お悩み：その76
ゴージャスだと思う洋服を着るとケバくて派手な感じになり、逆にシンプルな洋服を着ると貧相な感じになってしまいます。どうすれば、“上品見せ”ができる服を買えますか？（46歳・会社員・大阪府）
地曳さんのお答え
今の時代、“上品さ”は洋服だけにあらず！
“上品さ”というのは人によって考え方が違いますが、私は分相応・自分のレベルに合っているものか、それよりちょっと背伸びしたファッションをすることが洋服における“上品さ”だと考えています。
つまり、40代や50代にもなって20代の子が着るような服をそのまま着たり、ウルトラ若作りのメイクをしたり、逆に20代の若い子が全身ハイブランドの服を着て、高級バッグを見せびらかすように持つというのは、はっきり言ってちょっと下品に見えます。
ただ、昔は洋服の金額とクオリティが比例していたので、服にお金をかければ自然とクオリティの高い上品な服が買えました。…しかし、洋服の低価格が進んだ今、価格とクオリティのバランスが崩れました。お金を出したからといって、上品見せができる洋服が買えるわけではないし、逆に値段は高いのにチープに見える服が多くなったのも事実です。
むしろ、今の時代はお金を出してブランド全面押しのいかにもいい服です！ という服を買うと、肩肘を張っている感じがして逆にちょっとダサい感じになってしまうことも。
なので、洋服だけであなたが希望する“上品見せ”は、ほぼ不可能。
“上品さ＝総合点”という時代になりました。
前にも書きましたが、年を取っても “イケている人”と“ちょっと残念な人”の決定な違いは、清潔感があるかどうかです。手足の爪がボロボロだったり、髪の毛がパサついているとそれだけでいくら上品な洋服を着ていてもどんよりとした濁った印象になります。
だからこそ、毎日のケアは念入りに。
あとは、姿勢。
ふとした瞬間に、猫背になっていないか？ スマホ首になっていないか？ を意識して日頃から美しい姿勢を意識する。姿勢と同じく、美しい所作も上品な印象を与えます。
そうやって毎日の積み重ねで土台ができたら、次はあなたなりの“品”を見つけてください
「ゴージャスだと思う洋服を着るとケバくて派手な感じになり、逆にシンプルな洋服を着ると貧相な感じになってしまう」ということですが、きっとそれはあなたの中に“上品さ”の基準がないから、ケバくて派手だと思ったり、逆に貧相だと思ってしまうのかも。まず、今の自分が考える上品さの基準を決めてみては？
イラスト／松元まり子
あなたが好きなタレントさんやモデルさん、インスタグラマーさんのインスタをフォローして、洋服やライフスタイルをチェックして彼女らが醸し出す“品”をよく観察してください。どういうところ、どういう服に“品”を感じるかをよく考えて、研究するんです。
すると、だんだんと「私はこういうものに“上品さ”を感じる」というのがわかってきます。
まずは土台を作った上で、あなたが考える上品見せコーデを作っていく。これが今回の答えです。
ちなみに、どんな人間でも調子のいい日もあれば、調子が悪くて判断能力が鈍る日もあるので、毎日パーフェクトなコーデを選べるとは限りません。偉そうなことを言っているこの私でも時には、自分でも笑えるくらいおかしな格好をしてしまうことも。
そんな日のために、自分なりの判断基準を持っておくといいです。
私の場合は、“これを着て銀座に行けるかどうか”というのを基準にしていますが、“もしばったり街中で推しや旧友に遭遇しても話しかけれるか”を基準にしたりしてもいいと思います。
もし、「いや、この服じゃ話しかけられないな」と思うようだったら、その服はもう着なくていいです。
もう100年も200年も生きるわけじゃないから、気分が上がらない服は1日たりとて着なくてよし！
昔の上品の基準は一旦忘れて、今の自分の上品基準を見つけてくださいね。
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