吉川千明さん
「閉経と女性ホルモンが 教えてくれたこと」
51歳~
37歳からプレ更年期が始まり、52歳で閉経。ホルモンバランスの変化による不調に悩まされて きた吉川千明さん。どんな対策をして乗り越えてきたか、じっくりお聞きしました。
ここでは、4回に分けて吉川さんの体験談をご紹介しています。今回は、閉経してからの第二の人生に向けてのお話です。
51歳
第二の人生に向けて
オンオフともにリセット
■ 離婚
■ 閉経
■ 低用量ピルからHRTへ
閉経してからの5年は
心にも体にもいいことだらけ
パーソナル診断から自分の性格を勘違いしていたと自覚して以降、カウンセリングも受けるようになった吉川さん。プロの力を借りて、心のケアにも取り組みはじめました。更年期の不調は続いていたものの、本来の自分らしさ、本当にやりたいことを追求し、オーガニックコスメのプレスルームを設立。夫とは 51 歳のときに別居、翌年に離婚という道を選び、その後、妹と鍼灸治療院を開院。
「男性にも更年期はありますが、女性のように急降下はしませんから、いろいろと嚙み合わなくなってしまったのも仕方なかったのかもしれません」
お互いが仕事人間だったゆえに、気づけばいつでも仕事の話ばかり。
「もっと話すべきことがあったのに、自分の思いや望んでいることを素直に表現できていなかったんです」
同時期に閉経も迎えます。
「低用量ピルを飲んでいたので消退出血(休薬期に起こる月経のような出血)はあったのですが、年齢的にそろそろ、とホルモン値を計測したらやはり低くて、閉経したとわかりました」
このタイミングで服用をストップしたものの、ほんの数日でメンタル的にすごく落ち込んでしまったのだそう。
「対馬先生からアドバイスをいただき、HRT(ホルモン補充療法)を始めました。骨にも気分的にもしなやかさが出てきますし、私にはとても合っていると思いますね。今も続けています」
この頃は、いわば第二の人生に向けてリセットした時期でした。
「閉経してからの5年はがんのリスクが下がるというデータもあったりと、いいことだらけです。ただ、この先年齢とともに体力も落ちてきますから体の弱い面も浮き彫りになってきます。自分の健康のことをしっかりと考え、 病気になってからではなく予防に投資していくことが大切な年代です」
体をつくる要素である食事も見直そうと、マクロビオティックの勉強をスタート。アドバイザーの資格も取得。
「サプリメントは以前から積極的に取り入れていますが、年を重ねていくと種類がどんどん増えてしまうでしょ。食事でとれる栄養はきちんと食事から、それでも不足しがちなものをサプリで補うようになりました」
次ページに続きます。
自分の弱点にピンポイントなサプリを
1 年齢とともに、活用するサプリメントも吟味するように
着物は大人の女性ならではの楽しみ
2 着物を気軽に楽しむようになったのは50歳を過ぎてから
マクロビオティックはナチュラルな食事療法
3 自然の食材を使い、日本の伝統食を基礎とするマクロビオティックに注目。日々の食事で体の内側からも健やかに
HRTは腕の内側に塗るジェルタイプを毎日使用
4 HRT※はジェルタイプを愛用。飲み薬のプロゲステロンと組み合わせて、今後も使い続けていく予定
※HRT
MyAge/OurAgeでも何度か取り上げ、吉川さんがOurAgeで連載中の「ハッピー女神プロジェクト」でも紹介しているHRT(ホルモン補充療法)。足りなくなったエストロゲン とプロゲステロンを投薬によって人工的に補います。塗るタイプ、飲むタイプ、貼るタイプなどがあり、医師の指導の下、自分に合ったものをチョイスできます。
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次回は、さまざまなことを乗り越えてきた“今”のお話をご紹介します。
撮影/フルフォード海 取材・原文/佐藤素美