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デリケートゾーンが痒い、ひりつく、軟膏を塗る前にすることは 老けないための「更年期から始めるシニアケア」

吉川千明

吉川千明

1959年生まれ

美容家、オーガニックスペシャリスト

自然や植物の力に着目し、オーガニックコスメをはじめ、スパ、漢方、食にいたるまで、ナチュラルで美しいライフスタイルを提案

オーガニックビューティの第一人者として知られる

 

OurAgeインタビュー「美容の世界をあらゆる角度から学び、最高の知識で女性を救いたい」はこちら

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更年期からアフター更年期にかけての悩みのひとつ、デリケートゾーンのケア。吉川さんが、気をつけるべきことを教えてくれました。

老化とは、痛めること。
傷つけないことが、老化予防につながります。

デリケートゾーンケア

本日は、シニアになってからでは遅すぎるデリケートゾーンケアの基本の”基”

その1)絶対にやらないで欲しいこと。
その2)これだけはやって欲しいこと。
について書きました。ぜひ、読んでみてください。

ここでは、外陰部のことをデリケートゾーンと呼ぶことにします。

 

まず、デリケートゾーンの痒みの原因は何でしょうか?

いくつかあります。

●感染や菌の増殖によるもの。
カンジタの増殖による膣炎や細菌性の膣炎、性感染症による膣炎などがあります。
おりものが増え、外陰部に痒みが出て、ただれたり致します。
もちろん、このようなときには、治療が必要になりますが、この時も「菌」が原因と言って、カタキのように、ゴシゴシ、石鹸のようなもので洗っていては、外陰部の粘膜と皮膚のバリアは崩れ、さらに状態はひどいことになってしまいます。

 

●そして痒みの原因NO.1は「女性ホルモンの減少」
40代、50代、60代、70代とそれ以降のほとんどの皆様の痒みの原因は「乾燥」。
女性ホルモンのエストロゲンは、肌、粘膜の潤いを保っています。40代に入ると女性ホルモンは急激に低下します。外陰部、デリケートゾーンも急激に乾燥し、痒みを引き起こします。皆さんに起こることです。

自分の体が変わる時期。毎日の習慣を見直す時です。
放って置いても良くはならず、悪くなる一方です。

その1)絶対にやらないで欲しいこと

顔用、ボディ用、髪用、浴用の石鹸やソープ、洗浄剤でデリケートゾーンを洗わないでください。洗ってはいけません。髪用とはシャンプーのことです。

どんなに高価なものでもダメ。赤ちゃん用でもダメ
敏感肌用でもダメ。自然派でもダメ。
乾燥し、皮がむけてしまいます。
乾燥し、バリアが壊れ、痒みが出て参ります。
乾燥し、寝ている間に掻きむしり、ひりつきの原因を作ってしまいます。
こうした代用品で洗うなら、まだ洗わない方が良いくらいです。

 

デリケートゾーンケア

デリケートゾーンは皮膚と粘膜が入り組んだ場所

デリケートゾーンは皮膚と粘膜が入り混じった繊細で、複雑な場所です。
大陰唇は皮膚ですが、内側は粘膜に近い。
小陰唇は粘膜。
陰核、クリトリスの内側は粘膜ですが、外側は皮膚組織。
膣口は粘膜で、粘液で潤し、膣内を守っています。
小陰唇などはとても薄く、血管が透けて見えるほどです。

複雑〜。

 

赤ちゃん用でもダメな理由

pHが全く違うのです。アルカリに偏っていくと、肌のバリアは緩みます。
顔、ボディはpH4.5〜6の弱酸性。乾燥している場所と皮脂がよく出る場所でp Hが違うのです。

それに対して、デリケートゾーン、外陰部はpH5前後、膣内と膣口はpH4前後。
内側に向かうほど、潤いと酸性度を高め、バリアを築いています。
顔、ボディ、髪には優しい弱酸性のp Hでも、デリケートゾーンにとってはバリアを壊し、乾燥と痒みの原因になります。

赤ちゃん用、ベビー用の製品は無香料や配慮のある処方が多いのは良いのですが、大人用と同じ弱酸性。女性のデリケートゾーンを洗うには、適していません。

 

 

純石鹸、石鹸は正真正銘であるほど全くデリケートゾーンには不向きです

体も髪も洗え、なんだったらお皿も洗えるような純石鹸。自然食品店で売っているような石鹸の原型、元祖石鹸のようなものがありますが、デリケートゾーンには全く向きません。それ自体が悪いのではありません。用途が違うのです。石鹸は純であれば、本来、アルカリ性です。陰部は皮がむけてしまいます。

乾燥や痒みで困っている人に多いのは、わざわざの「純石鹸」で、デリケートゾーンをガシガシ洗っていること。準じて、真白な香りたっぷりの浴用石鹸で洗っている人もいます。真面目に、良かれと思ってやっていることが、陰部に血まみれの状態を引き起こしていることがよくあります。

 

その2)これだけはやって欲しいこと

デリケートゾーン専用の洗浄剤で洗ってください。
ようやく日本でも、デリケートゾーン専用の製品が手に入るようになりました。

YES デリケートゾーンケア

私が今、使っているのはイギリスのオーガニックデリケートゾーンケア。
無香料とバラの香り付きを使い分けてます。温泉に行く時も持って行きます。

日本全国のドラッグストア、どこでも手に入るようになりました

ドラッグストアやネット通販でどこでも買えるようになりました。
これからは、ご自宅のお風呂場に堂々と1本置いてお使いください。

恥ずかしがることはありません。体の不調をよくするものなのですから。
40代以降、更年期はもちろん、年齢がいけばいくほど、乾燥はひどくなる一方です。ポスト更年期、60代、70代、80代、90代の方にもぜひ使って欲しいと思っています。今まで苦しかったはずですよ!

月経が始まったお嬢様たちにもお薦めください。
デリケートゾーンに気遣い、意識を傾け、大切に扱うことは、自分自身を大切にすることですから。男性のデリケートゾーンにも最適です。
家族でお使いください。

 

最後に。何を選んだら良いのでしょうか

各社からいろいろなものが出ています。良さそうなものを選んで使ってみてください。デリケートゾーンウオッシュとかフェミニンウオッシュなどと買いてあるはずです。

いくつか使っているうちに、自分の好みのものが見つかってくるはずです。
シニアの私は、無香料かほとんど香りのない、オーガニック製品を好んで選んでいます。

 

デリケートゾーンケア、「私はいいわ。」という方に

デリケートゾーンの話しをすると、「私はいいわ!」と顔を背ける方がいらっしゃいます。はしたないとおっしゃる方もいらっしゃいます。もちろん、公共の場で、大きな声で話す必要はありませんが、とっても大事な話しです。むしろ一番大事な話しだと思います。

 

デリケートゾーンが乾く、尿道口が乾く、膣口が乾く、肛門が乾く、大陰唇、小陰唇が乾く、下着が引っかかる、痒い、痛い、歩く度に、擦れて血まみれになる。尿や便が漏れてくる。歩き方は小股になり、外に出るのも嫌になり、気分が鬱になる。更年期からはじまって、シニアになってもずっとです

 

70代の4人に1人が働く時代です。

これからは不調を放置しない。快適にして、前に進んでいく。
ケアして、良くなることがあれば、やってみませんか。
洗い方、変えるだけで見える世界が変わってきます。

 

「更年期から始めるシニアケア」

お風呂場に、これからは、専用ウオッシュは定番です。

 

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