エクササイズ編
最初に骨盤の前後にある恥骨から尾骨にかけてハンモック状に骨盤底筋がつながっていることを触ってイメージします。エクササイズは腟に意識を向けてここを動かします。
●用意するもの
小ぶりのボール。おすすめはミカサのプレイグラウンドボール/私物 ※100均の直径13㎝ほどのボール、厚めのバスタオルをクルクル巻いたものでも可
腟を意識して引き上げる練習
※ボールまたは厚めのバスタオルを丸めて使って
<1>
あぐらをかいて、腟の真下にボールを置きます。ボールがない人は腟に意識を向けて。お尻のラインからボールが外に出ないこと。猫背、反り腰の人は必ず骨盤の真上に頭の先がくる姿勢で。
<2>
頭の先を天井方向に向け、鼻から息を吸い、吐きながら腟でボールをつかみ上げ、横隔膜と骨盤底筋を真上に引き上げるように。吐ききるとき、ゆっくり腟からボールを離します。
うまくできない人は、お腹を薄くして上方向に引き上げる意識で練習を。足を入れ替えて、同様に行って(肛門は締めると骨盤が後傾し、骨盤底筋が垂直に上がりにくいので締めない)。5〜10回
内ももを鍛えて骨盤底筋を引き上げる
※ボールまたは厚めのバスタオルを丸めて使って
<1>
マットの上にあお向けに寝て膝を立てます。背すじを真っすぐ、床と腰の間に手のひら1枚分が入るスペースを作ります。
これで背骨のS字カーブが綺麗に整い下腹部に力が入る状態に。骨盤が後傾している人は恥骨を下に引っぱるように、反り腰の人はお腹を内側に寄せるように。
<2>
脚を90度に上げ、膝の間にボールを挟みます。目線は天井、手は楽に横に伏せて。
<3>
鼻から息を吸い、吐きながらボールを優しく内股で締めます。骨盤底筋と下腹部を引き上げるイメージで。続いて息を吸いながらゆっくり内股を緩めます。5〜10回
よつばいで骨盤底筋を引き上げる
※ボールまたは厚めのバスタオルを丸めて使って
<1>
マットの上でよつばいになり、膝の間にボールを挟みます。股関節の真下に膝、肩の真下に手首がきて、背中と、膝から足先までは真っすぐになるように。
<2>
手の付け根でマットを押しながら鼻から息を吸い、吐く息でおへそを斜め後ろに引き上げます。ボールを内ももで締め、お腹を薄くするように、斜め後ろにカーブを作って。
これには内ももから骨盤底筋を引き上げる効果が。腹筋を使う動きなのでぽっこりお腹にも効果あり。
<3>
鼻から息をもう一度吸い、背面に空気を入れるように背中をグッと広げていきます。吐く息で最初のポーズに戻し、繰り返します。5〜10回
なおえビューティークリニック院長。京都府立医科大学卒業後、産婦人科医を経て、形成外科医として多くの女性の悩みに応える婦人科形成専門クリニックを、2011年に開院
咲江レディスクリニック院長。名古屋市立大学医学部卒業。日本産婦人科学会専門医。2002年開院。性交痛などの相談、治療、フェムケアゾーンの情報発信を行っている
増岡陽子さん
Yoko Masuoka
骨盤底筋や産後の体を整えるピラティスを指導するインストラクター。女性限定ピラティススタジオPilates room MYE主宰。咲江レディスクリニックでも週1回教えている
撮影/柳 香穂 イラスト/内藤しなこ 構成・原文/井尾淳子