お悩み:その80
定年間近の部長(男性)が「もう自分には関係ない~」と言わんばかりに、全くやる気がなく、何を相談しても何を言っても暖簾に腕押し状態です。下にも仕事が増えているし、立場的にももっとしっかり最後までリーダーシップを出してほしいとイライラしつつも、人間だし仕方ないかなと思っています。(49歳・会社員・東京)
地曳さんのお答え
みなさま、明けましておめでとうございます!
今年も本連載をよろしくお願いいたします。
今年一発目のお悩み相談は、「定年」に関して立場の違うおふたりからです。
上司がやる気がないということですが、その人はもうね、やり切ったんですよ。燃えカスだと思ってください(笑)。その人は労働力としてカウントしない。幽霊と一緒です。
これからはあなたの時代です!
彼に無駄な期待するのはやめて、あなたがリーダーシップを発揮してちょっと下の人たちの面倒も見るようにしたりして、職場を仕切るようにしましょう。
その際、彼に対しては「あんた要らないわよ」ではなくて、プライドを立てつつ、“今までお疲れさまでした。ありがとうございました”の気持ちで!
そうやって、あなた自身の考え方を変えたほうが職場のためにもなるし、あなたの成長にも繋がります。
そんなやる気のない人にやる気を求めたって意味がないですよ。彼は、残りの時間をただ消費してるだけです。半分隠居みたいなもの。
ただ、そんな彼でも部長である以上、責任は取れます。
だからもう、物言わぬご家老様に「良きに計らえ」と言われているんだと思って(笑)、あなたはどんどん頑張ってください。失敗したらご家老様に責任を押し付けちゃえばいい(笑)。
もちろん、あなたも頑張らなければいいという考えもありますが、それはあなたの性格や責任感が許せないんですよね。だったら自分がこれからのリーダーとして何をやるべきかを考えましょう。
人に期待しない! 自分に期待しよう!
お悩み:その81
あと3年で定年ですが、これまで定年を迎えた女性の先輩がいないので60歳以降のロールモデルがありません。定年で完全に辞めるのか、それとも女性初の再雇用として続けるのか…。自分がどうなるか不安です。(57歳・会社員・千葉)
地曳さんのお答え
昔と比べて、定年退職年齢自体が引き上がったり定年を迎えた後でも再雇用や契約形態を変えたりして60歳過ぎてもでも働き続ける方が多いですよね。
将来像が見えなくて“一寸先は闇”のような不安になる気持ちはわかりますが、プラスに考えれば、「こうしなければいけない」という縛りがなくなるということです。
それに、仮にロールモデルがいたとしてもコロナ禍を経て国内の事情や人々の価値観も大きく変わっていますから今はもう意味がありません。
今は深刻な人材難で男性でも女性でも+60歳でも働ける人にはどんどん働いてもらおうという流れになっていたり、再雇用時に収入を下げたり業務を変えたりしない企業も増えてきていると聞きます。
だから、あなたはあなた自身の考えで突き進んでください。
どんな仕事でも先行きが見えないときに必要なのは自分軸です。
定年のタイミングで完全リタイアするかどうかかというお悩みについても、もちろん好きか嫌いかで決めてもいいんだけど、今あなたが病気をしていなくて、毎日元気に楽しく過ごせているなら、「どちらを選べば、今の状態をキープできるか」を基準にして決めればいいと思います。周りの意見や古い価値観はガン無視!
はっきり言って、お金はあっても仕事がなくなるとやることが激減しちゃうんですよ。毎日いかに時間を潰すか? になっちゃう。
だったら、仕事が続けられるうちは続けたほうが“今の状態をキープ”できます。もちろん他にやりたいことがあれば、心機一転でそれに挑戦でもオーケー。
仕事のお悩みとは関係ありませんが、体力作りも“今の状態をキープ”には必要不可欠です。
…あのね、還暦をナメると本当に痛い目に遭いますよ(笑)。
私も還暦を迎えてすぐの頃は、「映画がシニア料金で見られるし、良かったー!」くらいにしか思っていなかったのですが、その後“すべり腰”を発症したりして急に体にガタが来てしまいました。
それに、私の場合はコロナ禍も重なって仕事も激減(フリーランスだから!)したので、本当にツラい60代の幕開けでした。
だから、今のうちからジム通いなどで体力作りに時間をかけるのはとてもおすすめ!
いつか仕事を辞めたときも、他にコミュニティーがあるとないとではかなり違ってきますので、第二のコミュニティーの作りも兼ねられます。
年末年始、仕事はお休みだし、私が通うジムも休館だったので大好きなプール通いもなし。さらに、インフルエンザ大流行で私の周りもバタバタと倒れていき、一緒に遊んでくれる人もいない(笑)。
そこで、「やることがある、行くところがあるというのは、本当に救いになるんだなぁ」と、つくづく思いました。
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