ぐっと寒くなりました。
いよいよ年末。今年もクリスマスパーティー、忘年会の季節
たくさん食べても太らない
そんな胃腸の働き、欲しいですね。
漢方薬剤師・漢方ライフクリエーターの
樫出恒代です。
今回のテーマ
「胃腸が弱い」
漢方では、胃腸の働きをとても
重要としてとらえます。
何故なら、漢方の世界観のベースになる
「五行説」では、
消化器である胃腸は
脾臓の脾であり、脾に対応するものを
「土」と考えるのです。
万物の帰するところ
万物を生み出すところ
育つところ
それが「土」
ここが弱ったら、
木も育たず、花も咲かず、実もなりません。
人間でいえば、
胃腸が弱ると
食べたものがよく消化されず、
栄養の吸収が悪くなり
元氣がなくなります。
胃腸は私たちの
「元氣」の源ですよ!
そこで、タイトルにもある
漢方的胃腸が弱い人、あるいは、弱くなりやすい人の特徴は、、、
○鼻唄をよく歌う
○優柔不断
○根氣がない
○食欲がいつもある、あるいは、ない
○甘いものが好き
○顔色が黄色っぽい
○唇や口角が荒れやすい
でも、なぜ、上記の特徴が
胃腸の弱さにつながるのか、その答えは
漢方の「五行説」にあります。
漢方の「五行説」とは? 次のページでご紹介します。
「五行説」の
「土」
“脾” “胃” “に属するものとして、
“口” “思う” “甘い” “黄色” が
あります。
〜口〜
ご存知のように胃腸がよわると、食欲低下とか、過剰になるのはもちろんのこと、
唇が乾燥したり、口のまわりに吹き出物ができたりすることも。
他に、意外に思われるかもしれませんが、高揚してしゃべりすぎることや、常に鼻唄を歌うということもあるんです。
〜思う〜
人間関係や仕事のことなどであれこれ思いすぎて、くよくよ悩み、なかなかものごとを決められないとか、何をやっても根氣が続かない。
優柔不断になってしまう。
〜甘い〜
加工されたものでなく
本来の甘み—野菜(かぼちゃ・さつまいも・人参など)・果物・ごはんなどは
胃腸の働きを高めてくれますが、
ケーキやお菓子などの甘いものは
❌
〜黄色〜
体調が悪くなると顔色が黄色っぽくなる。
また、他の意味としては、
黄色っぽい食物が体に合うという説も。
(かぼちゃ・さつまいも・栗など)
えーーーー?!
なんで?
そうなの?
「でも、わたし、
ほとんど当てはまるけど、
胃腸は丈夫、風邪をひいても
食べられる」
これが、危険!
食べられる、からよいのではなく、
身体が弱っているときは
食べない選択も大切なのです。
胃腸機能が弱っていると
その選択ができなくて、
食べ過ぎてしまうことが、あります。
そうすると、胃腸は疲れてしまい、
胸焼けしたり、
消化不良になったり、
いつまでも胃腸に食べ物がある状態になるので、栄養をちゃんと吸収できないから、やせる。あるいは、全てが身についてしまって太る、のどちらかになります。
だめだ、とわかってても
ついつい食べすぎちゃう
それも夜中に食べちゃう
あんまり食べてないはずなのに太る
食べててもやせる
いつも、あぁなんか食べたい
ちょっとくらい気持ち悪くても食べる。
常に元氣な
胃腸でいるための
ポイントは
⭕️よく噛む・・ひと口30回以上
⭕️ゆっくりいただく
⭕️腹7分目で終える
次のページでは、いつも元氣な胃腸でいるための漢方をご紹介。
⚫︎クマザザエキス
葉緑素・リグニン・多糖体の働きで
胃腸の粘膜を守り、消化吸収を高め、
胃の痛みなどにもよい。
⚫︎六君子湯(りっくんしとう)
冷え・貧血氣味で、胃腸が弱く
食べると下痢をする
食欲低下・消化不良に。
⚫︎半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)
みぞおちがつかえる・消化不良・吐き気・げっぷ・下痢・神経性胃炎などに。
など
漢方の智慧
「五行説」は
奥が深くて面白い。
からだもこころも大地も万物も
全部がつながっている
それが漢方の考え方
根っこの胃腸を大切に
年末年始、乗り切りましょうね〜。
注:漢方薬については
漢方専門の医師や漢方薬剤師
漢方アドバイザーなどにご相談・
カウンセリングの上お飲みください。
イラスト/樫出恒代
漢方カウンセリングルームKaon
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