しく健康でいられるのはなぜ? 皮膚科、婦人科、歯科、形成外科など、それぞれの専門知識を生かしたアドバイスから、本人が実践していること、愛用の私物まで惜しみなく教えてくれる100名の医師たちです。
取材・文/野々山 幸(TAPE)