<お悩みその14>
いつまでたっても若さに未練があります。自分の年齢を受け入れられず、コンプレックスばかりがふくらみ、どう対処したらいいか教えてほしいです。(59歳・会社員・東京都)
<お答え>
いきなり宣伝ですみません。『若見えの呪い』という私の本が10月21日に集英社から文庫で出たばかりなんですけど、それはまさに! このお悩みに向けて書いた本なんです。
なので、詳しくはそちらをご覧ください…というのは冗談ですが(笑)。
その本にも書きましたが、私、自分の中にアバターを飼っていまして。そのアバターは32歳ぐらいの理想の私で、長いこと、彼女を中心に服を買ったり行動したりして。50代でも平気でライブや旅行にガンガン行きまくってたわけですが、さすがに還暦を過ぎたあたりから、ぱったり無理がきかなくなりました。
59歳! 確かに、何かに気づいてしまう歳です。
年齢は単なるナンバーだ、とか言いますけど、全然そんなことありません。私はステイホームの時期にしっかり外出自粛していたら、前は一日1万歩ぐらい歩いてたのに体力が落ちて、「今日はすごく歩いた!」と思ってもせいぜい四千歩程度。以前はちょっと出かけたらほかの仕事も3、4本まとめて済ませたり、帰りにどこか寄ったりしていのに、今や直線的に家に帰るだけ…。そうしたら肉体的にも精神的にもぐっと「老い」が進んで、階段を下りるのも怖くなっちゃったんです。
だからこの方も、お悩みを書いたときより今はさらに年齢を感じちゃっている気がするんですけど、もうね。これに関しては「誰でも歳をとる」、それしか言えないです。
そもそも私たちって、年齢に関して往生際が悪いジェネレーションなんですよ。それは、老けているとか、年をとることを今の社会が許していないから。その上、自分の中に”若見え”したい理想のアバターを飼っちゃってると、自分のアバターと外からと、両方から圧力を受けて苦しくなる。「若見えの呪い」に縛られてるのは、あなただけじゃありません。
繰り返しますが、容姿や体力が衰えていくのはあたりまえのことなんです。でも、体力が落ちると、気力も下がります。私はライザップのシニアプログラムで松平健さんが体力年齢20歳にまで若返ったというのを見て、やっぱり筋トレ大事よね! と思ったので、最近は自宅でストレッチとスクワットも始めたし、再開したスポーツジムにも通い始めました。やってるとやっぱり、少しは違います。気持ちもアガります。
人生は山登り! 登った山は下りなきゃいけない。うまく降りないと、転がり落ちて骨折します。焦ったり、抗ったりすると転がり落ちる一歩手前なの。私もそうでしたけど。年齢を受け入れられない、とかネガティブに悩んでいるよりも、まずは体力、筋力をつけたほうがいいと思います。
まあ、いちばんの処方箋は『若見えの呪い』を買って読むことですけど(笑)。
イラスト/松元まり子
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●10月21日発売『若見えの呪い』(集英社文庫)
「自分の容姿の老化に、自分の気持ちが追いついていかない」
「歳を重ねることは悪くないと思うし、容姿や体力が衰えるのはしかたない、とわかっているのにあきらめきれない!」
などなど、この連載に寄せられるお悩みにも”若見えの呪い”に縛られた人がいっぱい。そんな人にきっと役立つ、いく子さん流「脱『若見え』の処方箋」のほか、大人のためのおしゃれメソッドも満載の一冊です。