新潟の実家の庭の山茶花です。
人は平均一年に6回、風邪をひくらしい。
くしゃみ3回して、あったかくしていつのまにか治ってる、そんな風邪もふくめて。
漢方薬剤師・漢方アドバイザーの
樫出恒代です。
風邪の季節ですね〜
最近、多いなぁ、と思うのは
「なかなか風邪がすっきり治らない」
「また、風邪をひいた」
という声。
特に更年期世代に多い感じ。
それもそのはず、
そもそも更年期は
卵巣の機能が終わる時期。
卵巣の機能低下か始まる時期やスピードは
人それぞれなので、
症状もさまざま、
ですが、
あきらかに
女性ホルモンの分泌低下は
こころと身体に影響を及ぼし、自律神経のアンバランスをはじめ、身体の疲労、不調が、出やすくなってきます。
その結果、免疫力が正常に働かなくなり・自然治癒力が低下してくる傾向が。
また
1400年前の
中国の漢方の書物「備急千金要方」によれば
「婦人は、月経・妊娠・出産などがあり、
その上、慈悲、愛憎、嫉妬、憂慮の念が強く、
感情を自分で抑えることができないため
病根が深くなり、男性の10倍治し難し」
と、書いてあります。
なんと!10倍も治しにくいと!
古い漢方の書物では以上のように
述べられていますが、
もちろん、現代を生きる私たち女性は、ここに書かれたこと、すべてがそのまま当てはまるわけではありません。
個人差ももちろんあります。
もともと女性はデリケート
(男性もデリケートな方は多いですが)
そんなデリケートな女性が
更年期を迎え、
今まで通りのつもりで、動き、
無理を重ねたら
治る風邪も治らない。
風邪は万病のもと、と言われるけれど、
それはやはり本当で、
長引くと他の病氣も
引き起こす場合も。
だから、どんなに氣をつけていてもひいてしまうことはあるのだけれど、「ひいたら」と、いうより、「ひきそう」と感じた時に対処を。
そのためには…
そのためには、
*自分に合う*風邪用の漢方薬を
いつも持って歩くこと。
そして、
来週はハードスケジュールだなー、と思ったら
氣力〈これが漢方の得意なところ〉と
体力をアップし、自然治癒力を
底上げしてくれる、そんな漢方薬を
飲んでおきましょう
体力・氣力が低下しやすい
〈実は虚弱になりやすい〉
更年期世代は、
いつも何かで、底上げしてあげたほうがよい。
もっと、甘えていいんです。
もっと、頼っていいんです。
漢方や人にも。
私は漢方カウンセリングの時に
50歳を迎えたら
「嫌なことはしないようにね」と、
おはなしします。
もちろん、そんなこと言っても
全ては無理かもしれません。
でもね、嫌なことを我慢してやっていると
イライラして、眠れなくなって、
体力・氣力が落ちてくるし
その我慢はどこかで、爆発しちゃう。
そして、やってくるのは、
自己嫌悪
その負のスパイラルは
風邪も同じ。
治ったかな、と思ったら
また、ひく。
「年かなー」
「老いだな」
と、自己嫌悪。
嫌なことは極力やらない方向へ
風邪をひくことは、決して悪いことではないのです。発熱することは
ひとつのデトックスでもある。
でも、長引くのは、自分もまわりの人も
いやですね。
まずは、自分に合う風邪用漢方薬、
そして、底上げしてくれる漢方薬を
手元に置いておいてくださいね。
そのためには、自分をよく観察してね。
ちなみに
私、更年期真っ只中の今年56歳の場合は。。。
私の場合は、
案外、虚弱タイプ。
*風邪用の漢方薬*
◯麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)
虚弱タイプの風邪用漢方薬。ちょっと寒いな、鼻が垂れるな、の時にすぐに飲む
◯桔梗石膏(ききょうせっこう)
喉のイガイガ、痛い時に飲む
桔梗の根っこと石膏です。
喉のいがらっぽさや痛み、痰などによいです。
◯柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)
お腹が緩くなった時の風邪に、あと一歩で治りそうな時に飲む
*底上げ漢方薬*
◯補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
食欲が増し、体力・氣力をつけてくれます。
忙しい時は毎日1回服用。来週は出張もあるし、何て言うときはあらかじめ1日3回飲みます。出張の間も。
◯鹿茸(ろくじょう)〈鹿の角〉
成分はエストラジオールやコンドロイチンなど。氣力低下の時、身体をぐっとあたためる、
動悸・息切れ・尿の異常・インフルエンザ予防にもよいので、冬場は飲むようにしています。
他にも、その時に応じて。
みなさまもぜひ、
頼ってね!
注:漢方薬については
漢方専門の医師や漢方薬剤師
漢方アドバイザーなどにご相談・
カウンセリングの上お飲みください。
漢方カウンセリングルームKaon
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