2000年以上前に書かれた
「黄帝内経 こうていだいけい」には、
女性は7の倍数で年を重ねると記され、
それは、49歳までで、終わっています
漢方薬剤師・漢方ライフクリエーターの
樫出恒代です
7歳 歯が生え変わり、髪も伸びる
14歳 初潮をむかえる
21歳 女性らしい身体つきになる
28歳 女性として身体もこころもピークをむかえる
35歳 シワ、くすみなどの衰えが見え始める
42歳 白髪、シミ、心身の不調も出てくる
49歳 閉経し、肉体もおとろえる
じゃあ、私たち50代は
どうなんだろう
と、思いますが、
それは、もちろん現代です。
あと、50年生き延びる時代になりました。
でも、昔はなかった
と、いうことは、更年期の概念もなかったわけで、、、。
おまけの人生なのかも、と
思ったりします。
だからこそ、
50歳になったら、自分の好きなことを
好きなようにやってくださいね!と、
漢方カウンセリングで、伝えている私です。
先日、大学時代の友人が
「診てほしい」
と駆け込んできました
ちょっと深刻っぽかったので、
すぐに
診ることにしました。
年齢54歳 薬剤師
(病院勤務・検診は受診している)
主訴は、全く眠れないこと
昼間も眠くならない
あぁ、ねむ〜いということが、
ここ何年もない
寝るときは
睡眠薬を3種類くらい飲むようにしている、
そうすると、朝5時まで眠れる
趣味は、洋裁
プロ並みの腕をもち、ワンピースやコートなども自分でつくって着てくるほど。
ゆくゆくは、娘のウェディングドレスを
作ってあげたいという夢もあり。
大事なことは、
彼女がどうなりたいか?
そうしたら、こう言った
「睡眠薬をまったく飲まずに眠れるようになりたい」
ここが大事。本人の意志・思いなくしては、
漢方でもなんでも
効かないのですから。
彼女の不眠の原因は? くわしくは次のページで。
その気持ちがあるなら、大丈夫。
扉は開かれたからね、と言いつつ
血圧を測ったら
上が179下が128!
眠れないという、交感神経優位な状態がずっと続いているため、血圧も高くなり、
血管も無理に拡張し、頭もぼーっとして、
何をしても集中できず、楽しくなかったと、
時々頭痛もあったよね、うん。
あまりに高い血圧の数字を見て
本人も「よく生きてたなぁ」とぽつり。
私もそう思ったわ。
そりゃぁ、急いだはずだと、思いつつ、
舌診と腹診もして。
わかったことは、
50代の半ばにきて、
身体の中の
腎のパワーが落ちつつあるということ、
だから、ただでさえ、
氣うつや不安、不眠にもなりがち。
その上、高血圧状態が続いて、
いつも興奮状態になっているから、
肝の熱がこもり、ぬけないのね。
アンバランスになる、
これも更年期の特徴です。
そして、もっと大事なのは
なぜ、彼女は不眠になってしまったのか、
ということ。
それは、やはりストレスだった
仕事のこと。。。夫や娘のこと。。。
将来への不安。。。
自分の身体のこと。。。
彼女は話してくれました。
話すことで、
少し明るい表情になった。
よかった。
そして、
彼女に
漢方薬を手渡しました。
(漢方の詳細はのちほどご紹介します)
1日3回、必ず飲んでね!
お酒はしばらく控えてね。
お風呂はゆっくりはいってね。
睡眠薬は1種類にして、何を飲んでいるか私に教えてね。
そして、次の予約を入れて帰りました。
その後の彼女
○血圧は、上が125〜135に
下は70〜85に下がり
○睡眠薬は1種類に、それでも眠れる
○ご飯を食べた後に、うとうとすることがあり
自分でもびっくり、そして、とても嬉しい。
今まで「眠い」という感覚がなかったから。
○今年の春は今までになく、すっきり。新年度に感じるストレスか少ない。
○洋裁もとても楽しい
との、報告にほっと
している私です。
まだ、漢方薬は続けてもらいながら、
カウンセリングをし
必要であれば、他の漢方薬に変えていく
予定です。
2000年前
49歳で閉経とともに終わっていた女性
まったく違う時代の今でも、
閉経は50歳前後だから、身体はほとんど変わらないのですね
閉経することでいろいろな
ダメージはありますが、
怖がらないで。
好きなことを好きなようにできる
身体とこころでいましょうね。
そのためにも
ときには、
漢方的なカウンセリングも
ぜひ、
おすすめします。
今回処方した漢方薬についてご紹介します。
漢方薬は
○釣藤散(ちょうとうさん)
下の血圧を下げる効果が高く、
イライラ、のぼせ、肩こり、不眠、頑固な人に。
漢方薬の釣藤散の主薬
釣藤鉤(ちょうとうこう)
アカネ科のカギカズラのとげのところを
乾燥させたもの
○黄連解毒湯(おうれんげどくとう)
熱が上に上がっている症状に。不眠、イライラ、高血圧、のぼせ、かゆみ、もやもや、ノイローゼに。
黄蓮解毒湯(おうれんげとくとう)
配合生薬の4種類
写真上から時計回りに
黄芩(おうごん)
黄蓮(おうれん)
黄柏(おうばく)
山梔子(さんしし)
すべて熱をさますもの
♡Kaon茶
(漢方のお茶—なつめ・クコの実・菊の花・みかんの皮・シナモン・生姜・人参)
身体とこころをあたため、リラックスさせるために、職場にも携帯し、毎日のお茶として飲用してもらいました。
Kaon茶
(なつめ・クコの実・菊の花・みかんの皮・シナモン・生姜・人参)
以上でした
注:漢方薬については
漢方専門の医師や漢方薬剤師
漢方アドバイザーなどにご相談・
カウンセリングの上お飲みください。
漢方カウンセリングルームKaon
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