それは念願だった大阪にある「日根神社」にやっとうかがえた日の出来事でした。
(ここに至るまでの話は前回の記事をご覧ください)
神社に上がる際、祭事に出くわすと神様に歓迎されているサインだと聞いたことがあります。
今回がまさにそれ。
朝早いこともあり、誰もいない境内にも関わらず、本殿の中では一組のご家族の神事が厳かに始まりました。
勝手な思いではありますが、「よう、参られた」と神様がニッコリされているような秋晴れの日でした。日本で唯一の安眠と枕の神社
日根神社の歴史は古く、今のお社は秀吉の紀州攻めで焼失したものを、秀頼が再建したとのこと。全国に20万というお社がありますが、その中でも「安眠」を御守りいただけるのはここ日根神社だけだそうです。
もともと安産や子授けの神様として信仰されており、これらを祈願して枕を作って奉納するという風習が生まれ、毎年5月には「まくら祭り」と呼ばれる祭礼が行われています。
神社の氏子である日根野、上之郷、長滝の三地区が交代で祭りを担当し、5メートルもある竹の幟(のぼり)に25個の飾り枕をつけ(昔はもっとたくさんの飾り枕をつけて相当な重量で竹が折れたことも)、神社から行列を作り五社音頭を唄いながら町内を練り歩きます。
(まくら祭りの写真2点は、許可をいただき日根神社からお借りしたものです)
この竹を切り出す作業や毎年「枕幟」を作る大変さを教えてくださったのは、実は宮司様でした。スーツケースを持った私を見て、もしかして遠くからの参拝なのでは?と気遣い、神事を終えて急ぎ社務所に戻ってくださったそうです。私にとっては、とてもありがたい出会いとなりました。
日根神社は安眠、枕のほかにも安産、子授け、縁結び、子育てのご神徳があるとされています。それにちなんだ御守が多数ありましたので、皆さんの安眠を願うため、いつくか求めて参りました。
まくら祭りの時の枕幟につけられる飾り枕の形をした、御守。ふとん屋の娘としてもこれは重要なアイテムとなりそうです。(同じ枕形の御守で桃色は子宝安産)
2024年のお正月からは新しい御守も増え、さらに「安眠おみくじ」も加わるそうです。(安眠のおみくじ、気になります!)
安心して穏やかに休めるよう寝室に貼っておく、まくら札。
ほかに緑の安眠まくら札もありましたが、寝室自体が私の職場(?)のようなところでもあるので、寝室を心地良き場所とするために守護札をいただきました。通常なら南や東に向くように貼りますが、このお札はどこでも大丈夫だそうです。
枕の語源は諸説あるものの、真座(ま・くら)または魂蔵(たま・くら)と言われています。真は神霊、座は神様がお座りになる場所として、神様をお招きするために頭をのせる場所という意味もあるそうです。
そんな神聖な意味を知ると、より一層、枕を大事にしたくなります。その大事な枕を包むカバーがこちら。
ほかにも緑、赤、桃色とありましたが、色によって何か違いがあるわけではないため、今回は直感で黄色にしました。
(実際に枕につけてみた写真です)
さらに御朱印もいただきました。
御朱印にも枕幟の絵が。
不眠を悩み参拝される方も多くおられるとかで、眠りの話やお祭りの話など、宮司様とあれこれ長話となり、またの再訪を約束しつつ、最後に御神籤(おみくじ)を引いて持ち帰ってきました。
結果は大吉! 「思うこと思うがままに成し遂げて思う事なき家の内哉」
願いごとは思うままに成し遂げられ、家の中は心配ごとがない。
わー、なんとも嬉しいご神託です。ありがたいことです。
帰りがけに「歩くのも大変だからタクシーを呼びますか?」と宮司様が気遣ってくださったのですが、「またのんびり歩いて帰ります」と申し上げて、鳥居を出たあたりでバスに追い越されました。
「あ~、間に合わないか〜。でも、歩くつもりだったし問題なし!」と思った瞬間、目の前の路地からひょこっとタクシーが、それも空車で現れたのです。
運転手さんも不思議そうに「乗りますか?」と。聞けば、休憩時間で自宅に戻ってこられた運転手さんでした。
さまざまな「お導き」が重なった日根神社様への参拝は、きっと神様からの歓迎であり、安眠をもっと多くの方に届けるお役目を担って、これからもお伝えしていこうと誓った帰り道でした。
では、今宵も良い眠りを。
眠りの力があなたを変えるネムリノチカラ代表、快眠コンシェルジュのヨシダヨウコでした!