なぜ使わぬ? 指や手の不調にこそ、ホルモン補充療法(HRT)を!
61歳、私は、ホルモン補充療法をしています。
それとて、最近も、左手小指の第二関節に違和感を感じることがあります。
関節を指でキューとつまむと、グニューとつぶれそうな、弱々しさを感じます。
曲げてみると軽い痛みも走ります。
ホルモン補充療法をしていても、やはり女性の弱みは、骨関節。
元々男性に比べて、関節が柔軟で柔らかい私達、
年齢がいった時には、弱みとなって不具合が出てきます。
ホルモン補充療法で補充する女性ホルモンの量は、
しっかりと月経があった頃の1/3~1/5ほどの量。
かつてのように潤沢にホルモンをもらえるわけではありません。
ですから、不具合は出ますし、
起き抜けに指がこわばって開かないことなどよくあることです。
それでもホルモンを補充するのは、かなりの助けになるはずです。
今日は、指関節のお話。
女性の弱みは、骨・関節・脳・情動
ホルモンが落ちると免疫が落ちる
このセンテンス、お経のよう覚えておいてくださいね。
女性ホルモンの減少で起こる事はたくさんあります。
指の不具合はその代表。
関節の滑膜も女性ホルモンの影響を受けていますから、
関節の動きはスムースでなくなりますし、骨自体も放っておけばスカスカに。
女性ホルモンが落ちれば、免疫力も落ちますから、
炎症を起こしやすく、腫れて痛みが出てきます。
指関節が熱っぽくなったり、ぽて〜と腫れたり、浮腫んだり、
放っておくと曲がったままになってしまいます。
原因不明と言われていますが、
女性ホルモンの急降下が震源地と思っていただければ間違いはありません。
関節リュウマチでは?と心配しますね
関節リュウマチは、40代以降、更年期に多い病気です。
免疫と関係している、男性に比べ断然女性に多い疾患です。
指が痛くなり、腫れてきた時に、誰もが疑う疾患ですね。
私も、『指がおかしいな』と思った時に、すぐに婦人科で診てもらいました。
婦人科で良いのですよ。血液検査をすればすぐにわかります。
私は対馬ルリ子先生に診てもらっていますが、
「検査しましょう」とすぐに取り合ってくれるので、いつも大事に至らずに済んでいます。
調べたところ、そうでない事はよくあります。
それで良いと私は思っております。
手遅れになってしまうより、早めに調べて、放置しないことが大切です。
みんなに起こる指の不調に、ホルモン補充療法(HRT)はとても良いですよ
皆さん、副作用を心配しますが、
体が不調になったまま傷んでしまうことには、意外と無頓着。
ホルモン補充療法ができない方、使えない方はいらっしゃいます。
血栓症のリスクが高かったり、乳がんの治療中または経験者、
または何らかのがんの治療をなさっている方は、元々、使うことはできません。
ドクターも出してくださいません。
禁忌に該当しなければ、患者である私たちは、
必要以上にハラハラして、自分で不安に思う事はないと思います。
HRTは女性ホルモンが減少、特に急激に減る
この時期に起こることにとても有効です。
免疫も女性ホルモンと関わっていますので、
病気を未然に防ぐことにも繋がります。
写真は、私が使っているHRT。
ジェルタイプとパッチタイプを使いわけています。
医療者の中にも、伝わっていないホルモン補充療法(HRT)の有用性
「『閉経』のホントがわかる本」を一緒に書かせていただいた対馬ルリ子先生とは、
ご一緒することが多いのですが、一緒にいるとよく興味深い場面に遭遇します。
仲良しの女性の皮膚科の先生が、
「指が痛くて、カルテが書けない、患者さんに軟膏が塗れないのよ」とおっしゃる。
女性の歯医者さんが、「指が痛くて、歯の治療が出来ないのよ」とおっしゃる。
皆さん、40代後半や50代。まさにドンピシャの年代です。
対馬先生から「HRTを試してみたら!」と言われると、
一般の人と同じような反応をされるのです。
HRTに対して抵抗があるのです。
アドバイスをいただいたドクター達は、その後、
それぞれがホルモン補充療法(HRT)を始めました。
皮膚科の先生は、患者さんに軟膏が塗れるようになりましたし、
歯医者さんは、歯の治療が前のようにできるようになりました。
日本では、女性の医療者達がHRTを良く知らないし、
試したことがない方がほとんどです。
日本でのこの分野は、世界に遅れること30年。
もったいない話しだな、と思います。
女性ホルモンは、元々私たちの体の中にあるものです。
非常に自然です。
それと同じものを補充する事で私たちのQOL、生活の質を上げてくれるのです。
痛みを我慢するのが美徳、なんて言わないで、
楽に、快適に過ごして欲しいと思います。
痛みが止んだら、後は動かすことが大事です
痛い時は、痛みをとることが先決。
腫れている時は冷やすことも必要です。
しかし、痛みや腫れが落ち着いたら、動かすことです。
動かなくなってしまうから。ヨガなども良いですよ。
ヨガのポーズでは、床に向かって、指を広げるポーズがたくさんありますが、
手も足も、思い切り指を広げるというのは、指にも脳にもとても良いことです。
それと温めてマッサージすることです。
マッサージは、それ自体が治療です。
人の体には修復、再生する力がありますが、マッサージを続けるうちに、
曲がり始めた指も徐々に回復していくことと思います。
温めることもマッサージも、血流改善のために行ます。
「血」、「血液」が組織を作り、組織を守り、壊れた組織を修復するのです。
これからはそういった、自分でする手入れ、セルフケアがとても大切です。
バームやマッサージオイルを指に塗り、
毎日クルクルと指をさすってあげるだけでも良いですよ。
役に立つ植物と製品をいくつかご紹介します
植物の種類で言えば、代表がアルニカ。
白樺(バーチ)・ウインターグリーン・タイム・ローズマリー、
そしていつも外せないのがラベンダーと覚えておいてくださいね。
最近では、CBDと言って麻、ヘンプなども使われますね。
写真は、アルニカのマッサージオイルです。指のマッサージにお使いください。
アルニカは、組織に働くハーブ、血流の植物と私は覚えてきました。
左は、ハイランドレメディーズの「アルニカ・マッサージオイル」
国産のアルニカを使っています。
昔から筋肉痛に使われてきた製品です。
これは少し贅沢なバームですが、イギリスの本当に信頼できる製品です。
目的別のバームを何種類か持っていれば、日常の大体のことには対応できますね。