HAPPY PLUS
https://ourage.jp/kounenki_no_chie/chinese-medicine/399759/

診断テストでわかる8つの漢方体質。自分の漢方体質を知ることが養生の第一歩

樫出恒代

樫出恒代

漢方薬剤師・漢方ライフクリエーター。漢方カウンセリングルームKaon代表。Kaon漢方アカデミー代表。新潟薬科大学薬学部卒業後、一人ひとりのこころとからだにていねいに向き合う漢方カウンセリングを提唱。連載の味わいあるイラストは、本人によるもの。
美容家吉川千明氏との共著に「内側からキレイを引き出す 美肌漢方塾」(小学館)
OurAgeインタビュー「信じていなかった漢方の力に救われて、この道を究め続ける薬剤師」はこちら

記事一覧を見る

血虚、瘀血…。漢方の体質タイプはなんとなく聞いたことがあるけれど、自分がどのタイプなのかはよくわからない、という人も多いのではないでしょうか。漢方薬剤師の樫出恒代さんが教えてくれた体質チェックテストで、自分の体質を知ることから始めてみましょう。


漢方薬剤師・漢方ライフクリエーターの樫出恒代です。

 

自分のことって案外わからないものです。
でも、自分の体質・氣質を知ることは漢方ではとても大切なことと考えます。

 

自分の強み、元氣な時の状態、自分の弱み、陥りやすい不調。それを知ることが更年期を楽に過ごす手掛かりになります。

 

漢方の場合は、「自分で感じる、なんとなく不調」「病氣というわけではないけれど…」というあいまいな症状も見逃さないことが大事なのです。

 

漢方体質診断

 

じつは、ほとんどの方が複数の体質を併せ持っています。

その中で、どこがいちばん辛いのか、よく症状が出るのかなどを見つつ、年齢や季節やその時のストレスレベルなども考慮しつつ、その方に合う漢方養生や漢方薬を決めていきます。

 

 

8つの漢方体質。あなたはどれにあてはまる? さっそくチェック!

 

今回、特に更年期世代の女性のための〈漢方体質チェック✅テスト〉を作りました!

体質は8タイプに分かれます。

ぜひ、チェックしてみてくださいね^_^

 

A.「氣虚」

・全身のだるさ、無力感がある
・立ちくらみしやすい
・声が小さく細い方だ
・几張面でまじめ
・朝起きるのが辛い
・寝汗をかくことが多い
・友人と会うのも億劫になることがある

詳細をチェック

 

B.「氣滞」

・胸やお腹が張る
・イライラしやすい
・食欲が抑えられないときや全く食欲がないときがある
・寝つきが悪い
・気分にムラがあり、急に怒りっぽくなったり、鬱っぽくなる
・のどが詰まるような感じがする
・ため息をつきやすい

詳細をチェック

 

C .「血虚」

・物忘れしやすい
・髪の毛が抜けやすい
・夢が多い、悪夢を見る
・肌に潤いがなくツヤがない
・眠りが 浅い、すぐに目が覚める
・息切れしやすい
・足がつりやすい

詳細をチェック

 

D.「瘀血」

・肩こりや頭痛が起きやすい
・静脈瘤がある
・シミ・アザができやすい
・月経が重く、子宮筋腫がある
・目の下にクマができやすい
・傷が治りにくい
・肌のくすみが気になる

詳細をチェック

 

 

記事が続きます

E .「陰虚」

・便秘、あるいは大便がかたい
・のどが弱く空咳が出やすい
・入浴していてのぼせやすい
・入浴後に皮膚が乾燥してかゆくなる
・手足がほてりやすい
・暑くても汗が出にくい
・昼間の尿量が少ない(4回以下 )

詳細をチェック

 

F.「水毒」

・むくみやすい(顔)
・頭重、片頭痛がある
・身体がだるく重い
・汗っかき
・水分を多くとる
・関節痛になりやすい
・花粉症や鼻炎で鼻水が出やすい

詳細をチェック

 

G.「脾虚」

・食欲がないか、ありすぎる
・冷えやすい
・下痢または便秘
・考え込むことが多い
・食事の量が少なめで、一度にたくさん食べられない
・胃がもたれてムカムカする
・食後に眠くなる

詳細をチェック

 

H.「腎虚」

・耳鳴りや難聴が起きやすい
・腰や膝に痛みを感じる
・心配症でうつうつしやすい
・白髪・髪が細くなる
・ふらつきやめまいがある
・下半身が冷えやすい
・トイレの回数が多く夜間尿、尿漏れがある

詳細をチェック

 

 

どれがいちばん多かったですか?
チェックが1〜3個なら、ややそのタイプ。4個以上はそのタイプといえそうです。

複数のタイプにあてはまる人も多いと思います。

 

 

漢方8つの体質別・更年期世代の養生法

A.「気虚」

氣が不足し、疲れやすい、根氣が続かない、風邪をひきやすいなど。

氣虚

© Kaon Kampo Academy Text

 

*養生*
身体全体を温める。胃腸の消化吸収機能を高め、胃腸に負担をかけない食事をする。
昼は無理のない程度にしっかり身体を動かし、夜は10時までには寝るように

 

*避けたい食材*
冷たい飲み物や食べ物、刺身などの生もの、脂っこいもの、唐辛子などの刺激物

 

*おすすめの食材*
イモ類(山いも、長いも、大和いも、ジャガイモ、サツマイモ、サトイモ)、ねぎ、生姜、うなぎ、牛肉、羊肉、鶏肉、鶏卵、りんご、山椒、シナモンなど

 

B.「気滞」

氣の流れが滞りやすく、喉がつまる、胃が張る。神経質、ストレス、イライラになりやすい。

氣滞

© Kaon Kampo Academy Text

 

*養生*
氣を巡らせる香味野菜を積極的に。香りの食材は加熱を少なめにする。
「肝にさわる」という言葉があるように、ストレスは肝を疲れさせますから、肝の働きを助ける酸味の食べ物をとる。
氣を巡らせるために、できたら1日1回は楽しく大声で笑いを

 

*避けたい食材*
辛味の強い食べ物、お酒、ガスの発生しやすい、さつまいも、豆類

 

*おすすめの食材*
春菊、セロリ、パセリ、三つ葉、せり、黒酢、梅干、キャベツ、しじみ、レバー、菊の花、ミンオレンジ、レモン、グレープフルーツ、ゆず、クコの実、ジャスミンなど

 

C.「血虚」

血が不足しやすく、皮膚や爪の乾燥、貧血、物忘れ、動悸などの症状が出やすい。

血虚

© Kaon Kampo Academy Text

 

*養生*
胃腸の消化吸収を高め、胃腸に負担をかけない食事。黒い食材、赤い食材を積極的に取り入れる。
日中は軽い運動を、夜は早めに寝るように

 

*避けたい食材*
冷たい飲み物、食べ物、刺身などの生もの、脂っこいもの、甘いもの、唐辛子などの刺激物

 

*おすすめの食材*
にんじん、黒ゴマ、黒米、黒豆、小豆、クコの実、なつめいちご、レーズン、プルーン、小松菜、ほうれん草、レバーなど

 

D.「瘀血」

血の流れが滞りやすく、肩こり、頭痛、腰痛、しびれ、のぼせなどがおきやすい。

瘀血

© Kaon Kampo Academy Text

 

*養生*
美食、過食をさける、適度な運動を心がける、 血をさらさらにする食材を多くとる、身体を冷やしすぎないようにする、ストレスをためないようにする

 

*避けたい食材*
肉の脂身などの動物性脂肪、バター、生クリーム、チョコレートなどの甘いもの、味の濃いもの、塩辛いもの

 

*おすすめの食材*
ねぎ、にら、しょうが、たまねぎ、酢、さんま、あじ、いわし、小豆、黒豆など

 

記事が続きます

E.「陰虚」

身体の潤いが足りなくなる、熱がこもり、ほてり、喉のかわき、疲れやすいなどの症状

陰虚

© Kaon Kampo Academy Text

 

*養生*
冷たい飲み物や食べ物を避ける、辛いもの熱すぎるものは避ける。
疲れをためないよう休むときは休む

 

*避けたい食材*
唐辛子、胡椒、山椒、からしなどの香辛料、にんにく、ニラ、コーヒー、濃いお茶、アルコール、揚げ物や脂っこいもの

 

*おすすめの食材*
大根、れんこん、なし、白菜、かぶ、ゴマ、きゅうり、松の実、豆腐、豆乳、菊の花など

 

F.「水毒」

水分が過多になり、むくみ、めまい、下半身の冷え、関節の痛みなどがおきやすい。

水毒

© Kaon Kampo Academy Text

 

*養生*
日頃から運動で氣持ちよい汗をかく。身体を冷やさない。
食物繊維に富んだ穀物類をよく噛んで食べる、水分の過剰摂取気をつける

 

*避けたい食材*
冷たい飲み物や食べ物、肉の脂身などの動物性脂肪、バター、生クリーム、砂糖、果物や炭酸飲料

 

*おすすめの食材*
玄米、はと麦、ごぼう、人参、大根、かぶ、たけのこ、しいたけ、えのきだけ、まつたけ、小松菜、さんま、さば、あじ、いわし、あさり、しじみ、海藻類、寒天など

 

G.「脾虚」

脾〈消化吸収機能〉の力が落ち、氣をつくるパワーも落ちている状態。

脾虚

© Kaon Kampo Academy Text

 

*養生*
食事は規則正しく、ゆっくりと。体を温める(特に胃腸の周りを冷やさないように)、温かい飲み物や食べ物をとる、心配ごとを溜め込まない、十分な睡眠をとる

 

*避けたい食材*
冷たい飲み物や食べ物、冷蔵庫から出したばかりの飲み物、生の野菜や果物、コーヒー、牛乳、アルコール、脂っこい食べ物、生もの、甘いもの

 

*おすすめの食材*
もち米、玄米、はとむぎ、大豆、枝豆、黒豆、小豆、さつまいも、じゃがいも、山芋、かぼちゃ、きのこ類、にんじん、大根、ごぼう、レンコン、鶏肉、牛肉、豚肉、鮭、イワシ、生姜、ネギ、にんにく、栗、ナツメ、はちみつ、みそ、豆腐など

 

H.「腎虚」

腎のちからが落ち、エネルギー[氣]が不足しやすくなる。腰痛・泌尿器系の不調・老化現象など。

腎虚

© Kaon Kampo Academy Text

 

*養生*
十分な睡眠(夜更かしは避け、質の良い睡眠をとること)、冷やさないこと(特に腰や下腹部、足元を冷やさないように。腹巻やカイロはおすすめ)、温かい飲み物、食べ物をとる、入浴(シャワーでなく湯舟につかる)、ストレッチ、ヨガ、太極拳などの運動(激しい運動はNG)。氣をつかいすぎないように、自分ファーストで過ごすこと

 

*避けたい食材*
冷たいもの、生もの、味の濃いもの、脂っこいもの、カフェインやアルコールなどの刺激物

 

*おすすめの食材*
黒豆、黒ごま、ひじき、わかめ、昆布、きくらげ、黒豆、インゲン豆、小豆、クルミ、栗、ナツメ、クコの実、エビ、アワビ、イカ、カキ、山芋、レンコン、きのこ類など

 

 

特に更年期になると、腎や脾の力も落ちてくるといわれます。
弱いところを補って、自分を大切にするきっかけにしてくださいね!

 

 

漢方カウンセリングルームKaon

ブログ
https://ameblo.jp/kaon2010/
HP
http://kampokaon.com/
Instagram
https://www.instagram.com/kampokaon/

https://www.instagram.com/hisayo_kashide

 

MyAge

大人のからだバイブル vol.3 「アラフィフだって痩せられる」

OurAgeの人気記事が1テーマムックに!
何度も読み返せる保存版OurAgeです。

MyAge
試し読み Amazon Kobo 7net

この特集も読まれています!

子宮筋腫特集~症状から治療まで
フェムゾーンの悩み解決
ツボ・指圧で不調を改善
40代からでも「絶対痩せる」
広瀬あつこさんの「若返りメイク」
閉経の不安を解消
記事が続きます

今すぐチェック!

60㎏超の50代女子が3ヵ月で痩せた! 40代、50代のための大人の痩せ方とは?

60㎏超の50代女子が3ヵ月で痩せた! 40代、50代のための大人の痩せ方とは?

<前の記事

<前の記事
第158回/滝汗、急な汗…。【更年期の汗】に知っておきたいツボと漢方

次の記事>

次の記事>
第160回/一般的な薬と漢方薬はいったい何が違う? 併用しても大丈夫?

この連載の最新記事

「腹診」で自分の体質・体調を知る。お腹を触ってわかる7つのこと

第161回/「腹診」で自分の体質・体調を知る。お腹を触ってわかる7つのこと

一般的な薬と漢方薬はいったい何が違う? 併用しても大丈夫?

第160回/一般的な薬と漢方薬はいったい何が違う? 併用しても大丈夫?

診断テストでわかる8つの漢方体質。自分の漢方体質を知ることが養生の第一歩

第159回/診断テストでわかる8つの漢方体質。自分の漢方体質を知ることが養生の第一歩

この連載をもっと見る

今日の人気記事ランキング

今すぐチェック!

OurAgeスペシャル