ボタン。バブル全盛期の学生時代から、社会人デビューした1990年前後の頃、インポートのブランドのコートやジャケットには、オートクチュールの手の込んだボタンが、ヒエラルキーを象徴するようについていました。
Parisに皆が憧れ、アニエスベーが流行ったと同時に、美しいボタンやリボンにも注目が集まり、Parisを訪れたときは、ボタン屋さんにも行って、見たことのないボタンを買ったりしていた時代。
そしてここ数年、80’s が音楽とファッションでリバイバル的に注目されてきている中、その時代を彷彿とさせる「ノスタルジックで新しい」ボタンアクセサリーに出会いました。
誘われて行った、ボタン博物館。
場所は下町の雰囲気のある隅田川沿いの日本橋浜町。
いくつもの部屋に種類や年代別に世界中のあらゆるボタンが1600も並んでいます。
16世紀のデコラティヴな、もう作れないような貴重なものも多く、そのコレクションのすごさに、驚愕!!
ショーケースの中に飾られているので、煌びやかなものは光が反射してきれいに撮れませんでしたが、緻密な柄のマットなエナメルのボタンを。
ビルの2階。完全予約制で、入るとこんな感じ。手前の画面でボタンの歴史のビデオが観られます。
こんなものがあるの?! というようような珍しいもの、息をのむようなものがずらり。
よくぞオーナーさんが集めたなと、その熱量がひしひしと伝わるコレクションです。5月からは、予約すると、ガイドツアーもしてくださるそう。(ひとり¥500)
ここを運営しているのは、1946年創業のボタンメーカー「IRIS(アイリス)」さん。
ボタンといえば、ここに行き当たるという、老舗のトップメーカーです。
ちなみに、80年代には、Parisに支店もあったそう。(すごい!!)
目に留まったのは、奥にサンプルが展示されていたスペース。
ボタンアクセサリーブランド、CALANEA(カラネア)を展開しているそう。
もちろん、通販でも購入できます。
これ、帯留めなのです。レトロなもの、ちょっと今風にアレンジしたものなど、使い分けると楽しそう!
ちょうど売切れも多いタイミングだったようですが、またサイトでチェックしようと思いました。
聞くと、ボタンは3タイプあるとのこと。
ファッション全盛期の80年代に日本で作られた「オートクチュールボタン」
世界各国メーカーの「インポートボタン」
希少な昔のボタンを現代風にアレンジした「リバイバルボタン」
けっこう手の込んだものもあります。
懐かしかったり、それが今、新しかったり。
金属や、貝、水牛、木、皮、エコ素材など、さすがボタン製造トップメーカーならではの、あらゆる素材とデザインのボタンアクセサリーを作っているのですが、そこには、使われなくなったボタンを素材としてアップサイクルしたり、サスティナブル素材による環境負荷の軽減を掲げたものも多くみられます。
自然環境保護など、豊かな未来につなげる「価値」を創造することに、ボタンのフィ―ルドから取り組んでいて、売り上げの一部をWWF(世界自然保護基金ジャパン)に寄付したりもなさっています。
ちなみに、ヘアゴムや髪留めなど、他にもさまざまなアイテムがあり、素材としてのボタンも数多く揃っています。
オリジナルボタンを作るワークショップも、コロナの規制が緩んだら再開するかもしれません。
あとひとつ、アイリスのサイトを見ていたら、こんなものを見つけました!
これ、かかとがはみ出る、美脚サンダルなんです。
実は、ドラッグストアにこういう形の部屋履きが売っていて愛用していたのですが、終売になっていました。
私は長くヒール派だったので、足首が固いヒール脚で、いわゆる「ウンチングスタイル」で足の裏を地面にベタッとつけてしゃがめません。ここ数年で靴も変えたのですが、厚底の靴も好き。
なので、足首のストレッチが大切なのと、厚底もよく履くので、足指を動かし、地面をつかむエクササイズをしないとなのです。
それにはこの形は理想的。
しかも、い草のいい香り。畳職人の手作りだそう。この編んだい草は足裏に優しい刺激があって、履いてみると履き心地いいのです。
足首だけじゃなくてふくらはぎのストレッチにもなるし、歩くときにサンダルの端をつかむので足指運動にもなり、縦が14㎝ゆえに土踏まずにも刺激あり。高さが3㎝なのも高すぎなくて、姿勢が伸びていい感じ。製品に対してちゃんとした監修者もいるし、これは私的にはツボでした!!
ボタンやさんなのに? と聞いてみると、健康に興味を持ったスタッフが立ち上げたアイリスライフというラインだそうで、コンセプトは〝日々の巡り”。
髪がサラサラになる櫛「キレイコーム」とか、ふくらはぎのむくみを取るバンテージテープ「アシカるバンド」など、実はちょっと興味深いラインナップが豊富。いずれもこちらのネットで購入可能。
アフターヒール ¥5,280
ボタンをきっかけにいろんな発見があった、アイリス探検でした。
ボタン博物館は、ほんとうに見ごたえあるので、おしゃれ好きな方は、是非。