プレ更年期にやっておきたい５つのこと。周囲に、更年期を理解してもらうことも大切

産婦人科専門医の吉形玲美先生に、プレ更年期をよりラクに穏やかに過ごすための方法を教えていただく、この連載。最終回となる今回は、家族や身近な人に、更年期の知識をシェアすることの大切さについて伺いました。さらに、これまでにご紹介してきた“プレ更年期にやっておきたいこと”5つもまとめてご紹介します！

プレ更年期の間は、月経を話の糸口に

プレ更年期

これから起こる心身の変化に、不安を抱えがちなプレ更年期。それを乗り越えるためには、家族や身近な人に正しい知識をシェアしておくことが大切に。更年期について話をするときのポイントを、吉形先生に考えていただきました。

「更年期に入っていくときに、必ずかかわってくるのが月経。月経のあるプレ更年期の時期は、月経を糸口に話をするのがいいのではないでしょうか。

例えば、普段から『生理前にはイライラしてしまうんだ』『今は生理中だからお腹が痛いんだ』といったことを、家族や身近な人に話せるようにしておくと、自然に『閉経が近くなってきたみたい』『更年期症状が出始めたのかも』というような流れにも乗れそうですよね。

更年期に入ってから急に更年期の話をするより、プレ更年期のうちに月経にまつわる心身の変化について共有しておくほうが、双方にとってスムーズなのではないかと思います」（吉形玲美先生）

身近に理解者がいれば、精神面で落ち着ける

プレ更年期

さらに、「自分のことだけでなく、相手の健康課題も含めて話をするのがおすすめ」というアドバイスも！

「同世代のパートナーがいらっしゃる場合は、男性の更年期について話したり、お子さんがいらっしゃる場合は、一緒に生理や第二次性徴について学んだり。家庭はもちろん、職場などでも、お互いの健康について話せる環境づくりができるといいですよね。

最初に話すときには勇気がいるかもしれないけれど、その環境ができていれば、体がしんどいときにも周りの理解が得られて、心は安定すると思います。

更年期は、心身に変化が起きる一方で、仕事が忙しかったり、子どもの受験や親の介護など家族の問題が出てきたりして、なかなか自分のことに時間を割けない時期。だからこそ、プレ更年期のうちからよき理解者がいると心強いと思いますし、実際、患者さんを見ていても身近な人の協力を得られている人は増えてきているような気がしますね。

ここまで、プレ更年期にしておきたいことをお話ししてきましたが、月経の状況やホルモンの変化や更年期の症状は、すべて人それぞれ。『みんながしているから』『周りが言っていたから』ではなく、ご自身の心身の状態と向き合ってマネジメントしていくことが、いちばん大切なのではないかと思います」

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