トラブルを確実に回避するには、まずはセルフチェックから。確認してみてください。
お話を伺ったのは
笹岡愛加さん
Aika Sasaoka
理学療法士。2006年総合病院にて勤務開始。’14年よりフランスに留学し、骨盤底リハビリテーション卒後研修を受講。’17年日本でアメリカ理学療法士協会認定産前産後コース・骨盤底コースレベル1を受講。NHK「あさイチ」女の相談室など、多数のテレビ出演経験も。’19年より女性医療クリニックLUNAに入職
まずは
セルフチェック!
ソファや椅子の背にもたれるように座り、リラックスした状態でチェックします。爪が伸びていないか注意して。挿入が痛ければ潤滑油を指に塗り、腟の中に指を入れます。指に触れる腟壁を押して硬さを感じたら血流が悪い証拠。
股関節が硬い可能性が高いので柔軟体操から。次に腟を引き上げられれば、骨盤底筋を正しく動かせています。
骨盤底筋check
- 骨盤底筋を引き上げたまま、息を吸ったり吐いたりできる?
- 骨盤底筋を上げる→リラックスさせる→下げるの3つができる?
- くしゃみや強い咳をしたとき、骨盤底が引き締まる?(緩むとNG)
骨盤底筋を動かしているつもりでも実は動いていないということもよくあります。また、誤った動きやトレーニングは逆効果なので注意!
トレーニングがさまざまなトラブルを予防します
「理想的な腟は、内部に指を入れたときにふっくらとハリがあります。血流が滞っていると、そういう状態にはなれませんし、また年齢とともにだんだんハリは失われていきます。
そこで、運動、つまり骨盤底の筋力トレーニングが大切になります。骨盤底筋を締める・緩めるを繰り返すのが1セット。締め続けると筋肉が硬くなってしまい、弾力のある筋肉は作られないので、気をつけてください」と語るのは、骨盤底リハビリテーションをフランスで学んだ経験もある理学療法士の笹岡愛加さん。
「まずはセルフチェックで、自分の腟の状態を確認して、普段の生活に骨盤底筋トレーニングを取り入れてみてください。骨盤底が衰えると起こるトラブルである、尿もれや肛門からのガスもれの改善、さらには将来的な臓器脱の予防にもつながります」
※次回、理学療法士の笹岡愛加さんに骨盤底の鍛え方を教えていただきます。
イラスト/内藤しなこ 取材・原文/金沢由紀子