【お風呂やトイレで腟ケア】日常の膣ケア（セルフケア）の正しい方法

今更聞けない！
日常腟ケア

日々の腟ケア、どうしていますか？　よかれと思って行っていても、実は間違っている可能性大！　基本から、しっかり理解しておきましょう。

お風呂編

「洗っているから大丈夫」と安心していませんか？　洗う頻度や使うソープ、どこをどう洗っているか、間違えている人も多い！

●洗う頻度は1日1回くらいで十分です

「乾燥して腟が傷ついている人は、洗いすぎの傾向が。『1日1回ちゃんと洗う』だけでOK。時々鏡で見て、汚れがたまりやすい場所を確認しておくことも大事」（喜田直江先生）

●弱酸性表示でも市販のボディソープはダメ

「腟まわりは弱酸性を保つことで雑菌の繁殖を防いでいます。弱酸性表示のボディソープも、腟にとってはアルカリ性寄り。フェムゾーン専用ソープを使ってください」（丹羽咲江先生）

●腟の中は洗わない。ビデも洗いっぱなしはNG

「入浴で腟の中まで洗うのはNG。必要な常在菌を洗い流してしまい、においのもとに。薬局などで売られているビデも中性なので、使用後は乳酸入りのジェル製品などを腟内に入れ、弱酸性に戻すことが大切」（喜田直江先生）

腟にとって最適な弱酸性を保つ洗浄剤。

［左］泡立て不要。アウトクリアケアウォッシュ（ムースタイプ）￥1,408／ハナミスイ
［右］アウトクリアケアウォッシュ（リキッドタイプ）￥1,408／ハナミスイ

保湿編

「洗う」「保湿」はセットで行うのが腟ケアの基本。顔のお手入れ同様、腟ケアも毎日の習慣になるまで続けることが大切です。

●顔より劣化が早い腟は保湿を早く始めるべき

「腟まわりの保湿は顔の保湿状態を目安に。洗顔後何もつけないとつっぱるなら、腟まわりも乾燥しています。1日1回、入浴後に保湿を」（喜田直江先生）

デリケートゾーン専用コスメVIONEE（ヴィオニー）。

［左から］摩擦から肌を守り、黒ずみやくすみにも効果的。センシティブブライトクリーム￥6,930・pH4.0〜5.0の弱酸性の泡で汚れをオフ。センシティブモイスチャーウォッシュ￥4,378・粘液のようなとろみテクスチャーの美容液。喜田直江先生のクリニックもしくは通販で購入可能。センシティブプロテクトセラム￥8,712／ペキュリア

●保湿剤は腟の中に入れていい製品かチェック

「専用保湿剤といえども『腟の中に入れてOK』と明記された製品以外は、腟まわりのみにつけて。『オーガニックだから安心』という思い込みは危険で、腟内までつけてトラブルになる人もいます」（喜田直江先生）

トイレ編

意外と正しい方法を知らない人が多いトイレ問題。日常のことながら、腟まわりのトラブルにもつながりやすい盲点です。

●排尿後の拭き方は軽く押さえるだけでOK

「閉経後は特に、ゴシゴシ拭かず『押し当てる』のが正解。腟が乾燥ぎみの人は、刺激しすぎるとあかぎれ状態に」（喜田直江先生）

●温水洗浄は「優しくさっと」

「かゆみがある人はビデを強く当ててしまいがち。大切な常在菌を洗い流してしまうので、優しくさっと」（丹羽咲江先生）

萎縮・緩み編

「萎縮（性交痛）」か「緩み（尿もれ）」か。更年期前後は自分の状態を知り、それに合ったケアを行うことが第一歩！

●腟萎縮と骨盤底筋の緩みには今すぐ対策を

「性交痛は加齢による腟萎縮によって起こるもの。緩みは骨盤底筋の力の低下で起こるもの。状態により行うケアは変わります。本来はスキンケアを始める頃から腟ケアも習慣にすべき。顔と同じように腟もケアをしないと、どんどん劣化するのです。OurAge世代の人は一日でも早く、自分の状態の確認を」（喜田直江先生）。

「腟萎縮は性交痛などで自覚をしないと気づきにくいものですが、緩みについては、自身の腟に指を入れ、自分でギュッと締めることができるかどうかを確認するのも目安になります」（丹羽咲江先生）。

自宅で腟圧を測るグッズも。