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“私服の制服化”のやり方は?【50代読者のお悩み】

地曳いく子

地曳いく子

non-no、MORE、Oggi、eclatなど雑誌を始めとし、タレントの衣装も担当。イタくない大人のスタイリングを得意とし、テレビ、トークショーなどで活躍、キャリア30年のスタイリスト。大人のおしゃれを考え直す「50歳、おしゃれ元年。」(集英社)をはじめ、「服を買うなら、捨てなさい」(宝島社)、「ババア上等! 余計なルールの捨て方 大人のおしゃれDo!&Don’t 」(集英社)など著書多数

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お悩み:その58

毎朝のコーディネートに悩みたくなくて、事前に決めたコーディネートをローテーションさせて着る“私服の制服化”をしたいのですが、今まで“私服の制服化”を意識した服選びをしてこなかったので、そのやり方がイマイチわかりません。(56歳・その他・東京都)

 

地曳さんのお答え

お金をかけずに、最速で“制服化”を達成する方法をお教えしますね。

 

まず、最初に靴を決めてください。
「上から順に服を選んでいって最後に靴で決めるのがセオリーでは?」と思われるかもしれませんが、年を重ねた今「この靴、やっぱり足が痛くて履けない!」となると、はじめからやり直しになっちゃいます。だから、最初に靴を決めるんです。

 

毎日同じものでもいいですよ。たくさん持っていても、足が痛くならなくていつも履ける靴はそのシーズンでせいぜい3足くらいでは? その中でコーディネートを考えればいいんです。あなたが車で移動するか、電車で移動するかにヒールの有無が変わってきますから、そこはライフスタイルやその日の行動に合わせて。

 

次に、バッグを決めましょう。

バッグも毎日変えなくてもいいです。今はフュージョンの時代だから、“トラッドの洋服には、トラッドのバックで合わせる!”などと考えなくていい。下手に入れ替えると中身を忘れるし(笑)。ライフスタイルによって収容量や好みの素材が違いますから自分に合ったもの中から選びましょう。

 

イラスト/松元まり子

 

靴とバッグが決まったら、それに合わせて手持ちの服の中から“制服化”していきます。ここで大切なのは「バリエーションを出し過ぎず、絞ること」です。

雑誌の「1ヶ月着回しコーデ特集」を読んだり、人気インスタグラマーが洋服やバッグ、靴を毎日とっかえひっかえしている投稿を見たりすると、つい自分もいつもバリエーションを出さないと! と思ってしまうかもしれませんが、あれは撮影映えを考えた“狙ったファッション”で、その瞬間だけ毎回変えているだけですから。

 

たとえば、朝に着替えて「素敵だな」と思ったら、その組み合わせを覚えておきましょう。覚えられる自信がなかったら自撮りしておく。これが7つ溜まったら1週間いけますよね。×4をすれば1ヵ月。以上で立派な制服化の達成です。たったのこれだけ!

 

その基本型が「ちょっと違うな」と思ったらマイナーチェンジをすればいいんです。寒いなと思ったら羽織るものをプラスするとか。ここでフルモデルチェンジをしようとすると、洋服をすべて買い替えなくてはならず、似合う服を見つけるまでに膨大な時間とお金を浪費してしまいます。

 

年を重ねてくると何でも着こなせるわけではないので、新しく買い直すよりも既に持っている“自分が素敵に見える、自分の定番服”の中から“制服化”を目指したほう効率的です。

 

ジャケットでもスカートでもそれぞれワンアイテム1週間毎日同じものを使ってみるのもおすすめです。例えば、ネイビーのジャケットだったらそれを1週間毎日着るんです。すると、それに合わせてトップスやボトムスを選ぶようになりますから。もちろん7日間、同じ組み合わせを何度かくり返してもOKです。

 

自分のスタイルに合わせた物を使い倒す。それが今の時代のコーディネートの正解です。

 

 

 

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