大人世代の今の心に刺さる、女性著者による新刊をセレクト。
Book Reviw
名曲を聴き返したくなる小説集
『Yuming Tribute Stories』
小池真理子ほか 著/新潮文庫
649円
「あの日にかえりたい」をはじめ、ユーミンの6つの名曲に合わせ、小池真理子、桐野夏生、江國香織、綿矢りさなどの作家が書き下ろしたトリビュート小説集。歌を大胆に変えたお話もあれば、あちこちにエッセンスがちりばめられた物語も。酒井順子の解説も読み応えたっぷり。
今を生き生き過ごすヒントが!
『“一生美人”力 セカンドステージ ――63の気づき』
齋藤 薫 著/朝日新聞出版
1,540円
美容ジャーナリストの草分けである著者による、不惑を越えた大人へのメッセージ本。太めのベルトを手に入れてボディを意識する、性格で好きな部分を見つける、今からインナーマッスルを鍛えるなど、日々の中で挑戦しやすく、心や体が健やかになれるアドバイスがたくさん。
美術館巡りのお供に最適
『CONTACT ART 原田マハの名画鑑賞術』
原田マハ 著/幻冬舎
2,090円
WOWOWで放映された番組が書籍に。作家の原田マハさんが、国内の美術館が所蔵する名画をもとに、その楽しみ方を伝授。作品にこめられたメッセージや時代の中での立ち位置、作家の生涯などがわかりやすくまとめられており、アート鑑賞のよいガイドブックになってくれる。
幻想的な世界に酔いしれる短編集
『掌に眠る舞台』
小川洋子 著/集英社
1,815円
演じる、観る、観られるなど“舞台”をモチーフにした短編集。『レ・ミゼラブル』の公演に毎日通う主人公が遭遇したある体験(「ダブルフォルトの予言」)をはじめ、日常と非日常を行き来するような物語がぎっしり。著者らしい静かな文体と次々と広がる異世界に、心が洗われる。
取材・原文/石井絵里