ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2024は10日間開催だったのに
8月に千葉市蘇我スポーツ公園で5日間、9月に茨城県ひたちなか市の国営ひたち海浜公園で5日間、計10日間開催されたROCK IN JAPAN FESTIVAL 2024。
去年、「私とロッキン」的なつぶやきで、「25周年記念となる今年の開催をとても楽しみにしている」と書きました。
・・が。私の心のヒットチャートTOP10入りするような大好きなアーティストがエレカシ&宮本さん以外見当たらず(泣)。
(なので宮本浩次、Number_i、Creepy Nuts、SUPER BEAVER、星野源が出演する8月11日は、いいなと思ったけれどACIDMAN『ゴールデンセットリスト』ツアーLINE CUBE SHIBUYAの公演日でした)。
「最終日、大トリにサザンオールスターズ! しかもこれが最後の夏フェス出演!!」というニュースが流れて、ようやく第1次抽選受付に申し込んだのですが、もちろん5万人なんてサザンのファンだけでも軽~く超えてしまうわけで、あえなく落選。
ひたちなかに出演する全39組が発表されてからの第2次抽選受付も落選。この時点で最終日のチケットは売り切れとの発表があり、ロッキン25周年、まさか1日も行かないことになろうとは…と、がっかりしておりました。
リセールで奇跡的にチケットをゲット!
とはいえ、一応、情報はチェックし続けていて、ほぼダメ元で申し込んだリセールでの当選通知がきてびっくり! この段階では、もう前方指定エリアへの抽選申込みは終わっているのですが、参加できるだけで十分幸せです。
慌てて、東京駅からの直行日帰りバスツアーを申し込んだのですが、なんとその価格1万3500円。はて? こんなに高かったっけ?? せいぜい片道4000円ぐらいだったような。(あとで調べたら5年前は往復5800円でした)。
本当に、最近の物価高、つらすぎますね。コロナ以降、さまざまなライブのチケット代も爆上がりしているので、もはやフェスの1日券13000円が安く感じるという恐ろしさ・・。
いざ、5年ぶりのひたちなかへ
しかし帰りの楽チンさを思うと、もはや私はバスツアー一択。早朝6時~6時半出発というのがつらいけど、この日は渋滞もなく、1度のトイレ休憩をはさんで9時には到着しました。
行きは駐車場から延々と歩くのですが、ROCKの文字が見えてきて、一気に気分が上がります。
5年ぶりの入場ゲート。
入ってすぐのこのエリアは、以前はレイクステージという1万人キャパのステージがあった場所。なんだか寂しいです。
今年は一番大きなグラスステージだけなので、大行列でひたすら会場に向かいます。
フェスムードが漂うカラフルな旗の向こうに、ひたちなかのシンボル的な観覧車が見えてきました。
途中、こんなフォトスポットも。
観覧車の下を通り、
ようやくグラスステージエリアに入ります。
これまでグラスステージで最終日のトリを飾ったアーティスト20組のパネル展示の中に、
2012年、ACIDMANの写真も。かっけ~。懐かし~。
シートゾーンでも巨大スクリーンは見えるので、サザンに向けて体力を温存してそうな中高年も多かったのですが、私は座るスペースを確保して休憩しつつ、全アーティスト、ライブが始まったらスタンディングエリアへ移動…を繰り返していました。
(アーティストがいないときに限り、ステージの撮影OKです)
ヤバT、ももクロ、緑黄色社会からのCreepy Nuts
最初のアーティストはヤバイTシャツ屋さん。盛り上げ上手な彼と彼女ら3人組は、トップバッターにふさわしいバンドです。
「僕ら大学(大阪芸術大学)のサークルで結成したんですけど、サザンもそうで(青山学院大学)。だからサザンみたいになりたいと思ってます!」というMCのあとに披露された『サークルバンドに光を』という曲にはグッときました。
次に登場したのはももいろクローバーZ。舞台裏でマイクを通して一人ずつ発声練習をするという斬新な演出のあと、フリフリ鮮やかな衣装で歌い、踊り、動き回っての9曲ノンストップメドレーがスタート。やっぱ、かわいいな~。
「えくぼは恋の落とし穴、百田夏菜子30歳です!」といったお約束の挨拶も聞けたし、実力派アイドルのステージを堪能させてもらいました。
ストリーミング累計再生4億回突破のヒット曲『Mela!』でスタートした緑黄色社会は、ボーカル長屋晴子さんの声量と歌のうまさに、“いま旬”な勢いを感じました。
そして楽しみにしていたCreepy Nuts。
「豪華なセットもでかいバンドも背負うことなく、マイクとターンテーブル、舌先ひとつと指先ひとつ、俺たちはどんな会場でもこれだけでずっとやってきました」
MC(ラップ)担当のR-指定がそう話したとおり、たった2人の音楽が5万人を踊らせ、笑顔にさせるさまは感動的。
世界的に大ヒット中の『Bling-Bang-Bang-Born』をセットリストの真ん中に据えて、後半戦は『のびしろ』『かつて天才だった俺たちへ』『よふかしのうた』『二度寝』と人気曲をたたみかけて終了。あっという間の全9曲・45分でした。
今年の紅白には絶対出るだろうし、来年の2月には初の東京ドーム公演も。まだまだ活躍の続きそうな2人です。
今頃、イエモンのファンに?
本当に性格の良さそうなメロコア系パンクバンドWANIMAのあとに、THE YELLOW MONKYが登場。
ボーカルの吉井和哉さんは今年58歳。玉虫色のストライプのスーツに金色の靴。ロックスター然とした佇まいに、しなやかさもあって、色気がダダ洩れていました。
1曲目『楽園』のあとに発せられた、「今日は我々の持っているプチヒット曲だけやります!」との宣言通り、『SPARK』『BURN』『太陽が燃えている』『JAM』『LOVE LOVE SHOW』『バラ色の日々』『パール』と、タイトルこそ公式のセットリストを見て書いていますが、聞けば全部知ってる曲ばかり!
実をいうとイエモンを熱心に聴いてきたわけではない私でさえちゃんと知ってるって、プチどころかめちゃくちゃヒットしてるんじゃん。
こんなにカッコよかったのか! あらためてきちんと聴いてみようかな? ワンマンライブも観てみたいかも(でもチケットは争奪戦なのかな?)と、今さらながら思ってしまいました。
台風の影響で図らずも大トリとなった初回(2000年)からのロッキンとの関わりや、イエモンの解散から再結成について、喉の病気のことで桑田さんからかけられた言葉など、吉井さんのMCはいい話もいっぱいで、素晴らしいライブでした。
豪華すぎたサザンの100分
そしていよいよ大トリのサザンオールスターズです。
会場に来られなかった人のために、全国47都道府県・332の映画館・611のスクリーンでライブビューイングが行われるため、頭上にヘリコプターが現れるわ、ドローンは飛び始めるわ…。(ちなみにライブビューイングも全席完売。15万5000人+会場の5万人がサザン最後の夏フェスを見守ったとか)
「もう1歩ずつ前に詰めてくださ~い」と係員が声を上げ、期待が高まる中、平均年齢68歳のメンバーが登場しました。
1曲目は、デビューのきっかけとなった1977年のコンテストで演奏された『女呼んでブギ』。
「女呼んで もんで 抱いて いい気持ち ~ 女なんてそんなもんさ」なんて、今の時代、完全にアウトな歌詞ですよね?
そういえば桑田さん、ドラマ『新宿野戦病院』の最終回に出演し、主題歌である『恋のブギウギナイト』を歌ったあと、主役の小池栄子さんに対して「おっぱいデカい」とも言ってたし(笑)。昭和からやってきた阿部サダヲなのか? クドカンだけどドラマが違うぞ。
2曲目は9月9日にリリースされたばかりの新曲『ジャンヌ・ダルクによろしく』。46年の時を経た2曲が続けて演奏されても何の違和感もないというサザンの普遍性たるや。
後日、桑田さんのラジオ番組『やさしい夜遊び』で「ロッキンの振り返り」をしていたのですが、全19曲・100分に渡る今回のセットリスト、選曲にはそれほど迷うことなく、7曲目の『愛の言霊(ことだま)~Spiritual Message~』をライブのヘソにしようと決めていたそうです。
そして『いとしのエリー』『思い過ごしも恋のうち』のあと、MCをはさんで観客とのコール&レスポンスからの『東京VICTORY』。私が一番好きな『真夏の果実』も歌ってくれました。
『恋のブギウギナイト』ではセクシーな女性ダンサーが登場し、野外なのにレーザーが飛び交い、広大な会場中がディスコティックなダンスフロアのようでした。
スモークが焚かれ、炎が上がり、花火も打ち上げられるワンマンライブ並みの豪華な演出は贅沢の極み。
『ミス・ブランニュー・デイ』で、さらに観客を熱狂させたあとは、「夏フェスは暑すぎて、じいさんとばあさんは goodbye」と演歌チックなオーバーチュアで少し笑わせ、後輩にエールを送り、『みんなのうた』へ。桑田さんが消防士のごとくホースで放水するというお約束のパフォーマンスもありました。
そして本編最後は、またしても不適切な(笑)『マンピーのG★SPOT』で締め、もちろんソッコーで「アンコール!」の声が上がります。
自然に広がった5万人のスマホライトがスクリーンにも映し出されました。
アンコールは、原坊の弾くイントロだけで大歓声が沸き起こる『希望の轍』と、1978年のデビュー曲であり永遠の名曲『勝手にシンドバッド』。
40人のダンサーがサンバを踊り、今日出演したミュージシャン全員をステージに呼び込み、一緒に歌い、それはそれは豪華な前代未聞のエンディングでした。
桑田さんに褒められたこの日の出演者たち、みんなうれしかっただろうなぁ。
こちらは終演後の花火です。
今後のロッキンは?
やっぱりロッキンはひたちなかだよな~と思っていたら、2日後、主催者から「次は30周年のタイミングでこの場所に戻ってこられるように」とのメッセージが。
うわ~、5年後か…。かなりキツイなぁと思いつつ、健康に留意しよう!と誓った次第です。
(ちなみに来年は猛暑の8月を避け、9月に蘇我スポーツ公園で5日間の開催を予定しているそうです)