以前、マドレーヌが「歯科クリーニングは自粛しちゃいかん!?」と悟った50代のトホホな出来事というつぶやき記事を書いていましたが、私も同じI先生の歯科クリニックに長年通っております。
「3カ月に1度のクリーニング」を忙しさにかまけてサボり、歯の具合が悪くなってあわてて駆け込んだ結果、新たに詰め物をしてもらい、見た目にもお財布にもうれしくない結果を何度招いたことか(涙)。優等生のマドレーヌとは大違いです。でも優しいI先生は厳しく叱ったりせず
「歯科医通いは要で急!」
と、キャッチーな一言で諭してくれます。そうだよね、コロナ禍だからって歯科医通いをサボってはならじ、とそれからは真面目にクリーニングに通うようにしております。
さて先日、クリーニングに行った際にそのI先生がポツリと気になる一言をおっしゃいました。
「この先の2~3年、成人病患者が増えていくんじゃないか、と思います」
へ、どういうことなんでしょう!?先生曰く「コロナ禍の長時間マスクや自宅勤務で、歯周病リスクが上がっている。歯周病になると、さまざまな病気のリスクが上がるんです」。
なになに、それは気になる!ということでクリーニング終了後に急遽、授業してもらいました。以下、先生のわかりやすい言葉をなるべくそのままお伝えします。
「マスクをすること、また自宅勤務でPC作業をする際に悪い姿勢をとることによって、今まで鼻で呼吸できてた人が口呼吸になってしまう。そうすると、歯の表面につくプラークが、普段は柔らかいんだけれど、口呼吸によって乾燥して、硬いプラークになってくるんです。
お茶碗についたお米を考えてみてください。お米は柔らかいうちは洗えばすぐ取れるけど、カピカピになってくるとすごく取りにくいでしょ。プラークも同じことなんですね。そして、歯ブラシで歯の表と裏はキレイになっていても、空気が抜けていく歯と歯の間についたハードプラークが取り切れず、炎症を起こしている。そこが炎症を起こすことによって歯周病になるんです。そういう人が非常に増えている。
そこで“ばい菌と闘えよ”と歯茎にたくさんのリンパ球、白血球が集まります。たくさんの血液が必要になる。だから歯茎が赤く腫れあがって風船みたいになってしまって、簡単に出血する。さらに、ばい菌の量がもっと増えてくると、腫れている部分が潰瘍になってくる。そこから歯周病菌が毛細血管を通して血管に入ってきてしまう。
そうすると血管も組織だから、内側に腫れてくる。そこに血栓が流れてくると、血流が詰まっちゃう。それが脳で起これば脳梗塞、心臓で起きれば心筋梗塞に」
先生曰く、歯周病があると
心臓病リスク 2倍
心筋梗塞リスク 2倍
に跳ね上がるんだそう。
さらに、歯周病菌が血管の中を流れていくと「闘え!」とインシュリンというホルモンが分泌されます。すると、インシュリンを作る膵臓の“ランゲルハンス島”(ドイツの学者ランゲルハンスが発見した、島状の細胞の塊なのでこの名前に)がオーバーワークになり、膵臓が疲れてしまって
2型糖尿病の発症リスク 2~4倍
に。
ひぃ~~、恐ろしい!なのに先生はさらに続けます。
「鼻呼吸していれば、まず鼻毛で大きなゴミが濃しとられて、副鼻腔で温度と湿度が与えられて、繊毛によってさらに細かい汚れが濃しとられて、最終的に温かくて湿った、きれいな空気が肺に入っていきます。でも口呼吸だと寝ている間、冷たくてばい菌を含んだ空気が直接肺に入っていく。それによって炎症状態が起こり、免疫力も低下します」
というわけで、歯のクリーニングと同様、口呼吸防止も大切な全身のヘルスケアなんですね。で、先生が勧めてくれたのがコチラ!
医療用のサージカルテープ(医療用紙テープでも)です。
こちらを適当な大きさにちぎって、寝る前に唇に貼る。超手軽な健康法ですが、新型コロナ第3波の渦中、またインフルエンザなどの感染症も気になるこの季節に、ぜひ取り入れたいもの。
さっそく試してみましたよ。「夜中に苦しくなって目覚めたりしないだろうか」と、ちょっとドキドキしながらトライしましたけど、ぐっすり安眠できました。朝起きた時も、心なしか喉のイガイガがいつもより抑えられているようで、いい感じです♪
口腔のケアって、全身の健康に影響する、大切な大切なことなんですね。健康になれて、歯が清潔になれて口元に自信が持てるなんて、本当にいいことづくめ。やはりI先生の名言のように、コロナ禍中でも
「歯科医通いは要で急!」
です!