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65歳、今もHRTを続けている理由「更年期から始めるシニアケア」

吉川千明

吉川千明

1959年生まれ

美容家、オーガニックスペシャリスト

自然や植物の力に着目し、オーガニックコスメをはじめ、スパ、漢方、食にいたるまで、ナチュラルで美しいライフスタイルを提案

オーガニックビューティの第一人者として知られる

 

OurAgeインタビュー「美容の世界をあらゆる角度から学び、最高の知識で女性を救いたい」はこちら

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更年期を乗り越えてきた吉川千明さんならではの、HRTとの付き合い方。人生を楽しむためのひとつの方法として参考になります。

65歳になった今も、私はホルモン補充療法(HRT)を続けています。

 

もしかしたら、「え、まだやっているの?」と思われるかもしれません。けれど、私にとってHRTは、ただの更年期治療ではありません。人生の後半を快適に、自由に、自分らしく過ごすための、静かで力強いサポートなのです。

 

吉川千明 HRTシール

 

わたしの使っているパッチ(シールタイプ)は冷蔵庫で保管してます。毎朝貼るときに、少しひんやり。肌になじませるこの瞬間が、わたしの1日を整えてくれます。

 

私は51歳で閉経しました。更年期の定義に当てはめると、46歳から56歳頃が「更年期」とされます。ですが、実際のところ「更年期」は、明確な始まりや終わりがあるものではありません。気づいたときには心身のバランスが揺らぎ、気がつけば何年も経っていた—そんなものかもしれません。

 

閉経前後の私は、仕事も子育ても、人生の大きな節目が重なり、体調も心もゆらぎました。ホットフラッシュ、不眠、気力の低下、落ち込みやすさ……。今思えば、あれは台風のような時期でした。自然に通り過ぎるけれど、その間にどれだけ自分の体が傷ついていたか、後から気づくのです。

 

65歳、2025年。今年になって山歩きを始めました。

 

安曇野のトレックフォーゲルさんで。65歳、2025年。今年になって山歩きを始めました。

 

吉川千明 登山靴

 

すべてが初心者。山用のシューズ選びを手伝ってもらっているところです。

 

ここまで動けるのは、正直HRTのおかげと感じています。

 

日本では「更年期?私は大丈夫だった」という方が多いですね。でも私はこう思います。

「大丈夫かどうか」が問題なのではなく、「その間をどう過ごすか」「どう抜けるか」が人生後半を決める。

 

更年期を「我慢してやりすごす期間」にせず、できるだけ快適に、そして体を傷めずに通過する。

そうして、やっと訪れる“自分の時間”——子育ても仕事も一段落した、これからの自由な時間に、思い切りやりたいことをやれる体でいたいのです。

 

記事が続きます

HRTは「やりたいことをやれるようにしてくれる薬」です。

HRTは“薬”です。でも、風邪薬や鎮痛剤とは違います。

悪いところを治す薬ではなく、「やりたいことをやれるようにしてくれる」薬。わたしはそう捉えています。

 

吉川千明 HRTシール2

 

剥がれにくく剥がしやすい優秀なシール。お腹にペタリと貼るだけ。この手軽さも、続けやすさの理由のひとつです。

 

実際にHRTを使っている人は、どのくらいいるのでしょうか?
– フランスでは50〜60代女性の約50%以上がHRTを使用しています。
– イギリスでは約30〜40%、ドイツや北欧も高い普及率です。

 

→つまり、100人の更年期世代の女性がいたら、フランスではそのうち50人はHRTを利用している、ということになります。
それが、日本ではほんの数人しか使っていない。この差は文化や体質ではなく、「情報」と「理解」の差なのです。

 

私は、医師と相談しながら、自分の体に合った形でHRTを続けています。

毎年の検診を受け、体の声を聞きながら、丁寧に調整しています。これは私の選択です。押しつける気はまったくありません。ただーこんなふうに生きられる選択肢があることを、もっと多くの女性に知ってほしい。

 

HRTは、人生を長く、楽しく、美しく生きるための「手段」のひとつ。

 

わたしにとっては、誰にでもできる、安全で安価な「究極のアンチエイジング薬」でもあります。

 

これから更年期を迎える世代の人たちへ。そして、今、迷っている誰かへ。

どうか、自分の体を諦めないでください。選択肢はあります。そして、その先の人生は、まだまだこれからです。

 

 

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