“50の手習い”で、バレエを習っています。かれこれ6、7年ほど続いておりますが…まったく上手になりません。体型もバレリーナにはほど遠いまま。レッスン中は、いつも鏡に映る自分の無様な姿にガッカリしています。
ですが、新たな友人、人間関係ができたのがとてもうれしい!初心者が多い同世代のチームでは、LINEグループでレッスンの連絡事項をシェアしたり、時には食事に行ったり。20代、30代の生徒さんもいて、若い世代と話せるのも新鮮。そして子どもたち!特に何人かの小学生には、レッスンのコツなど教えてもらってとても感謝しています。
中には、将来のミュージカルスターを夢見て、バレエのレッスンを受けている少女もいます。時々、「この舞台に出ます」という告知があって、そんなときはいそいそと出かけるのですが…なんと、大好きな映画の舞台版に、クラスの小学生がオーディションで選ばれて、出演することになったのです!
ロックミュージカル「スクールオブロック」!
2003年公開の映画「スクールオブロック」をロックミュージカル化した舞台です。以前つぶやきでご紹介したことがありますが、とにかく大好きな映画!ダメダメミュージシャン、デューイが小学校教師になりすまし、クラシックの才能豊かな生徒たちをだましてロックバンドを結成。ロックコンテストで優勝して賞金をせしめようとするのですが…というお話。
大ヒットしたこの映画を舞台化したのは、アンドリュー・ロイド=ウェバー。「エビータ」「キャッツ」「オペラ座の怪人」など、誰もが聞いたことのある作品を世に送り出した巨匠です。今回の日本版の舞台、主役のデューイはWキャスト。西川貴教さんと柿澤勇人さん!
西川さんも気になるけど、柿澤勇人さんと聞いたら、ぜひ観なければ!昨年、まさに沼にハマった大河ドラマ「鎌倉殿の13人」で、源実朝を演じ、その繊細な演技で一躍名を馳せたアクター。私は大注目していました。彼はそもそも劇団四季出身で、多くの舞台でも活躍しています。そんな柿澤さんの演技を、生で観られるチャンス!
というわけで、バレエクラスの同世代チームで誘い合い、行ってきました!
バレエのクラスで一緒にレッスンしているのは、生徒ソフィー役の真木奏音(まき かのん)ちゃんです。バンドではローディー(楽器の管理係)で、裏方としてバンドを支える役。
元ネタである映画のファンとしては、テイストを壊さずにミュージカル化されているか心配でしたが…いやいや、かなりおもしろかった!生の舞台ならではの演奏の迫力、ロックミュージカルなのでセリフもけっこうキワどかったり、お行儀のいいミュージカルに収まっていなかったのはうれしかったです。
残念だったのは、映画で流れていたロックの名曲があまり使われていなかったこと。おそらく権利関係の問題なのでしょうけれど…。逆に、ゲイカップルの両親が出てきたりと、映画より今風にアップデートされている部分も。そして、まさに今風だったのが、カーテンコール。
撮影OKでした!やはりSNS時代、こうやって拡散されることを制作サイドも狙ってるんですね。とにかく、私たち観客は大喜びで撮影しまくり。
奏音ちゃん、お疲れさま!頑張ったね♪
主役の柿澤さん、相当お疲れのよう。無理もない、歌って演奏して、舞台狭しと駆け回り、大活躍だったもの。
でもいちばんの見どころは、やはり子どもたちの演技でしょう。映画同様、舞台でも本当に演奏しています。ミュージカルなので歌や踊りも披露、その裏には厳しいレッスンやリハーサルがあったのだろうと察せられます。
ミュージカルスターは一朝一夕には生まれない。私たちは表面の舞台上の演技だけ楽しんでいますが、裏ではたくさんの汗や涙を流しながら、常に努力を重ねている多くの少年少女がいるのでしょう。
残念ながら東京公演は終わってしまいましたが、9月23日(土)からは大阪公演がスタートします。関西地方在住の方、ぜひ足を運んでみてください。子どもたちの熱演と、“ロックの魂”にぜひ触れてみて!