こんにちは。毎年、紅白歌合戦は実家でリアルタイムで見た上に、自宅で録画したものを編集して「私的・選り抜き紅白」を残している、ライブ大好き編集者のすぎです。
藤井風さん、素晴らしかったですね。米津玄師さんの紅白を思い出して見直そうかと思ったら、もう3年も経っていたことに驚きました。時の流れが早すぎる~。
さて今回は、スカッと楽しめる映画『コンフィデンスマンJP 英雄編』のお話です。
ドラマや映画を見るとき、好きな俳優が出ているかどうかが一番のきっかけになるとは思いますが、私の場合、誰の脚本なのか?も、かなり気になります。
大学時代に熱中し、シナリオ本も読みふけっていた倉本聰さん、山田太一さんに始まり、三谷幸喜さん、宮藤官九郎さんは、ほぼどの作品も好き。
最近では『逃げ恥』や『MIU404』の野木亜紀子さん、『俺の話は長い』や『コントが始まる』の金子茂樹さん、『素敵な選TAXI』や『架空OL日記』のバカリズム、そしてこの『コンフィデンスマン JP』シリーズの古沢良太(こさわりょうた)さんに注目しています。
古沢さんの作品が面白いと思ったきっかけは堺雅人さん主演のドラマ『リーガル・ハイ』。その後、杏さんと長谷川博己さんの『デート~恋とはどんなものかしら』で、決定的に好きになりました。
映画『ALWAYS 三丁目の夕日』シリーズも古沢さんが書いていて、しかも1作目を書いたのは、まだ30歳そこそこだったと知り、ますます気になる存在に。
『コンフィデンスマン JP』は、2018年の4月にドラマがスタート。2019年に劇場版1作目の『ロマンス編』、2020年に『プリンセス編』が公開され、今作『英雄編』が3作目になります。
人気シリーズなのでご存知の方も多いと思いますが、長澤まさみさん演じる美しくも破天荒なコンフィデンスマン(詐欺師)ダー子と、真面目で小心者のボクちゃん(東出昌大)、百戦錬磨のリチャード(小日向文世)が中心となって繰り広げられるコンゲーム(信用詐欺)。
今回の舞台は地中海の中央に位置するマルタ島の、街全体が世界遺産に登録されている首都ヴァレッタ。
ちなみに、以前、劇場版『きのう何食べた?』の話の中で、「ドラマの劇場版というと、無駄に派手になってしまって何だかなぁ・・という作品もあったりする」と書きましたが、『コンフィデンスマン JP』シリーズのことではありません。
もう、めちゃくちゃ派手でお金がかかっていると思いますが、この荒唐無稽なスケール感が、この映画の持ち味。なんたって億単位の騙し合いですからね。
(ぶっちゃけ言ってしまうと、何だかなぁと思ったのは『おっさんずラブ』と『バイプレイヤーズ』。どちらのドラマも好きだったので期待しすぎました・・)
そしてオサカナ(ターゲット)は、莫大な財を成して引退したスペイン人の元マフィア、ジェラール・ゴンザレス。
現在、朝ドラ『カムカムエヴリバディ』のナレーションで流暢な英語を披露している城田優さんは、実際にお母様がスペイン人でスペイン語もペラペラ。まさに適役、っていうか当て書き?と思うほど。
インターポール(国際刑事警察機構)のスーパーエリート、マルセル真梨邑(まりむら)を演じる瀬戸康史さんは、かわいい顔して、めっちゃクールな切れ者。カッコイイ!
ダー子達を捕まえるべく日本から追いかけてきた警視庁捜査二課の刑事、丹波役の松重豊さんらが今回の新キャスト。
やっぱりこの人がいなくちゃ!の敵役、日本のマフィアのボス、赤星(江口洋介)や、ハニートラッパーの波子(広末涼子)など、おなじみのメンバーも登場します。
誰が正義で、誰が悪か。騙し騙されの物語ゆえ、詳しいことは書けませんが、ラストのお約束、キュルルルルと日付を巻き戻しての種明かしまで、しっかり楽しめること間違いなし!
とはいえ、先日テレビで放送された『ロマンス編』を見たら、犯人や結末を知っていても、やっぱり面白かったので、謎解きだけが理由ではないようです。
コスプレ、ヘン顔、何でもござれの振り切った演技を見せる長澤まさみさんの女優魂ももちろんですが、『リーガル・ハイ』しかり『デート』しかり、古沢さんのオリジナル脚本作品は、クセのある主人公を魅力的に見せるキャラクター作りが本当にうまいなぁと思うのでした。
『コンフィデンスマン JP 英雄編』
全国東宝系にて公開中
配給:東宝
監督:田中 亮 脚本:古沢良太
出演:長澤まさみ 東出昌大 小手伸也/小日向文世ほか
©2022 「コンフィデンスマンJP」製作委員会
公式サイト:https://confidenceman-movie.com/