「更年期っていつ終わるのですか?」
辛くてたまらないのです・・・。
そんなふうに聞かれることがよくあります。
そのたびに、わたしはこう答えます。
「大丈夫よ。更年期はちゃんと終わります。自然なことだから」
更年期は、誰にでもやってくる「時期」のこと
そして、かならず終わります。だから、そんなに心配しなくていいのです。
でもね、一つだけ伝えたいことがあります。
少しだけ「打つ手」を持っていて欲しいのです。できれば、怪我をしないで、通り抜けて欲しいから。
女性ホルモンが全身に効いていたから。
更年期って、全身に変化が出てくるから厄介。
眠れない、疲れが取れない、動悸がする、肌の荒れ、指の痛み、突然のホットフラッシュ、気分の落ち込み、不安、焦り・・・。
こんなに多くのことが、少しづつ、同時に起きてくるのです。
一番忙しい時期に、嵐のように訪れる。
しかもこの時期、家のこと、仕事のこと、親の介護など、人生の中で、「一番忙しい時期」と重なることが多いのです。
わたし自身も、閉経と同じ年に離婚をし、親の死、骨折、肝臓の不調―
まるで絵に描いたような嵐の時期を経験しました。試されているようでした。
でもね、人には知恵がある。
そして、からだには適応力があります。
ちゃんと知って、準備して、「わたしに必要なケアを選べばいいのです。

わたしが勧める8つの「打つ手」
1.検診を、毎年必ず受けること。
市町村から健康保険組合からお知らせが届くはずです。必ず目を通して。
血液検査、肺や胃の検査、婦人科検診、マンモグラフィー、骨密度、目の検査。
「面倒くさい」を乗り越えることが、あなたを守ってくれます。
特に、主婦の方、自営業、フリーランスの皆さんは飛ばしがち。要注意!
2.婦人科で、内診と超音波(エコー)を
子宮と卵巣の状態は、見た目では分かりません。子宮頸がん検診とは別。
卵巣がんは静かに進みますし。今の画像診断はとても進化しています。
3.「かかりつけ」の産婦人科医を持つこと
産婦人科はお産だけの場所ではありません。
女性の指の痛みも、メンタルの落ち込みも、尿もれや不眠もーすべて産婦人科の管轄内。
今後、80、90、いくつになっても、産婦人科医はあなたの味方です。
4.ちゃんと食べること
体えも心も、食べたもので作られます。メンタルの不調は、栄養不足のサインかも知れません。
偏らず、ちゃんと食べましょう。
5.ちゃんと眠ること
「スリープリッチ」―わたしの造語です。
眠っている間に、からだは修復され、整っていくのです。寝ないで頑張る時代は、もうおしまい。危険なのです。
寝不足は「スリーププア」。この言葉を覚えておいてくださいね。
6.からだを動かすこと
筋肉、骨、関節、血流。すべて、動かしてこそ保てるもの。太陽を浴びて、地面を歩く。散歩でもストレッチでも、毎日少しつづ。
むしろ大変な時こそ、食べて、寝て、からだを動かす。
すると、世界が開けてきますよ。
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7.あなたがあなたの主人公になること
誰かの期待に応え続けるのは、そろそろ終わり。
自分を観察してみましょう。誰かの、何かの「奴隷」になっていませんか?
自分の人生は、自分で決める。その練習を今から。
8.お金の勉強をすること
更年期以降の人生には、安心が必要。
単に「不安」がるのではなく、お金の仕組みを学ぶこと。NISAからでいい。まずはやってみましょう。間に合います。
手放すことも知恵です
あきらめることは、逃げではありません。
ズタズタになる前に、切り替えるという選択。次に行くための、賢い判断なのです。
更年期は終わる。そして、日常は戻る
わたしも、長い更年期を通ってきました。
銀座通りで、わたしを見かけた友人にこう言われたことがありました。
「千明さん、幽霊が歩いているみたいだったよ。」
フラフラで、魂しいが抜けていたのね。
でも、日常はちゃんと戻ってきます。
還暦を過ぎる頃には、「あれは何だったのかな?」と思う日が来ます。
だから、大丈夫。だけど傷つかないで通り抜けて
「更年期は、必ず終わります」
でもね、できれば傷つかずに。できれば、あなたらしく。
上手に通り抜けて欲しい。
私の経験から、
妹たちへの、心からのメッセージです。


