※まず最初にお知らせしておきます。
ヤモリの写真は、ずっと後にしか出てきません。
しかもキョトンとした、どちらかというと爬虫類が苦手な方も許容範囲(?)かもしれないと期待できる1個体の方向違い2カットのみです。
さらに写真を出す前にお伝えしますので、怖がらずに読んでいただければと思います。
家のキッチンで、ちびヤモリに遭遇!
9月のある夕方、キッチンの水切りかごを洗おうと、かごと水受けトレーをシンクに移したら…! なんと壁の角にヤモリがおりました~! あわわ~。
ここで写真をお見せしたいところですが、慌てふためき、このときは写真を撮る余裕がありませんでした。
一応場所がイメージできるように、水切りかごはこちら。
この突き当りに左向きにじっとしていました。正直言いまして、トレーを洗うのは3日ぶりでした…。
見た瞬間「わ~」と声が出ましたが、その後、2秒ぐらい見つめあいました。ヤモリは左を向いていますが、横についた眼で私の動きを注視している様子が伝わってきます。
体の半分は尻尾で、全長10センチないぐらい、色は薄いベージュで、なんだか子供子供しています。
ちびヤモリは逃げ場がないと思ったのか、子供で足がすくんだのか、動きません。
私は必死で頭をくるくると回転させ、ここでヤモリを逃してキッチン内に定住されてしまうのだけは避けようと判断。
今の怖さより、この先の安定への渇望が勝りました。
すわと振り返り、たたんでしまってあったレジ袋をむんずと手に取り、くるりと戻りつつ口を開けてちびヤモリに被せ、上からそっと右手で掴んで持ち上げて、キッチン出口に向かい左手でアコーディオン網戸を開けると同時にサンダルをつっかけてテラスに走り出て、一番近くにあったワイルドストロベリーの鉢に向かって中身をポーンと放ちました。
ちびヤモリ、体を回転させてうまく着地して、すごい勢いで植木鉢の裏に走り込みましたよ。
この間、たぶん10秒もなかったと思います。はい。
意外にみんなの家にいるらしい? 縁起がいいってホント?
よもやよもや、東京のマンション7階で、キッチンにヤモリがいる家なんて、ほかにある? これは気持ち悪がられそうだから、人には黙っておこう、と決意。でも、気になって検索してみたら、結構、いろいろなお宅に出ているようではないですか! ちょうど新聞の投書欄で、マンションのトイレにいたヤモリとの心温まるお話も読みました。でもまあ、だいたいは戸建てで、壁や窓の外側で見たという話でしたけれどね。
さて、あれこれ読んでいくと、ヤモリは害虫を食べてくれるありがたい存在で、家守とも書くそう。家を守るということで、縁起がいいとされているのだそうですね。
「家でヤモリを見たから、宝くじを買う」なんてコメントもありましたよ。
相当の縁起物だったんですね~!
ヤモリが室内にいた理由、思い当たる節があります…
落ち着いてつらつらと考えると、家の中にヤモリがいる理由に思い当たりました。根拠のない仮説ではありますが、書かせていただきます。
始まりは今年の6月頃のこと。
大きなプランターで育てている木の根元に卵を見つけました。
1.5センチ程度の大きさで、もう孵化した後でした。鳥が温めていた様子はなかったし、まさか、蛇じゃないよねー? と恐れましたが、わからないので、そのままに。
さて7月末に関東に早めの台風が近づいて来ました。直撃はしないそうですが、これから風雨が強まるとの予報が。
実は、卵の脇にあるレプトスペルマムの木は植えてから5年、頭でっかちに伸び過ぎていることが気になっていました。台風でぽきっと折れてはいけないので、雨が降り出す前に剪定することに。
写真の、左の背の高いのがレプトスペルマム、右はオリーブです。手前にブルーベリーやらライラックやらジャスミンも絡んで、なにがなんだかわかりませんね。空は、風雲急を告げる感じになってきました。
ちなみにこのレプトスペルマム、オーストラリア原産で、銀色の細葉が美しい。私の中では長年育てているオリーブやミモザとの相性もよく、テラスに乾いたイメージを出してくれる貴重な存在です。
さて、ミニのこぎりで、カットします。
切り口が痛まないように、殺菌保護被膜になるペースト「トップジンM」を塗っておきます。
保護ペーストがオレンジ色なので、切り口はオレンジ色に。
切った木を測ってみたら、130センチもありました。枝がわっさわっさしています。
せっかくなので、リビングに飾りました。
はい、仮説における問題はここです。
「部屋に飾りました」
孵化した卵のすぐ脇にあったレプトスペルマムです。ヤモリの習性はよく知りませんが、ヒヨコが孵化したら、最初に目にしたものを母鶏だと思ってついていくように、ヤモリも目の前にある木に住み着いたかもしれない? 今回カットした木は、高さ130センチで、葉っぱはふっさふさ、これ、ヤモリが隠れていても気づかなかったかもしれません。
キッチンでヤモリを目撃したのは、リビングに母木レプトスペルマムを飾ってから、約1か月半後です(ちなみに木は2か月持ちました)… 。ヤモリは夜行性らしいので、夜間エサを探しにキッチンに出動していても不思議ではないかも? まあ、エサになる虫が、リビングにしろキッチンにしろ室内に十分にいるとも思えないのですが…。
というのが仮説でした。
しかしながら、ここにきて、ヤモリの卵は2個くっついて産み落とされるという情報を目にしました。ということは、あの卵はヤモリではなかった!? では何の卵!?
ちびヤモリはアコーディオン網戸の隙間から入ってきたのか? あれこれ謎が深まります…。
先祖は、11年前に、うっかり起こしてしまった冬眠ヤモリ!?
気を取り直しまして。
実は1度だけテラスでヤモリを撮影したことがあります。
※はい、写真注意です。この下の文章のあと、2枚出しますよ~。
それは2010年の12月。11年前のことです。
テラスの大掃除中に、重ねてあった大きな植木鉢をひとつずつ持ち上げて動かしていったら、一番下の鉢にこのコがいました。
「わ~!」
東南アジアの旅行以外でヤモリを見たのはその時が初めてで、ぎょっとしましたが、ちっとも動かないから意外に怖くない。これってヤモリだっけ?イモリだっけ? と思いながら、カメラを部屋に取りに戻って撮影。それでも全然動かない。こちらは14~15センチぐらいはあったと思います。冬眠中だったのでしょう。鉢を重ねてつぶしてしまったり、あわてて登ってこられたら怖いので、とりあえず、そのままにして軽い見守り体制に。10分ぐらいたったら目が覚めたのか、のっそりのっそり鉢の内のりを登ってきました。
結局、植木鉢の向こう側に降りてほかの空の鉢のほうに消えました。なんだか、冬眠中に起こしてごめんね、と申し訳ない気持ちになりましたよ。
人間、素早く動くものは怖いけれど、ゆっくりとした動きは意外に平気なものですね。
そして当時、イモリとヤモリの違いも調べました。イモリは水辺にいる両生類、ヤモリは爬虫類。今回、井守(井戸の井)、家守という漢字を思い浮かべれば、違いが覚えられるということも知りました。
ネット通販で取り寄せた植木鉢か苗にくっついて我が家に来たのか、はたまた、このご近所にはヤモリがたくさん暮らしていて、新天地を求めてマンション7階まで登ってきたのか。もしかしたら最初についてきたのは卵だったかもしれませんし、すべては想像でしかありません…。
さて、ヤモリの寿命は約10年とか。今回の「ちびヤモリ」がこのときの子か孫だとしたら、すでに11年越しで写真のヤモリ一族はうちのテラスに住んでいる? 我が家のテラスが毎年花や果実をつけ続けて、まがりなりにもにぎわっているのは、縁起のいいヤモリのおかげなのかもしれません。
さてさて今回の「定年女子あるある(かもしれない)川柳」は。
キャー!怖い 言うても最後にゃ つまみ出す