気になっていた『PLAY! MUSEUM』の「ぐりとぐら」の展示に偶然出会って
今回来たのは「立川」。ずっとご近所ばかり歩いていたワタシですが、実は、コロナも落ち着いてきた先月、友人に誘われて初めて、立川の複合施設「GREEN SPRINGS」を訪れた流れで、約1ヶ月に2回も来ました。
初めて来たときに驚いたのは、行くまでの道や施設の雰囲気。モノレールの高架沿い、というと殺風景に思うかもですが、高架に負けじと高い木々が並ぶ舗道は、映画館やカフェも点在し、秋のお出かけに似合う洒落た感じです。
目的の施設も1階に飲食などのお店が並び、2階に上がるとなんと「パーク」と呼ばれる素敵なテラスガーデンが!
高い高架と並木、下は舗道。この抜け感、どこか海外の街のような雰囲気
左手が目的の建物。木の向こうの登り口から2階に上がると「パーク」が開けます!
ナチュラルで素敵なグリーンが広い場所を占める「パーク」。所々に水辺(ビオトープなど)があったり、東屋があったりで、外で過ごしたくなるスペース
そこでお茶を飲んでいた時に、目にとまったのが、「PLAY! MUSEUM(プレイミュージアム)」でした。
パークの随所にあるテーブルや椅子で、落ち葉を愛でながらお茶が飲めたりします
お茶を飲んでいたら、その目線の先にサインを発見!(写真は2度目に訪れたときのもの)
小さなひとたちの「夢中」を見守りながら、密かに童心に返り胸を熱くする「元子ども」たち(笑)
「あー、ここにあったんだ!」
と、嬉しい驚き。『ぐりとぐら』関連の展示が開催中だとメディアで目にしつつ、「長いからいつか行こう」と所在地もよく見ていなかったのが、ここで出会えるとは。かつ11月初旬のその日は、企画展示でワタシも大好きな絵本作家の酒井駒子さんの展示「みみをすますように 酒井駒子」が公開中で。「酒井さんの絵を生で見られるなんて!!!」とWの幸運に感謝して、即入館。
11月に訪れたときの入り口はこんな感じでした(以下、ミュージアム内の写真は許可を得て掲載しています)
今はもう酒井さんの展示の会期は終わってしまったのですが(*別の場所での巡回あり)、ひとつひとつ「うっとり」するほど繊細な原画が250点も展示されていて、その創作の環境やインスピレーションの源泉なども垣間見られる、贅沢な体験でした。
*12月11日〜の長島美術館(鹿児島)はじめ、各地数会場で巡回の予定とのこと!
そして、もうひとつの「お楽しみ」は、年間展示の「ぐりとぐら しあわせの本」展。ワタシも小学校の頃から大好きだった、あの「ぐりとぐら」の展示です!
なにせ事前情報無しなので、こちらも原画の展示かな、と思いきや。
大きな本を開いたページに開いた小さな入り口から入ってみると…! なーんと。誰でも「ぐり」や「ぐら」になれる、楽し〜いスペースがそこにありました!
まさに、絵本の中に潜り込むような入り口。これは小さいひと用で、ワタシ用ではないな、とはわかりつつ、やっぱりからだをかがめてくぐってしまいました
その中はもう、言葉では説明できない楽しさ。多分、体感しないと写真でも伝わりません。
中に入るともう、そこは「森」だったり「海」だったり
と言いながらも実は小学生以来「ぐりとぐら」のシリーズの先を読んでいなかったワタシ。「かいすいよく」や「えんそく」のコーナーでは「これはどのおはなし?」と頭にハテナも。でも、ちゃんと、展示の中には絵本も置いてあって、本を楽しむこともできました!
そんな私でも、これはすぐにわかりましたよ!
最初に読んだ『ぐりとぐら』に出てくるあれ、です。小さいひとが見たら、本当に「巨大」でしょうね!
あの「たまご」ですね。このお隣には、カステラやすべり台もあるスペースがあり、「ぐり」さん「ぐら」さんたちがそれぞれ夢中になって楽しんでいます。その空気を壊さないように「元・子ども」は、そっと観覧しよう、と思いました。
そして次のコーナーを曲がると…! あら? 大きな帽子! そして、小さなふたつの手袋と靴下も。
反対側の壁には、大きな白いマフラーもかかっていました。と、いうことは?
そう、『ぐりとぐらのおきゃくさま』ですよねー!
まさに今、この季節を舞台にしたおはなし。そう思うとますます、心が躍ります!
で、この先は、というと…!
……と、期待を持たせてすみませんが、実際に体感されたほうが楽しみがふくらむと、間違いなく思うので、ぜひ、現地でお楽しみください♪
この展示全体のスペースは決して大きくはないですが、小さいひとサイズには十分! 身長が半分になったつもりで見ると、ほんとに楽しい展示です。
で、その写真の代わり、ではないですが、ここに行かれたら絶対に食べたいものがあるので、ご紹介!
ご覧の通りのボリューム。食べきれないかと思いきや、ペロリ! だって美味しいんです…(笑)
それは、子どものころ夢に見た、あの「カステラ」!
館内の「PLAY! CAFE」には、この「カステラパンケーキ」をはじめ4種類のメニューが、この年間展示の期間限定であるのです!
もう大興奮。カステラパンケーキは数量限定(焼き上がり時間ごとの個数限定)のため「ぜひ食べたい」方は時間に余裕を持って平日に行かれると良いかも! 企画展示の限定メニューもあり、現在(〜1月31日)は柚木沙弥郎さんメニューが3種類登場。どれも素敵すぎて「反則」レベル(笑)です。
「沙弥郎さんパフェ」って…! と、超迷います(笑) 閉店間際のため焼き上がり時間掲示はなし
自由な形や発想、楽しさ!「くらし」と「人生」の先達、柚木沙弥郎さんに出会う
その柚木沙弥郎(ゆのき・さみろう)さんの企画展示「柚木沙弥郎 life・LIFE」展が現在開催中。再び来たのは、その展示を見るためです。
民藝の「型染め」に始まる斬新な表現が世界から注目を集め、長年活躍されている柚木さん。なんと先日99歳になられたとのこと。その多彩な作品を、絵本作品から始まり幅広く紹介する展示に、すうっと引き込まれました。
展示タイトルの「life・LIFE」は「くらし」と「人生」の意味だそう。
創作はとても厳しいものでしょうし、戦争のなかで青春を過ごされてもいる柚木さん。「くらし」も「人生」も、いろんな山谷があったと思うのですが、会場の作品は「生き生き」していました。
72歳から手がけ始めたという絵本の原画を展示する「絵のみち」や、形が躍動する染色の作品が並ぶ「布の森」などの作品ひとつひとつが、詩的でいて大胆。人生を貫く強い信念も、自在な表現とともに感じられて。素晴らしい作品ばかりでした。
大きくて絵柄も大胆な、布の作品の木立のような「布の森」。作品の年代を見ると、改めてその先進ぶりに感動
展示された蒐集品や、SHOPに置かれた写真集などから滲む、一貫する先進性や茶目っ気、知性、そしてこの世代の方には稀有?な「やわらか」さ…。素敵な大人に出会えたなあ! と、嬉しくなります。
「こんな大人に近づきたい!」と思えるこの展覧会、OurAge世代は必見です。各展示のオリジナルグッズがいっぱいのSHOPもぜひご堪能を。
SHOPに並ぶ、柚木沙弥郎展オリジナル・グッズや絵本(原画の展示があったものも)。関連書籍もたくさん。「ぐりとぐら」の本やグッズも、これまたやばい
「柚木沙弥郎 life・LIFE」の展示は22年の1月30日まで(巡回なし)。「ぐりとぐら しあわせの本」の展示は、同4月10日まで。1チケット(企画展の記念品つき)で両展示が見られます。
上階の『PLAY! PARK』では、ミュージアム展示と連動する子ども向けワークショップも日替わりで開催中。
◆新型コロナウィルス感染状況によっては開場時間、入場方法などの変更(予約制などへ)の可能性もありますので、お出かけ前にぜひHPでご確認下さい!