漢方薬剤師
漢方ライフクリエーターの樫出恒代です
夕食後に氣が絶してパタっと寝てしまう「氣絶病」
ようやく猛暑の夏も終わりましたね。
とにかく暑かった今年の夏。
そのためか、私の漢方カウンセリングで増加中の「氣絶病」。
これは早めになんとかしないと、秋も冬ももっとつらくなるかも。
夕食を食べた後、ついついソファで横になる。
そのまま寝てしまう。
氣づくと夜中の12時過ぎ。
あー洗い物が終わってない。お洗濯が終わってない。
これから、それらの家事をして、その後、お風呂に入って。
結局、寝るのが2時、3時。
朝はお弁当作ったり、朝食の準備で、6時に起きなきゃ。
3時間ほどの睡眠しか取れないのです。
これは一例ですが、
これに似たようなパターンの方がとても多い。
夕食の後、とても起きてられなくて、いつのまにか、バタっと寝てしまう。
それは決してよい睡眠ではなくて、氣がなくなってしまう。
すなわち、氣が絶っする「氣絶」なのです。
これがほとんど毎日のように起こってしまうことを、私は「氣絶病」と呼んでいます。
「氣」は漢方でとても大切な要素のひとつ。
身体のなかをめぐり、私たちのやる氣をおこす、生きるエネルギーそのものだから。
「疲れた」「面倒くさい」が「氣絶病」の悪循環に陥った人の口癖
「氣絶病」が毎日、繰り返されることで、睡眠不足が続き、朝から疲れ、肩こり、めまいなどが起きやすくなる。
眠りの質が良くないから、当然、日中のパフォーマンスもよくない。
仕事もはかどらない。イライラ、うつうつしがち、、、
それでも、仕事や家事は休めないからと、この「氣絶病」を放置し、我慢しながら生活する。
家族のため、仕事のため…。
口癖は
「疲れたー」
「眠いー」
「やる氣がでない」
「面倒くさい」
この「氣絶病」、放置すると、悪循環のまま。
決して好循環にはなりにくい。
もし、「私そんな感じだわ」、「そこまでひどくないけど食べたあとすぐ眠くなるわ」と氣づいたら
漢方がちからになります!
早めに悪循環を好循環にしていきましょうね。
「氣絶病」の人が弱っている場所「脾」と「腎」。
漢方的には、まず、胃腸のはたらき。
「脾」とというところの力不足と考えるんです
食べたら眠くなるということは、食べたものを消化吸収する胃腸の働きが悪く、働きを助けるため胃腸に血をたくさん運ぶ。そのため脳が血不足、酸素不足になり眠くなる。
この症状が慢性化していたら、プラス「腎」という〈氣を蓄える〉ところの力をアップすることも大切なのです。
それは漢方の得意なところ。
「脾」の力をつける養生と漢方
「脾」はお腹をあたためて消化機能をあげることが大切
「脾」が弱っている場合は、お腹をあたため、消化機能をあげて力をつけてあげること。
例えば、この夏冷たいものばかり食べたり飲んだりしていた方は、特にあたたかいスープ、味噌汁などや、発酵食品、根菜類、ホクホク系のお芋などを毎日とるようにしてね。
「脾」が弱っているときの注意点
食べ過ぎないこと
早食いをしないこと
乳製品とりすぎないこと
空腹の際に甘いものを食べないこと
(空腹でなくても甘いお菓子や菓子パンは控えてね。)
そして漢方がちからになります。
「脾」の力をつける漢方薬
〇六君子湯(りっくんしとう)
〇人参湯(にんじんとう)
〇双参(そうじん)
などおすすめです。
「腎」の力をつける養生と漢方
「腎」のちからをつける為には、腰を冷やさないこと、姿勢を整えること。
丹田(お腹のへそ下指4本分のツボ)を意識することや、豆類や黒色の食べ物、玄米や小豆、山芋などを食べるようにしてね。
「腎」の力をつける漢方薬
〇補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
〇人参養栄湯(にんじんえいようとう)
〇霊鹿参(れいろくさん)〈鹿茸(ろくじょう)〉
などおすすめです。
季節の変わり目は、体調が乱れてきますね。
私もすごく疲れていると、夕食のあと眠くなることがあります。
それは、自分の身体からのメッセージ。
〈疲れているんだな〉
ということに氣づいて「氣絶病」になる前に漢方でケアしてあげてくださいね。
漢方カウンセリングで今の状況を話すことも、今の自分の状態に氣づくきっかけに。
やらなければいけない、と自分で決めてしまっていることを手放すことも「氣絶病」を治すことにもつながります。
まずは、氣を温存する生活スタイルを。
なにより、自分を大切にね。
漢方を味方に。
注:漢方薬については
漢方専門の医師や漢方薬剤師
漢方アドバイザーなどにご相談・
カウンセリングの上お飲みください。
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