【お守りプチテク紹介者】
サロンアンピール代表。現場の臨床経験で培ってきた経験をベースに、足裏から始める独自のマッサージ法「きよみ式ゾーンセラピー®」を確立。現在は現場での施術を大事にしながら、企業のセミナーやメディアの監修など幅広く活躍中。著書に『すべての不調は足裏を見ればわかる!』(ワン・パブリッシング)ほか多数。
更年期のホルモンバランスを足裏マッサージで整える
セラピストとして、30年にわたり30万人以上の足裏を診てきた鈴木きよみさん。自身も毎朝、足裏を診て、その変化に合わせてマッサージすることで健康を保ってきたそうです。
ところが40代の後半から更年期の不調に悩まされることに…。
「40代半ばまでは心臓の持病以外の不調を感じたことはなかったのです。ところが50歳を目前にして、不眠、肩こり、疲れが取れない、精神的な落ち込みなど、いわゆる更年期の不調に悩まされるようになりました。
以前から足裏マッサージを日課にしていましたが更年期の不調を感じてからは、これまで行っていた足裏全体のマッサージに加えて、特にホルモンバランスを司るかかとのマッサージを続けたんです。
毎日5分でも、10分でもこのマッサージを行うことで、メンタルの不安定さや疲れやすさが取れ、足裏刺激の効果の高さを改めて感じました」
↑かかとにある卵巣の反射区を指圧棒または親指で刺激。調子が悪いときほど初めは痛みを感じますが、刺激をしているうちに気持ちよく感じます
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「なかでも足裏マッサージの効果を強く感じたのが精神的な落ち込みです。一時は気持ちも体も重く、疲れを感じることが増え、食事が食べられずに痩せてしまいました。
そんなときにマッサージをしたのが、脳の反射区が集まる足裏の親指刺激。自律神経やホルモンバランスを整えるのにとてもいい反射区です。ここのマッサージを習慣化することで、気持ちが安定するのを実感しました」
↑脳の反射区が集まる親指を指圧棒で刺激します。ストレスがたまっているときにもおすすめ
寝つきが悪い、眠りが浅い…睡眠の悩みには足の温めが効く
「また更年期症状が出始めた頃から、疲れているのになかなか寝つけなくなりました。そんなときに始めたのが足裏を温めること。
足を温めると眠くなるので、夜寝る前に足裏マッサージを行ったあと、『チェリーピロー』というサクランボの種が詰まったピローをレンジで温めて、その上に足を乗せてしばらく温めます。すると眠気がやってきて、一度寝つくと途中覚醒せずに深く眠れるようになりました。
今でも足裏マッサージと『チェリーピロー』で足を温めることは夜寝る前のルーティンです」
↑レンジで温めた「チェリーピロー」の上に足を乗せて足裏を温めます。そのうち体が温かくなってきて眠くなってきます
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葛根湯が更年期のひどい肩こり改善に役立った
「更年期の不調には漢方薬のお世話にもなりました。これまで感じたことがないひどい肩こりの症状を主治医に相談したところ、『葛根湯』がいいと処方していただきました。
風邪の初期症状に効くものだと思っていたのですが、血流がよくなる漢方薬とのこと。肩こりがひどかった時期には毎朝飲んでいましたが、今では血流が悪くなり肩こりが気になるときに飲んでいます」
↑風邪をひきそうなときにも役立っています
風邪の初期症状や感染症予防にはホメオパシーのレメディを
「60歳を越え、更年期の不調には悩まされなくなりましたが、毎日、お客さまの予約が入っているので私が体調をくずすわけにはいきません。特にコロナやインフルエンザなどの感染症対策にはとても気を遣っています。そこで免疫力が落ちていると感じたときに、私自身はもちろん、スタッフにもすすめているのが、ドイツ発祥の自然療法ホメオパシーの薬剤『レメディ』。
なかでも風邪を引きそうなときや、コロナやインフルエンザが流行し始めているときに予防のためにレメディのひとつ『オシロコシナム』を舌下に入れて溶かすようにとります。今の私が病気予防遣いちばん信頼しているお守りサプリです。オシロコシナムのおかげなのか、一度も感染症にかからずに元気に過ごすことができています」
↑i-Herbなどの通販サイトで購入することができます。小さな粒を舌下に入れて、溶かすようにとるのがポイント
「更年期から脱した現在は、心も体もとても元気です。それでも朝晩の足裏マッサージは欠かしません。足裏は不調を映す鏡です。朝、足裏を診て昨日とは色や形が違う、腫れている、そんな違いを見つけたら、そこをいたわるようにマッサージをします。そうすることで、未然に不調を防ぐことができ、今日も元気に自分の足で踏ん張って活動できるのです。
足裏を診てマッサージをすることは私の仕事でもありますが、それ以上に自分自身をいつまでも健康で豊かに暮らすことができる元気の源です」
取材・文/山本美和