見てください、この爽快な眺め!
ゆったりと流れているのは隅田川、左側に広がるのは浜離宮、さらに左奥には東京スカイツリーが見えます。竹芝にあるホテル「メズム東京、オートグラフ コレクション(以下、メズム東京)」のバー&ラウンジ「ウイスク」からの眺望です。
「ウイスク」の大人気メニューが「アフタヌーン・エキシビジョン」。アートとその世界観をスイーツやセイボリーで表現、アフタヌーンティーとして楽しむことができます。これまで取り上げてきたのは、フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」、レオナルド・ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」など、錚々たる名画4点。まるで美術鑑賞をするかのようにアフタヌーンティーを味わえるとあって、過去4回も大好評だったそう。
第5弾の今回、取り上げるアーティストはクロード・モネ。印象派を代表する画家、「睡蓮」で有名ですよね。これはどんな表現になるのか、ワクワクしながら取材に行ってきました!
キーとなるモネの作品は「散歩、日傘をさす女」。モネが、妻カミーユと息子ジャンが草原を散歩しているところを後ろから呼び止めた瞬間を描いたもの。どこかで見た経験がある人も多いはず。
この絵画を、ケーキで立体的に表現。カミーユのドレスはイチゴのケーキ。白いクリームの中はアーモンドスポンジの層と、イチゴの果肉が入ったピスタチオクリームやピスタチオビスキュイが。
ホイップクリームはふわふわと軽く、中のスポンジはしっとりと、でも甘すぎません。ピスタチオやイチゴの、香りや舌ざわりも楽しめます。スポンジにはキルシュ(さくらんぼのブランデー)のシロップを染み込ませているそうで、なるほど、大人の味わいになるはずです。
ちなみにカミーユの上半身はホワイトチョコレート、傘はピスタチオのクッキーです。
さらにスイーツ&セイボリー(塩気のあるスナック)が8種。これは各地を転々としたモネの人生を追って、その地の象徴的なスイーツやセイボリーを再現したもの。たとえば上の写真の左端は「サントノーレ」。モネが生まれた1840年頃にパリの菓子職人によって考案されたお菓子だそう。プチシューの間にキャラメルクリームを挟んだ、お馴染みのお菓子ですよね。
下の写真の左端は「スコーン」。え、イギリスのお菓子だよね?…そうなんです、実はモネは、1870年に勃発した普仏戦争を避けるため、その頃ロンドンに渡ったそう。ロンドン滞在中は、画家や画商と交流していたようです。このスコーンはベーコンや胡椒が使われた塩味、セイボリーとして楽しめます。
その後モネはフランスに戻り、パリ近郊から最後にはノルマンディー地方のジヴェルニーに移住します。30年近くジヴェルニーに居住、晩年には連作「睡蓮」を意欲的に描きました。1926年没、86年の生涯を閉じました。
アフタヌーンティーを楽しみながら、モネの生涯を学んだり、彼の作品に思いを馳せたり…舌にも心にも贅沢な時間が過ごせます。この世界観を表現するために、様々な工夫をこらすタレント(「メズム東京」はホテルスタッフをこう呼ぶそう)にも感謝です。
時間を忘れて「ウイスク」に滞在しているうちに、すっかり夕景となりました。隅田川の流れを眺めているだけで飽きません。何時間も過ごすゲストもいるそう。
アフタヌーン・エキシビジョン『パラソル』は、メズム東京16階のバー&ラウンジ「ウィスク」にて、6月30日(木)までの期間限定、平日15食限定です。2日前の22:00までに予約が必要。一人5,350円(税・サ込み、キャンセル料は前日より)。人気のアフタヌーンティーなので、早めに予約を入れることをおすすめします。