閉経の迎え方、閉経からの過ごし方
頭皮の痒みをどうするか!!
「頭が痒い」、気のせいと思いたいけれど、どうもそうではなさそうです。
頭皮もお顔と同様、SOS期に入っているようです。
女性ホルモンは、女性の全身の健康と美容にも関わっています。
まずは、いつも通り基本から!
女性ホルモンは、卵巣、子宮、乳房だけでなく、女性の全身の健康に関係しています。
肌、粘膜、骨・関節、筋肉、脳、代謝、情動、自律神経系、免疫系と
全身の健康に関わっています。
閉経を迎えるに当たっては、大きな病気に罹らないように予防していくことも大切ですが、
日常生活において、痛くない、痒くない、つらくない体をキープしていくことも
とても大事だと思っています。
さて、その中で、今日は、頭皮の痒みとケアについてお話しいたします。
少し長くなりますが、お付き合いください。
閉経前後に頭皮が痒くなる、2つの原因
●ホルモン低下による肌の乾燥とバリア機能の低下
●ホルモン低下により表皮が薄くなることと神経の知覚過敏
女性ホルモンは、潤いを保つホルモンです。
ホルモンが減ると肌の潤い、水分量が減ります。
特にこの時期は、ホルモンが急激に減りますので、
急激に乾燥するということになります。
乾燥した肌はバリア機能が低下し、異物が入り込みやすく、
かぶれやアレルギーを起こしやすくなります。
また、女性ホルモンの低下は、肌表面を薄くします。
薄くなった肌では、内側から伸びている知覚神経が
外の刺激に対して過敏に反応するようになります。
肌に入らない方がよい外界のものが肌内に入り込み、
肌内の神経がそれにピリピリと反応しやすくなるということです。
汗が痒みを増す―かゆみを増す、首汗、頭汗の問題
いつものシャンプーやコンディショナーに反応してしまう、
そんな時期なのに、さらに痒みを増長させるのが、首汗、頭汗の問題です。
汗の出に関係しているのは、自律神経ですが、
ホルモンバランスは自律神経とも連動しています。
閉経前後、私たちが、汗の問題に悩むことが多い理由でもあります。
ホットフラッシュと呼ばれる急激にポタポタ落ちるような汗に悩まずとも、
頭から汗が出る、首からだけ汗が出るなど、
首から上の部分的な汗に悩むことが多いのもこの時期の特徴です。
この汗が、薄くなり過敏になった頭皮の痒みを増長させることになります。
頭皮に痒みが出る時期に、すぐできる7つのこと
とにかく掻いてはだめ。頭皮が傷んで、髪も抜けてしまいます。
掻かないためにすぐできる7つのことを書き出しました。
①乾燥させない、刺激しない、シャンプーとコンディショナーを選びましょう
いつも使っているシャンプーやコンディショナーが刺激になることも。
頭皮を乾燥させず、頭皮を鎮めてくれるものを選びましょう。
今回ご紹介するものは、すべて、私が家で使っているものか、
使ってきてよかったもののみです。
まずは私が家で使っているシャンプーとコンディショナーから。
痒みや頭皮がデリケートな時におすすめのもの達です。
茶色のチューブは、スエーデンのオーガニックヘアケア、ケアオブヤードの
リンゴンベリーのオイルを使った頭皮用シャンプーと
野生のブルーベリーのオイルを使ったコンディショナーです。
地肌を洗ってください。地肌がおさまります。
②この時期の洗い方
あまり熱いお湯で洗わないように注意して。
熱いお湯は頭皮を乾燥させます。
シャンプーは手のひらにとって、よく泡立ててから使いましょう。
地肌になじませたら、爪を立てないで洗うこと。
ガシガシガシと縦洗いをしないで、ゆっくり螺旋を描きながら、
顔のクレンジングをするように頭皮を洗ってください。
お顔と同じ扱いです。
パリで50年以上、上顧客のために髪一筋に開発してきたマダムブランド、
レオノールグレユのクリームシャンプー。
肌も頭皮も赤く敏感になっている時に、3日も使うとすっかりおさまる救急アイテム。
職業柄、化粧品をいただくことの多い私の、
自腹買いアイテム!の代表的存在。
シャンプーとしてもヘアマスクとしても使えます。
- クレームオフルール(レオノールグレユ)
③コンディショナーはしっかり流す
髪をツルっとさせておくために、コンディショナーを完全に洗い流さない
という方もいらっしゃるようですが、この時期はしっかり流すこと。
とにかく肌に触るものが、何もかも刺激になる時期ですから。
残らないということがとても重要です。
日本を代表するナチュラルコスメ、華密恋のシャンプーとコンディショナー。
1年つけこんだジャーマンカモマイルのエキスを配合。
すっきり洗いあがりますが、頭皮が落ち着き、髪にこしがでます。
ポンプで使い易く、家族全員で使っていただいてもいいと思います。
誠実な製品は使っていて気持ちがよく大好きです。
④痒いからと言って、単にスースーさせるものを使わない
痒いからとスース―する清涼感を感じる製品を選ぶ方がいますが、要注意。
香りだけでなく、さっぱりさせるものは、同時に頭皮を乾燥させるものが多いから。
その場でさっぱりさせる地肌用のウエットティッシューやおしぼりなども要注意。
アルコールが多く含まれていたり、香料が強く入っていたり、
頭皮を乾燥させ、刺激の元となるからです。
これは上でご紹介したレオノールグレユの敏感な頭皮のためのオイルです。
ロールオンタイプになっていて、痒みを感じるところに塗っていただきます。
鎮静効果のアズレンブルーの美しいオイルが、しっかり鎮めます。
シャンプー前に軽くマッサージして使います。
これは便利だし、助かります。
髪と頭皮のものに関しては、細かく、何から何まである素晴らしいブランドです。
- ユイルアペザント(レオノールグレユ)
⑤ヘアトニックを使ってみる
頭皮を落ち着かせてくれるヘアトニックと
頭皮の美容液から2つおすすめします。
トニックは、髪が濡れている時でも、
乾いている時でも、いつでも使えます。
洗い流す必要はありません。
頭皮のスキンケアができるのでおすすめです。
世界的オーガニックブランド、ドイツのドクターハウシュカのヘアトニック。
何十年も愛され続けてきた定番処方で、アーユルヴェーダで使う
ニームやアンチリスなど、いたわりながら頭皮を丈夫にする植物が入っています。
素晴らしい製品にも関わらず、お安い! 値段が良心的なのもうれしい。
- リバイタライジングヘア&スカルプトニック(ドクターハウシュカ)
フランスの植物ヘアケアブランド、ルネフルトレールの、
敏感な時期専用のシャンプー前トリートメントです。
シャンプー前に頭皮に塗ってマッサージするものです。
スース―するのはNGといいましたが、これはスースーしますね(笑)。
アステラというのは、エキナシアという免疫力を高めることで有名な植物で、
頭皮に潤いを与え、整えてくれます。
- アステラフレッシュコンセントレート(ルネフルトレール)
⑥スタイリング剤も要注意
ヘアスプレー、ヘアオイル、ワックスなど
スタイリング剤もよくよく選んでお使いください
固める、艶を出す、髪の表情をキープするためのものには、
取れない、落ちない工夫がされるものですが、
頭皮だけでなく、お顔や首元など、この時期は、
触れた部分の刺激にならないものを選ぶことが重要です。
さりとて、髪の艶やボリューム感などはとても大事です。
ぜひ使ってください。気持ちが上がりますからね。
私が通っているヘアサロン、ツイギーの松浦さんが開発したものです。
何年も使っていますが、さすが!と使う度に思います。
こういうものを!お使いください。
⑦カラーリングは、質とサロンの配慮で選びましょう
カラー剤や髪染めにも注意して。
あまり、体調がすぐれないときや、頭皮が傷んでいる時は、
無理をせずにカラーをお休みすることも大事です。
閉経前後のこの時期は、頭皮に負担のない質のよいカラー剤を選ぶこと。
美容室で染めるなら、何を選んで使っているか
明言できるヘアサロンを選ぶといいでしょう。
最近はオーガニックカラーやアルカリを使わないカラー剤などもありますし。
敏感な時期のための、選択肢があるとよいですね。
そして、今日の体調や頭皮の様子を聞いてくれる、
配慮のあるヘアサロンだとよいですね。
ホームケアでは、負担の少ないカラートリートメントなどを使ってもよいと思います。
ナチュラル系なら、ヘナやインディゴを試してみるのもよいと思います。
写真は、すでに日本の1万店近くのサロンで愛用されている
イタリアのオーガニックカラー、ヴィラロドラの美容室用のカラー剤です。
100%ナチュラルは無理でも、体や環境への負担を可能な限り減らす努力をしています。
皆様のお近くにも、こんなオーガニックカラーを扱うサロンがあるかもしれません。
これからは注意してみてくださいね。
今日は、地肌、頭皮のことを書きましたが、
乾燥と知覚過敏は、頭皮のみならずです。
肌に触れるもの全般に、過敏になります。
コスメも服にもアクセサリーにも、洗剤などにも。
刺激を感じたものは使わない、取り除くこと。
苦手なものが増える時期ですが、それも生きながらえるための知恵!
体が欲するものを選ぶ本能なのだと思います。
今回もありがとうございました。
これから暑い夏ですが、元気で過ごしましょうね。