7月某日、星野リゾートの温泉旅館「界 奥飛騨」(岐阜県・奥飛騨温泉郷)のプレスツアーに参加しました。
「必ずまたプライベートで訪ねたい!」と思えた満足度の高い滞在だったので、皆さまに推しポイントをお伝えしますね。
新宿から高速バスで1本。「界 奥飛騨」は、モダンな飛騨デザインにも注目
バスタ新宿から高速バスに乗って約4時間30分。
平湯温泉バスターミナルで降りると、湯けむりと目の前に迫る山の風景に癒されます。「界 奥飛騨」は、このバスターミナルから歩いてすぐです!

のどかな風景から一変! フロントはおしゃれでモダンなデザインです。
天井の造作やフロント奥に吊り下げされれているオブジェ、そして床のデザイン(川の流れを表しているのだそう)はすべて「木」で作られています。
そう。ここ「界 奥飛騨」は、木工技術に定評のある飛騨の伝統工芸を随所に取り入れた宿なのです。

二つの客室棟と大浴場がある湯小屋棟、そしてライブラリーがある離れと、建物は4つに分かれているのですが、離れにある中庭にも飛騨の工芸技術を感じられる木のオブジェが。
客室でも「飛騨の伝統技術」を堪能できます。


今回宿泊したのは、「飛騨 MOKUの間」。個室露天付きです!

ベッドのヘッドボードは、この地域でよく見かけられるブナ、タモ、サクラ、ナラを使用したもの。

壁には、伝統的な漆塗り「飛騨春慶」のウォールアートが。クッションのプリントは「飛騨染」、飛騨の匠の技「曲げ木」の椅子も室内に置かれています。
おしゃれだけれど懐かしい気持ちになるのは、木がメインのデザインだからでしょうか。
私が宿泊した部屋とは異なりますが、「界 奥飛騨」には「界」ブランドで初めての一人部屋があるそうです。おひとりさまでは泊まれない旅館もまだ多いので、これは嬉しいニュースですね。

気になるアメニティもチェック。
奥のボトルは右から、ハンドウォッシュ、洗顔料、クレンジング、化粧水、乳液、ボディローション。肌が敏感な方でも使える処方にこだわった、「界」オリジナルのスキンケアだそうです。
温泉後に使ってみましたが、化粧水も乳液も柔らかい肌あたりで、肌あれしやすい私の肌でも問題なく使えました。
手前の風呂敷に包まれていたのは、歯ブラシ、ブラシ、ヘアゴム。この風呂敷は「界」ブランド共通の柄で、施設によって色が異なるそうです。全色集めるべく「界めぐり」にいそしむ人も多いとか。この風呂敷は、この後のアクティビティで使用しますよ~。
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湯上り後はお肌つるつる! 奥飛騨温泉郷の泉質はすごかった

到着してすぐ向かったのは、もちろん温泉です! こちらは大浴場がある湯小屋棟の入り口。

壁には、温泉豆知識が書かれたパネルが何枚も。勉強になります。

大浴場の内湯です。
手前がぬる湯、奥が源泉かけ流しのあつ湯。ぬる湯で体を慣らしてからあつ湯を堪能し、最後は露天風呂でリラックスするのがおすすめの入り方だそうです。

露天風呂は変わったデザインでびっくりしました! 禅的というか、美術館の庭園というか、これ自体がひとつのアートのようです。
高い、白い壁に囲まれて、空だけを見ながらお湯につかっているのは不思議な感じ。たまたま貸し切り状態だったこともあって、瞑想しているような気分を味わえました。
そして、入浴後はお肌のつるつる感にも感動。
汗にまけたのか、入浴前は肌あれが気になるところがあったのですが、大浴場から出たらまったく気にならない状態に。本当につるつるなんです。すごいぞ、奥飛騨温泉!!

お風呂上りは大浴場横にある湯上がり処でひと休み。
オリジナルのドリンク2種とアイスが常備されていて、好きなときにいただけます。この日のドリンクは冷たいお茶とお酢のドリンクで、どちらもお風呂上りにぴったりでした。

休憩する際は、奥の座敷にも入ってみてくださいね。
座敷のビーズクッションにもたれて窓を見上げると…この絶景が見られます! 目の前にそびえるのは、北アルプスのアカンダナ山。お風呂上りに、冷たいドリンクをいただきながら、ぼーっとこの景色をながめている時間は至福でした。
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宿泊者限定「温泉いろは」とご当地楽「飛騨の匠体験」は参加推奨!
湯守りによる温泉の解説を聞ける「温泉いろは」、伝統工芸の曲木(まげき)を実際に体験できる「飛騨の匠体験」。そして、朝の「現代湯治体操」。「界 奥飛騨」には宿泊者限定の無料のアクティビティがあります。
まずは「温泉いろは」に参加しました。

離れの中庭で、足湯に足をつけながら話を聞きます。

紙芝居形式で、奥飛騨温泉郷の歴史、泉質や温泉の入り方について教えていただきます。
奥飛騨温泉郷は泉質が4種類もあり、どの源泉を引いているかによって、近くの宿でもまったく泉質が異なるのだそう。ちなみに「界 奥飛騨」の温泉は、炭酸水素塩泉と塩化物泉の2種をブレンド。肌の汚れを落としやすく、保湿もしてくれるので、美肌の湯といわれているそうです。お肌つるつるの秘密はこの泉質にあったんですね。

武田信玄の家臣が白猿に導かれてこの温泉を見つけたという由来から、白い猿のマスコットも登場。

「温泉いろは」は15分くらいで終了するのですが、最後に希望者のみ「湯守りおすすめのスポット」に連れていってくれます。
歩いてすぐのところにあったのは温泉の源泉。中には卵。そう、温泉卵です!

ここの温泉卵は「はんたい玉子」と呼ばれていて、卵黄がかたく、白身が半熟。上1/3の殻だけをとって、すするように食べます。温泉の重曹食塩成分のおかげで、ほんのり塩味を感じておいしい! 湯守りおすすめのスポットについてきてよかったです!!
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アメニティの風呂敷が温泉バッグに! 曲木のハンドル作りに挑戦

「温泉いろは」の後は、ご当地楽「飛騨の匠体験」へ。
会場は離れにあるトラベルライブラリーです。飛騨や温泉にまつわる本を常設しているこのライブラリーでは、コーヒーやハーブティー、紅茶などのドリンクをいつでも楽しめます。

壁の造作にはベッドルームと同じ飛騨の4種の木材が使われています。飛騨の匠が実際に使用していた工具も飾られているので、チェックしてみてくださいね。

客室と同様、ライブラリーの椅子にも曲木の技術が使われています。

「飛騨の匠体験」では風呂敷バッグを作ります。ヒノキの板を曲げて、バッグのハンドルにするというのですが、目の前に置かれた板は薄いけれどしっかり硬い…。本当にきれいに曲げられるのか?と、半信半疑のまま体験がスタート。

飛騨の工芸の歴史や曲木について解説があった後に、大きな木の箱が登場しました。中には、丸1日お湯につけられた板が入っています。なるほど、お湯につけて木を柔らかくするんですね。

柔らかくなったヒノキの板を左上にある半円の台にのせて、思い切り体重をかけます。何度か繰り返すうちに、だんだんハンドルの形になってきました! 満足できるカーブになったところで、乾燥させます。

出来上がった ハンドルにアメニティの風呂敷を結べば、バッグの完成です。

30分弱の体験でしたが、自分で作ったと思うと愛着もひとしお。この後、食事処や再び大浴場にいく際も風呂敷バッグを連れていきました♡
今後「界」ブランドの旅館に泊まるときは、このハンドルだけ持っていけばOK。宿泊する施設の風呂敷でバッグが作れちゃいます。
アクティビティを堪能した後は待望の食事タイムなのですが…。
長くなってしまったので、続きは後編で。
※写真はすべて施設の許可を得て撮影しています。
界 奥飛騨
DATA
1泊 ¥31,000~(2名1室利用時1名あたり、税・サービス料込、夕朝食付)
岐阜県高山市奥飛騨温泉郷平湯138


