〈春眠暁を覚えず〉の季節になりました
漢方ライフアドバイザー
漢方薬剤師の樫出恒代です
〈春眠 暁を覚えず・・・〉とは、中国唐代の詩人 孟浩然の詩。
春は心地がよく、ぐっすり眠れるものだから、夜が明けたのに気づかず寝坊してしまう、という意味。
春だから、氣もちよくて、
ついつい寝坊してしまった!
という方はよく眠れた証拠ですね。
でも、更年期になって多くなるのは
「夜中に目が覚めてしまう」
「いちど目が覚めたら眠れない」
「朝、スッキリ起きられない」
これら、いわゆる〈不眠〉の症状。
他にも
「寝つきが悪く、寝付くまで1時間もかかる」
「トイレの回数が多くて寝た氣がしない」
「物音に敏感ですぐ起きてしまう」
などなど
睡眠に関する悩みは
更年期に増えてきますね。
そのわけは、いろいろありますが、
まずひとつ、
更年期になり、女性ホルモンが減少することにより、自律神経の乱れから睡眠の質が落ちるということ。
女性ホルモンの低下により幸せホルモン・
元氣ホルモンのセロトニンの分泌が減り、
それにより、眠くなるホルモンのメラトニンも不足することに。。。
更年期の特徴として、
〈不眠〉はおこりやすい症状のひとつなのです。
ほかの原因としては、
冷えのぼせ。
ストレス。
いろんなことを考えすぎるため
思考が止まらない。
ついついスマホを見過ぎてしまう、、、。
などなど。。。
不眠とは無縁だった私なのですが、このところちょっと心配なことがあり、
ベッドに入っても、なかなか
眠りにつけなくて
もんもんとし、何度も寝返りをうったり
あー眠れないと、ふと時計をみると
もう2時だ、3時だと焦ることがありました。
寝ても、
ふっと目が覚めて
まだ、5時だ、
もうちょっと寝たいな、と思うのに眠れない、
そんなことも。
なぜだろう?どうしたのかしら私?
不眠の原因は
更年期の真っ最中であることと、
ストレス〈心配事が頭から離れないこと〉と
思いました。
更年期に対しては、漢方薬を飲んだり
養生していたので、
更年期障害の症状であるホットフラッシュなどはなかったのですが、
ストレスは、、、
ある程度は仕方ないですね。
例えば
自分が歳を重ねれば周囲も同様。家族や親戚も高齢化したなあ、など
家族の事を心配したり、毎日のカウンセリング、もっと伝えたかったなぁと思ったり、、
色々いろいろやっぱりありますよね。
でも、そんな中で不眠の原因に思い当たり、
氣づいていくと、
それは心の整理に繋がり立ち向かう力になります。
ぐっすり眠るために
私もいろいろやってみました。
その中で効果のあった5つ。
1、10時半に照明を消す
(ちいさな灯をともすことで、暗さを感じ
メラトニンをだす。眠る前の儀式)
2、湯たんぽ
(寝る時にお腹においてみる。お腹がほどよく温まると、力がぬけてリラックスできる。
湯たんぽは寝相により動くことと、
だんだんと冷めていくところがいいのです)
3、耳に温灸
(耳は副交感神を優位にしてくれるので、リラックスでき、気持ち良く眠りにつける)
4、香りをつかう
(薄荷とラベンダーをブレンドして、
枕元に。お好みの香りを選ぶ)
5、漢方茶や漢方薬をのむ
(私の場合は漢方のお茶を日中飲みながら
夜は桂枝加竜骨牡蠣湯という漢方薬を飲むことで、寝付きがよくなり、氣になっていた
お腹の動悸もよくなりました)
頭の中にいろんなことが浮かび、
あれこれ考えていると、、
それが氣になりぐるぐるまわり
眠れない
そんなこともあります。
氣になること、考えることは
減らないかもしれない。
だから、それを入れる器を大きくする
イメージをもってみてください。
ちいさな容器では、
すぐにいっぱいになってしまうから
あたまやこころに
たくさん考え事しても、まだ
スペースが残るような、そんな器を。
実は
それができるのが、
漢方のちから。
漢方がこころやからだを
労って、巡りを良くしてくれるから
いつのまにか、
深く考えてしまっていたことも
「まぁ、いいか」と
思える自分になること
と思います。
自分に合う漢方薬に出会えることは、
本当にしあわせなこと。
そして
良い眠りは、
身体を休めるだけでなく
デトックス、氣を蓄えること
新陳代謝に役立ちます。
ゆっくり、ぐっすり、すっきり
更年期こそ、良い睡眠を!
注:漢方薬については
漢方専門の医師や漢方薬剤師
漢方アドバイザーなどにご相談・
カウンセリングの上お飲みください。
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