便秘が気になる人が増えるのも更年期。そんなときには、「支溝(しこう)」「天枢(てんすう)」のダブルでアプローチを!
※更年期症状を大きく「熱タイプ」と「冷タイプ」に分け、各タイプにおすすめのツボを紹介しています。自分がどちらのタイプかわからない場合は、両方を試して心地よいと思うほう、もしくは両方を実践してください。
熱タイプと冷タイプの見分け方を紹介した記事は、下のリンクから読むことができます。
更年期症状には「熱タイプ」「冷タイプ」がある。あなたは?/更年期に効く! 簡単ツボ②
監修
柳本真弓さん
Mayumi Yanamoto
目白鍼灸院院長。鍼灸あん摩マッサージ指圧師、リンパドレナージセラピスト。鍼灸の高い技術と丁寧な治療、幅広い知識に基づく美容法が人気。雑誌やテレビで幅広く活躍。著書も多数
便秘
熱タイプにおすすめ
支溝(しこう)
ストレス性にも、運動不足の便秘にも
東洋医学では、便秘は排泄に必要な水分と気が大腸でうまく働いていない現象と考えられています。手首にあるこのツボは、その水分と気を巡らす作用が強いのが特徴。ストレス性の便秘にも、運動不足の便秘にも、マルチに効果を発揮します。
片方の親指でツボをとらえ、手首を握るようにして圧をかけます。
◆ツボの探し方
手の甲側で、手首から指4本分、ひじ寄りの中央。
◆押し方
●親指で押す
親指の腹でピンポイントに、もしくは軽く押しながら円を描くように刺激します。心地よい圧で行うのが基本。
◆この不調にも効く!
- ● 耳鳴り
- ● 手や腕のだるさ・痛み
- ● 肩こり
- ● めまい
- ● 月経前症候群
- ● 寝違え
冷タイプにおすすめ
天枢(てんすう)
特にお腹の張りが気になるときに
天枢はおへその左右にあります。ツボ療法では天枢から上を天、下を地としていて、天と地を分ける重要なツボと位置づけられています。胃や腸の消化器系だけでなく、膀胱炎などの泌尿器、さらに生殖器など幅広い症状の緩和に用いられる「万能ツボ」。
3指をツボに当て、小さく円を描くように刺激します。手のひらを当てて温めてもOK。
◆これでもOK!
頑固な便秘、お腹の張りがひどいときには、ツボにお灸をすえるのもおすすめ。体も温まり、より効果的。
◆ツボの探し方
おへそから真横へ、指幅3本分外側のところ。おへその両脇にあります。
◆押し方
●人差し指、中指、薬指で押す
少し広い範囲で刺激したい場合は、人差し指、中指、薬指をそろえてツボに当て、円を描くように刺激します。
●手のひらで温める
手のひら全体をツボに当て、温めるようにします。ホットタオルなどを使っても、気持ちよく刺激できます。
◆この不調にも効く!
- ● 消化不良
- ● 慢性胃炎
- ● 下痢
- ● 吐き気
- ● 腰痛
- ● 倦怠感
- ● 婦人科疾患
撮影/フルフォード海 ヘア&メイク/鈴木 翠 モデル/くらさわかずえ スタイリスト/程野祐子 イラスト/安田ナオミ 取材・原文/山村浩子