やったー
秋晴れ
11月に入ってようやくですね
今年は雨の多い寒い10月でした
漢方薬剤師・漢方ライフクリエーターの
樫出恒代です
とかく
更年期世代は敏感になりがちです。
雨模様で氣圧が下がってくると
なんだか頭が重い、とか
だるいなどの
不調が出てくることが
多いです。
お天氣、とは
天の氣、ですから、
天の氣が変わると
人の氣も変わってきますね
お天氣や氣圧の変化によって出る
症状のひとつに「めまい」があります。
「雲の上を歩いているようなんです」
「まっすぐ歩けないんです」
などと訴える方や
ふらふらする
くらくらする
ぐるぐるまわる
などと言う方も。
毎日の場合もあるけど、
ずっとではないし
痛いとか、熱が出るとかではないので
他の人にわかってもらいにくく
ひとりで、悩む人が多いのが特徴。
そして、病院に通ってもなかなか
スッキリ治らない
一度でも、ふらふらしたり、
目がまわったようなめまいを
経験したことがあると、
怖くなって、
また、こんな症状がでたら
どうしよう、と
不安が不安を呼ぶのも特徴です
脳や心臓の検査をしても
特に問題がないのだけど
それでも
「めまい」は続く。。。
ご本人は本当につらいのです。。。
つらい「めまい」、いったい何が原因なのでしょう?
この「めまい」の原因
更年期に入り、女性ホルモンの急激な減少により自律神経のバランスの乱れ
自律神経失調からおこることが多いのですが、
さらに漢方的原因は3つ
① 氣圧の変化や雨が降るとおこるめまいタイプは
_「水」の滞り_の影響が考えられる
② 血圧高めで興奮したり、肩こり・首こりがすると症状が出るタイプは
_「血」が滞ること_の影響
③ 血圧低めで冷えて、貧血気味・心配症のタイプは
_「血」と「氣」が足りない_という原因が考えられます
タイプによって
養生法も変化して
①のタイプは
はと麦・あずき・黒豆・大根など水をさばくものがおすすめ
めまいには
ツボも効果的
外関(がいかん)
手首のシワから指3本分下がったところ
②のタイプは
セロリ・玉ねぎ・トマト・シナモンなど
血流をよくするものがおすすめ
ツボは
風池(ふうち)
少し上を向いた時、背骨から上がって指が止まるくぼみと耳の下を結んだ中間点
③のタイプは
山芋・もち米・黒ごま・牛肉・豆類など
血と氣を補うものがおすすめ
ツボは
合谷(ごうこく)
親指と人差し指の骨が合ったところ
次は「めまい」におすすめの漢方薬をタイプ別にご紹介します。
漢方薬もとりいれてみてください、
「めまい」は得意分野です
代表的な漢方薬
①のタイプ
◎真武湯(しんぶとう)
雲の上を歩いているよう、まっすぐ歩けない
ふわふわしためまいに。
身体をあたため、水の循環をよくする
②のタイプ
◎桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
上半身ののぼせによるめまい、肩こりにも。
◎四川富貴廣(しせんふうきこう)
血の滞りがあり、血圧高めによるクラクラ
めまいに。
四川富貴廣に入っている《田七人参(でんしちにんじん)》という生薬は、
金不換(きんふかん)といわれ、
お金と変えたくないほどの効果的な貴重な漢方
—-血を巡らせ、不要な出血は止め、肝・腎・心の働きを高める—ものです
③のタイプ
◎当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
息切れがしたり、目の前が真っ暗になって
ふらふらするめまいに。
血を増やして、いらない水をさばく
◎十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)
疲れがとれず、頭がぼーっとして、
ふらふらするめまいに。
血を補い、元氣にしてくれる
軽いめまいなら、
まぁ、仕方ない、と
放っておくこともあるかと、思います。
毎日、忙しくしてるし。
めまいにもいろいろな種類があるんですよ。
だから、
身体からのサインに氣づいてあげてくださいね。
自分はどのタイプかな?って。
更年期のころは(更年期すぎても)
いちばんに
自分に優しく。
ふらふら、クラクラ
雲の上じゃ、これから
ちゃんと歩いていけません。
地に足をつけて。
症状に合う漢方薬を探すだけでなく
さらに
自分の身体、自分自身に合う”漢方”を見つけてください。
注:漢方薬については
漢方専門の医師や漢方薬剤師