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年齢とともに外陰唇、小陰唇にシワやたるみができて恥ずかしいです。これは仕方がないのでしょうか?(51歳)【更年期のフェムゾーンの悩み】

今回は、デリケートゾーン(フェムゾーン)の見た目の悩みです。顔と同じく、年齢に抗いたい気持ちは誰にでもありますが、これ、どう考えたらいいのでしょう? 今回も、どんな悩みにもポジティブに、そして真摯に答えてくれる産婦人科医の八田先生が回答。悩み解決へナビゲートしてくれます。

答えてくださった方

 

八田真理子
八田真理子さん
産婦人科専門医
公式サイトを見る

幅広い世代の女性の診療・カウンセリングを行う地域密着型クリニック「 聖順会 ジュノ・ヴェスタ クリニック八田」院長。著書に『思春期女子のからだと心 Q&A 資料ダウンロード付き』(労働教育センター)、『産婦人科医が教える オトナ女子に知っておいてほしい大切なからだの話』(アスコム)ほか。

 

♦顔と同じように、誰にでも起こる変化と受け止めたい

見た目を気にされているのですね。

自分のデリケートゾーン(フェムゾーン)を全然見ていない人もいるので、ちゃんと向き合っているという点ではいいことです。

 

40代以降は女性ホルモンの分泌が少なくなっていくので、若いときのような見た目ではなくなります。

 

私は毎日、外来でいろんな年代のいろんな女性器を診てきているので、年齢とともに変わっていくことがごく自然なこと、当たり前だとしか思いません。

 

だって、それは顔もボディも一緒。

昔は潤ってツヤツヤハリのあった肌も、シワやたるみが目立ってくることは否めません。

 

デリケートゾーン(フェムゾーン)は顔よりももっと皮膚が薄い繊細な場所。大陰唇は脂肪が豊富で柔らかいものですが、年齢とともにしぼんだ感じが顕著になると思います。

 

ふかふかの布団が、せんべい布団になってしまうわけです。

 

VIO脱毛をしている人は特に目に入るので、余計にその変化が気になっているのかもしれないですね。

 

医学的に言えば、閉経前後からは大陰唇、小陰唇、陰核、腟、尿道の組織がどれも萎縮して薄くなります。

この連載で以前もお話ししたように、乾燥感やひりひりとした痛み、かゆみ、性交痛も当然起こりやすくなるわけです。

 

あとは急激なダイエットをして痩せた人は、脂肪が減るのと皮膚のハリがなくなるため、外陰唇がたるんでくることも多いものです。

 

 

でも、顔のシワがその人の生きてきた歴史でもあるように、女性器の変化も決して悪いことではないはず。

個性のひとつとポジティブにとらえてあげられたらいいと思います。

 

私の見解ですが、個人差はあれ、骨盤底筋がしっかりしている人や、日常的にセックスをしている人は骨盤内の血流がよいので、外陰部も柔らかく膨らんでいる傾向があるように思います。

 

とはいえ、気にしている人は多いので、デリケートゾーン(フェムゾーン)へのヒアルロン酸注射やレーザー治療も人気です。

顔などと一緒で、一時的にハリが戻ったような印象になりますね。

 

最近は外陰部の形成術も進化していて、外陰部に左右差がある場合など、手術する人も増えてきています。

 

見た目を悩んでいる人が、そうした形成術ですべてが前向きに生きられるなら、無論医師ときちんと相談した上で実施するなら、決して止めません。

 

♦そんなことを気にする男性は、その程度の男だと思って!

 

でも、この相談者さんは、そもそも誰に見せるのかしら?

しぼんだ外見、パンパンにする必要があるのかな?

パートナーに見られるからということでしょうけれど、それを必要以上に気にするのはよくありません。

 

夫や恋人が、あなたの外陰部がシワシワだからといって、嫌いになると思いますか?

若い女性に走ると思いますか?

 

「たるんでるね」「色が悪いね」「左右違うんだね」なんて言う男性はデリカシーのかけらもない。

 

だいたいそんなことで離れていく相手は、こちらからオサラバです。その程度の男、たいした人じゃないと思いましょう。

 

アニメみたいに女の子はいつまでもツヤツヤプクプク、オシッコもウンチもしないとでも思っているのでしょうか?

アダルトビデオの若い女優さんみたいに毛もない、ピンク色だとでも?

 

そんな男性の妄想につき合う必要はないと思います。

見た目を気にして悩むより、もっと自分をいたわって。

 

 

この連載でも何度も触れましたが、腟ケア、デリケートゾーン(フェムゾーン)のセルフケアに励みませんか?

 

 

顔のスキンケアを正しく丁寧に続けていると、ある程度肌の老化を遅らせることができるように、デリケートゾーンもケアをしていれば予防も改善もできるはず。

 

デリケートゾーン専用のソープで洗い、専用アイテムで保湿をすること。それを毎日のルーティンにするだけでも違いますよ。

 

また、骨盤底筋が衰えないよう、いつもキュッと骨盤底筋を締めていること。

運動習慣がない人や、何人も出産している人などは特に骨盤底筋トレーニングを欠かさないこと。

 

そんな積み重ねが、自分自身をいつくしみ大切にすることにつながり、悩みを軽減することにもなると思います。

 

取材・文/蓮見則子 イラスト/かくたりかこ

 

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