吉川千明さん
「閉経と女性ホルモンが 教えてくれたこと」
45歳~
37歳からプレ更年期が始まり、52歳で閉経。ホルモンバランスの変化による不調に悩まされて きた吉川千明さん。今回は、本格的に更年期を迎えたときのお話です。
吉川千明さん Chiaki Yoshikawa
45歳
本格的な更年期に突入!
■ 冷え
■ 乾燥
■ ヘルペス
■ 中耳炎
ホルモンバランスのケアはできても、
メンタル面は…
「女性ホルモン塾」を開催するようになってから3年、自身のホルモンバランスをコントロールできるようになり、仕事は多忙を極めていた 45 歳頃のこと。エストロゲン値が下がり、いよいよ本格的な更年期に入ります。
「美容を仕事にしているのに、肌は乾燥してボロボロ。喉も目も、口もデリケートゾーンも潤い不足。冷えはますます深刻、頻尿にも悩まされました」
プレ更年期時代とは違う不調は、メンタル面にも大きく影響を及ぼします。夫婦仲もぎくしゃくし、気分が落ち込む要素は増えるばかり。愚痴や泣き言はこぼさないタイプだったのに、あるとき自分の中だけでは消化できなくなり、つい友人にポロッと。
「経営者という立場もあり、誰に対してもつねにしっかりした人を演じてたんです。それが初めて話したら、“我慢することないのに”と優しい言葉をかけられて涙があふれてきました」
当時を振り返り、今になってわかるのは“知識”がなかったということ。
「プレ更年期は、女性ホルモンのバランスがくずれ、ベクトルが下向きになるから“このままでは体に影響が出る”とシグナルを発している状態。本格的な更年期は、いよいよ卵巣から卵がなくなり、今度は体がついて行けないのに脳があきらめきれていないから自律神経が乱れてしまうんですよね」
自律神経と免疫系は連動していることから、この頃は中耳炎とヘルペスも頻繁に繰り返していたといいます。
「ホルモンバランスのケアはできるよ うになったのに、心のケアの方法がわかっていなかったんです」
このままではうつになってしまう、と思っていた頃、アメリカ発のパーソナル診断のことを知ります。
「当時経営していた漢方薬局のスタッフのために導入したんですが、自分が受けてみたら極度のストレス状態という結果でした。それより驚いたのは、本来の私は明るくて楽しいことが好きな性格だった、ということ」
この頃は、いつも黒い服でクールな女性を装っていたという吉川さん。
「体調が悪かったのは、自分を偽って無理をしていたせいで、私を守ろうとしてくれるホルモンの状態を自らダメにしていたからだった、と思います」
次ページに続きます。
この頃は黒い服ばかり
1 この頃は「不機嫌そう」と言われることも多かったとか
アロマから一歩進んで調香も
2 調香も学び女らしさを追求
ミネラルメイクはこの頃から愛用
3 当時はパウダリー、現在はクリームやリキッドのミネラルメイクを愛用中
漢方薬でも女性ホルモン対策
4 更年期対策に漢方薬も
自分の内側に目を向けるきっかけとなった診断と手紙
5 アメリカ発のパーソナル診断や、新月の日に書く自分への手紙で内面と向き合って
体の不調対策としてヨガも
6 ホルモンバランスを整えるには体を動かすことも必要とヨガをスタート
次回は、閉経してからの、吉川さんの第二の人生に向けてのお話をご紹介します。
撮影/フルフォード海 取材・原文/佐藤素美