揚げ物大好き、ラーメン大好き、バター大好き、そしてお酒もたくさん飲みます……と、50代とは思えない食の嗜好を持つ私です。
およそ15年にわたって、相棒とアハハと楽しくお酒を飲みながら食べたい物を食べてきました。
「もっと飲んだら」「ほら、これも食べて」。
我が相棒は勧め上手、食べさせ上手。
食事中、お酒のグラスが空けばすかさずおかわりを注ぎ、料理もじゃんじゃん取り分けてくれます。鍋をやれば鍋奉行、焼き肉をやれば焼き肉奉行を率先してやり、できあがったものをどんどん私によそう。また出張先やデパ地下でおいしそうなものを見つけたら、食べる人は自分たちふたりしかいないというのに、5人家族分くらいたくさん買ってきたりしました。
その結果、この15年間で私は太りました……。
それもかなり。
もちろん途中でこのままじゃマズイと思い、何度か相棒のお酌や料理の取り分けを牽制・拒否したこともありました。
すると相棒は「もしかして痩せようとか思ってるの?気にするな、ちょっとくらいふっくらしてたほうが、かわいいんだから!」と、さらに私のグラスにお酒を注ぎ、お皿に料理を盛ってきました。
そんなところへこのたびのコロナ禍。
知事から「ステイホーム」が要請され、それを遵守し外出を控えていたら、案の定肥満はさらに加速!
私は「ぽっちゃり」どころか「正真正銘のデブ」になっていました。
「痩せなきゃ」とは頭の隅で思いつつ、体型や体重のことで何か困ることが起きたわけではなかったので、実際にダイエットをすることなく過ごしていたある日。
ニュースを見ていたら、恐ろしい情報が。
専門家が「肥満、高血圧だとコロナの重症化リスクが高まる」と言っているではありませんか!
……。
これにはさすがの私も「少しは体重を減らさないとマズイ」と思うようになりました。
でもダイエットを始めるにあたり、決めたことがあります。
①高額なダイエット食品は買わない
②特別な運動はしない
①の理由は、楽しく食事をしてきて太ったのだから痩せるときも楽しく痩せたかったからです。
痩せるために高額なお金を使ったら、もうその段階で楽しくなくなります。
②は「50代からの明るい終活 私の場合①」でもちらっと書きましたが、私は心臓に重い疾患があるためです。
とはいっても、そこからさらにずるずると過ごしてしまい、ダイエットスタートとはなかなかならなかったとき、仕事でつきあいのある方から差し入れをいただきました。
「ぐーぴたっ」でした。
「なんか聞いたことはある商品だな」と思いつつ、試しに食べてみたら……
意外なことにおいしい。
それまでは、このような〝栄養調整食品〟とか〝栄養補助食品〟という類いのものは、味はイマイチという先入観があったのですが、サクサクしていて自然な甘さ。普通のクッキーと大差ありません。値段も近所のドラッグストアで一箱200円くらいで、味のバリエーションもいろいろあります。この点も気に入りました。
この「ぐーぴたっ」で、やっとダイエットの〝やる気スイッチ〟が入った私。
(なんと〝肥満と高血圧の人は重症化のリスクが高い〟と初めてきいたときから、1年近くが経っていた!)
お昼ごはんを軽くすませたいときは、「ぐーぴたっ」2/3箱(1箱全部は食べない)を豆乳を飲みながら食べることにしました。
そして同時並行で食べ始めたのが、無印良品の「宮崎風 冷や汁」(税込み価格250円)。
もともとおいしくて気に入っていたので、これをダイエットに活用することにしました。
(↑この袋の中身をごはんにかけ、豆腐ときゅうりの薄切りも加えて混ぜるだけ。火を使わなくて済むので、猛暑の日はとくに便利。常にたくさんストック)
商品裏の「つくり方」を見ると、この冷や汁1袋に対し〝ごはん150gに豆腐1/6丁(50g)、きゅうり1/4本〟とあるのですが、私は豆腐半丁にごはんをカレースプーン2~3杯分、きゅうりを半分~1本投入します。
つまり豆腐ときゅうりをどっさり入れて、ごはんは少なめということです。
この豆腐ときゅうりがどっさりの冷や汁は、夜ごはんをひとりで軽く済ませたいときに食べています。
こうして「ぐーぴたっ」と無印良品の「宮崎風 冷や汁」で以前よりは摂取する糖質を減らしたら、もうひとつチャレンジ。
それは〝エスカレーターやエレベーターを使わず階段をのぼる〟です。
現在、私は在宅ワーク中。会社には郵便物を取りに行くためなどで週一回行っているのですが、そのときに編集部のある6階まで、階段を使ってみることにしました。もちろん持病があるのでゆ~っくりと、呼吸が荒くならない程度のペースで一段一段のんびりとのぼっていくのです。
そしてこの出社した日は自宅マンションに戻ってきても、9階の部屋まで同じようにエレベーターは使わないことにしました。つまりこの日は会社と自宅マンションの分を合わせて、計15階相当分の階段をのぼるということ。
とはいえ週に一回だけのことなので、これ自体にどれくらいダイエット効果があるのか正直なところわかりません。「やらないよりは、やったほうがいい」くらいに、気楽にやっています。ただ、そのときのコツは「私は今、階段をのぼっているんだ」と考えないこと。
なぜかというと〝階段をのぼっている〟ということに意識があると、「あー、まだ3階だ……あー、やっと5階だ……」と途端に辛く感じるからです。
代わりに階段をのぼっているときは全く違うこと、たとえば「編集部に到着してパソコンを起動させたら、真っ先に××さんにメールを送らなきゃ」とか「今日の夕飯、何をつくろうかな」と頭の中を他のことで忙しくさせます。
すると……
おや。目標の階にもう到着している!
となり、辛いとか苦しいとか思う暇もないのです。
このように〝ダイエット法〟といっていいのかためらうほどゆるい方法ですが、試しに1ヶ月続けてみたところ、4キロ体重が減りました。
またこの一ヶ月の間は、食事に関して他のことは我慢しませんでした。
それまでのように平日は気分に応じて近所の中華料理やピザやカレーやハンバーガーを、遠出ができない週末は奮発して豪華な三段弁当やイタリアンのコースなどをテイクアウト。(そのうえ「コロナでお客さんが減った」という顔なじみの大将の様子が心配なのと、少しでも売り上げに貢献したくて、糖質バッチリのお寿司を2度も食べに行った……)
それにも関わらずこの結果なので、酒量を減らし、食事内容をもっと変えるなど本腰を入れてやっていればさらに減っていたかもしれません。けれどコロナ禍で日常生活にいろいろと制約や不便がある今、せめて食事の時間(とくに相棒と一緒のとき)はできるだけ楽しく過ごしたい。
なのでしばらくはこの〝ゆるゆるダイエット〟でやっていこうと思います。
(↑【休日、奮発したときのテイクアウト①】築地の料理店の三段弁当。2、3ヶ月に一回料理内容が変わり、旅先で名店のランチを楽しんだ気分にさせてくれます)
(↑【休日、奮発したときのテイクアウト②】銀座のイタリアンのテイクアウト用コース。自宅ごはんに飽きたけど、かといって外食もためらわれるときに)