はじめまして。先日異動してきました新米書籍編集「はたこ」です。といっても雑誌編集者歴は30年。前にいた女性誌の編集部ではライフスタイル全般を担当していたので、インテリアや整理収納は得意なんです!と言いたいところなのですが……
私、なにを隠そう(いや隠せてない)昔から、本当に片づけが大の苦手なのです。
「今度こそ、人が招ける家に」がリノベのテーマ
息子が生まれ、通っている保育園の圏内だから、という理由で慌てて購入し、四半世紀そのまま住み続けていた自宅マンション。仕事に子育てにと忙しいのを言い訳に、本、雑誌、食器、食料や日用品のストック、子育てグッズにアウトドア用品、私や娘の推しグッズ……とモノは増える一方。1990年代の郊外型分譲マンションのクローゼットや棚にあまり収納力はなく、気が付けば床にどんどんものが詰まれ、足の踏み場もありませんでした。
写真はリノベ直前のわが家。仮住まいへの引っ越しを控え、どうでもよくなっていたとはいえ、リノベ直前のリビングはこの惨状でした。
食器はリビングの食器棚とキッチンの作りつけの棚に分散して収納していたため、動線は最悪。お仕事でロボット掃除機を試したくても掃除機が動けるスペースはゼロ。人を招いておもてなしなど、夢のまた夢です。
子どもたちは友だちとお泊り会をしたいときは私の実家に行くことを覚え、SNSにアップできるのは、なんとかテーブル上のモノを寄せて作ったスペースで撮った料理写真(俯瞰限定)ばかり。見た人たちから「食べに行きたーい!」と言われても「いつか家が片付いたらね」と苦笑いで逃げてばかりだったという……。
そこにきて、コロナのステイホームも追い打ちをかけました。わが家の荒れぶりにほとほと嫌気がさしたこともあり、2022年の年明けにリノベを決意。息子は社会人になって独立、娘ももう間もなく……ということで、夫婦二人で過ごす人生の後半戦に向けて、壁も床も全てはがして作り直すスケルトンリノベーションに踏み切りました。
仕事は目が回るほど忙しい時期で、父のがん再発、母の乳がん発覚などプライベートでもタスクがいろいろ重なって、なんでリノベができたのかいまだにわからない。火事場のなんとやら……ですね。リノベのテーマはもちろん「人が招ける家」(&ルンバが動ける家 泣)
捨てられないなら見せない。壁という壁を収納に
ちなみに、スケルトンリノベ中の仮住まいへの引っ越しの見積もりは「このままだとトラック8トン分が必要ですね」という衝撃の物量。たかだか家族4人暮らしで。よくもまぁここまでため込んだなと自分でも呆れましたが、趣味で集めたレシピ本も雑誌の切り抜きも学生時代から大量にある思い出の写真や旅の思い出グッズも、私が捨てられるものには限度がある。というか「捨てられなーい!!!」
開き直った私は、嫁入り道具のタンスも食器棚も全て捨てて、家じゅうの壁という壁を収納にすることに。
息子の部屋の壁を取り払い、広くしたリビングルームに導入したのは、リノベ会社に紹介された国産のシステム収納ブランド「CUUMA(クーマ)」。ドイツで生まれた家具製作工法「System32」に基づいて作られており、パーツや素材を組み合わせて自由に好みの家具が作れます。手入れがラクなメラミン化粧板で、色の組み合わせが豊富なのも決め手でした。
間取りは収納を増やすために大幅に変更し、90㎡の4LDKを2LDKに。玄関入ってすぐの部屋をひとつつぶして、シューズインクローゼットとウォークインクローゼットにし、廊下の壁にも壁となじむ扉付きの収納棚を設置。キッチンにはコーナーパントリー、洗面所や脱衣所などの隙間にも全て収納棚を造作しました。
モノがいっぱいでも見えなきゃいいでしょ!と(笑)
2023年1月、半年をかけたリノベ完了。「人が招ける家」になりました
おかげさまで、夏から年末年始も越えて半年以上の期間をかけたリノベが完成。リノベ後は月3~4組のペースでひっきりなしに誰かが遊びにくる「人が招ける家」となりました。ようやく両親、きょうだい家族に仕事仲間、幼馴染に小中高、大学の同級生、ママ友、推し活仲間などなど大好きな人たちを、「うちにごはん食べにくる?」と誘える日々に幸せを感じています。
写真はヘルシー韓国料理で、両親も一緒に息子と彼女のお誕生日会をしたときのもの。リノベを決めて真っ先に買った家具はダイニングテーブル。普段は家族4人にちょうどいいサイズですが、伸ばすと10人で食卓を囲めます。椅子は家族分の4脚だけを揃え、あとはスタッキングしておけるアルテックのスツール60を6脚。コーヒーテーブルや飾り台にも使えて重宝しています。
めでたしめでたし……と思いきや「あれ?」
この写真、現在のリビングルームです。
リノベ完成から1年半で、あれまた引っ越し?
いいえ、実はまだ開けてない段ボールがリビングの一角に鎮座している状態。しかも新しいモノやお気に入りのかごが積まれ、すでになじみの風景と化してしまっています。収納棚もオープン部分から本がはみでそう……。いちばん奥に連なるグレーの箱は、ベンチ兼ルーフバルコニーのステップ兼物入れとして作りましたが、適当に運動用具や大量のCDが突っ込まれていて、空のままのボックスもあります。リビングにモノを出しっぱなしにしないように作ったのに、結局いろいろ上にのせてしまっている。
そうなんですよね。結局、ハードが充実したところでソフト(私)が変わらなきゃ、また散らかる未来は近い……。せっかく奮発したシステム収納も、引っ越し直後に大量のアルバム(昔懐かし、台紙にフィルムが張ってあるハードカバーの四角いの!)や未整理の写真やネガ、本や書類などを後で整理しよう!と「とりあえず」入れたまま。
理想は、要るもの要らないものを精査し、きちんと揃った収納グッズを駆使して効率よく棚を使うことなのですが、その適切な収納グッズを考えて買いにいかなくては……で止まっています。整理したらしっかり内容がわかるようにしたい、と最新のラベルプリンターも購入しましたが、素敵なデザインに合わせて専用テープを買わなくては……と使いこなせていません。
キッチンに作った念願のコーナーパントリーも、やはり「とりあえず」と入れたありあわせのかごなどに、なんとなくの分類でものを放り込んだまま。そこに新たに買ったものが積まれていって、すでにあふれそうです。どこに何があるのかも怪しくなってきました。
そんなわけで、リノベ2周年までになんとかしなきゃ!
引っ越し当時はともかく、この1年は時間もあったはず……おかしいなぁ……。
そんなわけで、この大量の収納の持ち腐れ状態のまま、また人の呼べないカオスな家にはしてはいけない!でも、できるときにやろうでは、私のことだから一生やらないことは自明。そこで、このブログでのご報告をモチベにしながら、リノベ2周年までを期限に家の収納を整えていこう!と決意いたしました。
参考にするのは、仕事でもずっとお世話になっている人気整理収納アドバイザーの中山真由美さんの2冊!それぞれ取材もして大事にしている私物です。あらためて今の状態で読みなおすと、ぐさぐさくる名言だらけの『50歳からのリセット収納術』(1430円/集英社)。そして2011年初版でもいまだ色褪せない名著『心も整う「捨てる」ルールと「しまう」ルール』』(1320円/集英社)。
【リセット片付け5か条(『50歳からのリセット整理術』より)】
- いつまでもあると思うな、気力・体力と時間
- 過去の自分へのこだわりがモノに対する執着を生む
- 子供の自立は、新たな人生をスタートさせる絶好の機会です
- “モノ”という負の遺産を子供に残さない
- なりたい自分に近づくためにモノをセレクトする
いかがですか?刺さる方も多いのでは。
実はこのリノベ、システム収納「CUUMA」の導入の際には、中山さんが以前いらしたインブルームという会社のお片付けコンシェルジュの皆様にたいへんお世話になったのでした。このままリノベという最大の好機を生かせず、過去の失敗から学ばず散らかしていくばかりでは、申し訳なくて顔向けができません。
もし私も「リセット整理」がんばりたいわ、というアラフィフさんがいらっしゃいましたら、ぜひ具体的なテクニックと切実な実例満載のこの本を手に取ってみてください。はたこと一緒にがんばりましょう~!
さて、次のブログまでにわが家のリビングの段ボールは片付いているでしょうか。乞うご期待(笑)。