HAPPY PLUS
https://ourage.jp/karada_genki/more/390393/

タンパク質が多い野菜で摂取量を底上げする

糖尿病予防には筋肉を維持することも大切です。そのためにタンパク質を十分に摂取することが食事術のポイントのひとつ。その底上げをするのに、タンパク質量が多い野菜を利用するのもいいとのこと。そのポイントを、糖尿病専門医である大坂貴史先生と、管理栄養士の沼津りえさんに伺いました。

ブロッコリーはタンパク質豊富な野菜の代表

タンパク質補給には、肉や魚などの動物性タンパク質が効率よく摂取できると知りつつ、年齢とともに、前ほどたくさん肉が食べられないという声も。

 

「そんなときは、野菜や豆類などを活用してはいかがでしょうか? 例えば、ブロッコリーやアスパラガス、ほうれん草、豆苗、枝豆などの野菜、グリーンピース、いんげんなどの豆類もタンパク質を含みます。これらを上手に使えば、タンパク質補給の底上げになります。

 

特にブロッコリーはサラダに添えてもいいし、カレーなどの煮込み料理に入れるなど、活用範囲が広いのでおすすめです。あえて大きめに切って食べ応えを残し、しっかり咀嚼するように促します。そうすることで、早食いや食べすぎを防止する効果にもなります」(大坂貴史先生)

 

ブロッコリーをカレーとご飯に混ぜて、カロリーと糖質をダウン!

「ブロッコリーはコラーゲン生成を促進するビタミンCをはじめ、骨を強くするビタミンK、皮膚や粘膜を健康に保つベータカロテン、貧血予防になる葉酸、腸内環境を整える食物繊維が豊富です。あまり知られていませんが、筋肉をつくるタンパク質も多く含み、栄養バランスの高い食材です。

 

キーマカレーに使用する肉は、脂肪分が少なく低カロリーの鶏ひき肉を使用。ブロッコリーの花蕾(からい・つぼみの部分)はカレーに、捨ててしまいがちな茎はご飯に混ぜて、丸ごと使います。こうして、ブロッコリーを活用することで、肉やご飯の量を抑えて全体のカロリーをかなり低くすることができます」(沼津りえさん)

 

 

鶏ひき肉とブロッコリーのキーマカレー

糖尿病レシピ キーマカレー ブロッコリー

「にんにくと玉ねぎを米油でじっくり炒め、カレー粉としょうゆをプラス。カレー粉にはターメリック、クミン、コリアンダー、カルダモン、チリペッパーなどさまざまなスパイスやハーブが入っています(商品によって異なります)。その香りを楽しむように、シンプルな味に仕上げました」(沼津さん)

 

エネルギー337㎉、タンパク質12.3g、脂質8.5g、糖質44.3g、食塩相当量0.8g

 

【材料 2人分】

ブロッコリー(ゆでた花蕾の部分) 100g
ブロッコリー(ゆでた茎の部分) 1本分
ご飯 茶碗軽く2杯分(約240g)
鶏ひき肉 100g
にんにく(みじん切り) 3g
玉ねぎ(みじん切り) 50g
カレー粉 大さじ1
塩 小さじ1/4
こしょう 少々
しょうゆ 小さじ1/2
米油 小さじ1
水 100㎖

 

記事が続きます

 

【POINT】

糖尿病レシピ キーマカレー ブロッコリー ポイント

ブロッコリーの茎は粗めの角切りに、花蕾は小房に分けて、あえて食べ応えを残します。これにより早食いや食べすぎの防止に。

 

【作り方】

1 ブロッコリーの茎は粗く切り、花蕾の部分は小房に分ける。

2  フライパンに米油、にんにく、玉ねぎを入れ、弱火でじっくり炒める。

3  玉ねぎがしんなりしたら、鶏ひき肉を加えて中火でしっかり炒める。

4  塩、こしょう、カレー粉を加え、さらに炒める。

5  水、ブロッコリーの花蕾の部分を加え、3~4分煮詰める。

6  しょうゆで味を調える。

7  ご飯にブロッコリーの茎を混ぜて皿に盛り、その上に6を盛る。

 

家庭でカレーというと、カレールウを使用することが多いと思いますが、これなら忙しいときでも、1人分でも簡単に作れそう。ブロッコリー料理のレパートリーに加えたい一皿です。

 

【教えていただいた方】

大坂貴史
大坂貴史さん
糖尿病専門医・指導医、総合内科専門医
Twitter Instagram

京都府立医科大学卒業。京都南病院、京都第二赤十字病院を経て、京都府立医科大学大学院博士課程で医学博士を取得。現在は綾部市立病院 内分泌・糖尿病内科部長、京都府立医科大学 内分泌代謝内科学講座 客員講師。糖尿病と筋肉、糖尿病運動療法が専門。YouTubeやXで医療情報を発信。著書に『血糖値は食べながら下げるのが正解』(KADOKAWA)、『75歳の親に知ってほしい! 筋トレと食事法』(クロスメディア・パブリッシング)などがある。 大坂貴史 先生 著書 書影

 

【レシピ・料理】

沼津りえ
沼津りえさん
管理栄養士、料理研究家
公式サイトを見る
Facebook Twitter Instagram Instagram

管理栄養士・調理師、料理教室COOK会主宰。大手食品メーカーで管理栄養士として勤務。その後、製菓・製パン専門学校に通いながら、老舗洋食レストランで料理の基礎を徹底的に学ぶ。結婚を機に子育てをしながら料理教室COOK会をスタート。シンプルでおしゃれなレシピに定評があり、各メディアで活躍。管理栄養士の知識を生かして、企業向けのレシピ開発も行う。最近ではYouTubeが好評で、著書に『母から娘に伝えるはじめてのLINEレシピ』(ART NEXT)、『からだとこころがととのう滋養菓子』(日東書院本社)、『ごま油さえあれば さっぱりもコク旨も、いつもの家ごはん98』(小学館)など多数。 沼津りえ 著書 書影

 

 

撮影・スタイリスト/沼津そうる 取材・文/山村浩子

MyAge

大人のからだバイブル vol.2 「痛み知らずの体になる!」

OurAgeの人気記事が1テーマムックに!
何度も読み返せる保存版OurAgeです。

MyAge
試し読み Amazon Kobo 7net

この特集も読まれています!

子宮筋腫特集~症状から治療まで
フェムゾーンの悩み解決
ツボ・指圧で不調を改善
40代からでも「絶対痩せる」
広瀬あつこさんの「若返りメイク」
閉経の不安を解消
記事が続きます

今すぐチェック!

第2弾『男で受けた傷を食で癒すとデブだけが残る たるんだ心に一喝!! 一条ゆかりの金言集2』が、電子書籍で発売に!

第2弾『男で受けた傷を食で癒すとデブだけが残る たるんだ心に一喝!! 一条ゆかりの金言集2』が、電子書籍で発売に!

<前の記事

<前の記事
第6回/低カロリーのホワイトミートを加えて糖尿病予防

次の記事>

次の記事>
第8回/低脂肪・高タンパクな「豆類」を上手に使う

この連載の最新記事

おやつは「タンパク質補給+血糖値を上げない」ものなら罪悪感なし!

第10回/おやつは「タンパク質補給+血糖値を上げない」ものなら罪悪感なし!

糖尿病予防は「プレート法」で栄養素のチームワークを強化

第9回/糖尿病予防は「プレート法」で栄養素のチームワークを強化

低脂肪・高タンパクな「豆類」を上手に使う

第8回/低脂肪・高タンパクな「豆類」を上手に使う

この連載をもっと見る

今日の人気記事ランキング

今すぐチェック!

OurAgeスペシャル