界 奥飛騨滞在記の後編は、夕食からお届けします!
※レポート前編(界 奥飛騨(岐阜県・奥飛騨温泉郷)は大人も大満足できる宿)はこちら
最初から最後まで、見た目も楽しい食事が次々と

食事処の半個室に入って出迎えてくれたのは、こちらです。
怖い顔は、山の霊をかたどった開運・魔除けのお守り「山彦人形」。飛騨山脈の乗鞍岳、槍ヶ岳、笠ヶ岳、焼岳と4種あり、私のテーブルにいたのは焼岳の人形でした。人形の右側に置かれた小鉢の先付から、夕食のスタートです。

先付け、すったてと牛しぐれ。
すったてとは大豆をすりつぶしたもの。郷土料理をアレンジして豆乳の茶わん蒸しのように仕上げた一品です。さっぱりしていて夏にぴったりでした。

鮑しんじょの煮物椀。

いろんなテーブルから歓声が上がっていたのは、この八寸とお造りが出されたとき。プレートの存在感に、私も声をあげちゃいました! このプレートは飛騨の囲炉裏端に見立てて作られたものだそう。

地酒の飲み比べセットがあるのは嬉しいですね。辛口、どぶろく、甘口と料理に合わせて飲むお酒は最高!

酢の物を挟んで、揚げ物です。たたき海老の新挽き揚げ、鱧の薄衣揚げ、野菜の天ぷら。
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メインは「待ってました!」の飛騨牛。さらにサプライズが!

メインはやはり飛騨牛。味噌味のすき焼をとろろにつけていただきます。
わさびや辛子を薬味に、とろろでいただく味噌すき焼きは、それはもう絶品だったのですが、実は、この後にも主役といってもいいものが控えていました。

とろろを蕎麦の実ご飯にかけて、味噌とろろご飯にしていただきます!
飛騨牛の旨味、味噌味の割り下が溶け込んだ“とろろ”とご飯のハーモニーが、美味しくないわけがない! だいぶお腹がいっぱいでしたが、もちろん完食です。
「甘味はみたらし団子? さすがに、お団子は入らないかも」と不安になったのですが…。

お団子ではなく、みたらしマシュマロ! 軽さが嬉しい。

さらにサプライズがありました。焼き網の下にあったのは、炭ではなく黒ゴマのアイスクリーム! もちろん別腹です。美味しくいただきました。
地元の食材や郷土料理を上手にとり入れていて、プレゼンテーションも楽しい。「満足」しかない、楽しい食事の時間になりました。ご馳走様でした。
夜は、デイベッド付きの個室露天でのんびり

食事が終わった19時前の様子。まだ散歩を楽しめる明るさでした。

のんびり過ごして酔いを覚ました後に、個室露天を堪能しました。
大きさも十分の露天風呂ですが、何よりデイベッドがすぐ横についているのが最高! 濡れた体でもゴロゴロできるから、休憩しながら何度も入浴できるのがよかったです。腰かけて、足湯を楽しむこともできますよ。
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干し野菜のしみじみとした美味しさが染み渡る。体が喜ぶ朝食

翌朝は、アクティビティのひとつ「現代湯治体操」に参加して体を目覚めさせてから、朝食へ向かいました。
焼鮭やだし巻き卵など定番に加えて、めしどろぼ漬け(ご飯がすぐなくなるほどおいしい漬物)、ぼっか煮(川魚の甘露煮)など飛騨の郷土料理も。どれもご飯が進む味付けです。

特に嬉しかったのがこちら。干し野菜と豚肉の味噌鍋です。
要は豚汁なのですが、豚肉だけでなく干し野菜からもいい出汁が出ていて、止まらない美味しさ。栄養もたっぷりです。かなりボリュームがある(写真の鍋で1人前)のですが、完食してしまいました。ご馳走様でした。

食事処を出てすぐのマンホールは、オコジョがモチーフ。
期間限定「おくひだマウンテンバス」で観光タイム
チェックアウト後は、期間限定で運行している「おくひだマウンテンバス」(6月28日~7月18日の期間限定運行。今期は終了)に乗車して、近辺を観光。


「おくひだマウンテンバス」とは、界 奥飛騨から徒歩2分の平湯バスターミナルと新穂高ロープウェイの間、約20kmを屋根のないオープンバスでめぐるツアー。自然を堪能しながら、奥飛騨の5つの温泉地の雰囲気をバスで楽しみます。往復ともに、奥飛騨温泉郷観光協会に所属している旅館のスタッフの方が、ガイドとして観光案内をしてくれるのがポイントです。
ちなみに、「おくひだマウンテンバス」という名前は地元の小学生が名付け親だそうですよ。

©奥飛観光開発
マウンテンバスの到着地「新穂高ロープウェイしらかば平」から乗車できる新穂高ロープウェイは、日本で唯一の二階建てゴンドラ。絶景を楽しみながら、一気に標高2156メートルまで上がれます。
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雨でも楽しめました。ガイドさん、ありがとう!

…と、気持ちのいい写真をお届けしたかったのですが、当日は残念ながら大雨。ロープウェイは荒天のため運行中止。晴天のマウンテンバスとロープウェイの写真はイメージです(涙)。

おくひだマウンテンバスもオープンではなく、屋根をつけての走行でした。

そもそも奥飛騨は降雨量がとても多い地域。奥飛騨温泉は湯量が豊富なことでも有名なのですが、それは雨の恵でもあるんですね。
↑ガイドさんのお話の受け売りです。
行も帰りも、興味深いエピソードばかりで、景色は楽しめずともお話には聞き入ってしまいました。私が乗車したバスのガイドさんは、普段は「界 奥飛騨」の湯守りとのこと。本職ではないのに、すごいですね。

片道40分ほどで終着地の「新穂高ロープウェイしらかば平」に到着です。
「おくひだマウンテンバス」に乗車すると、ロープウェイ駅構内にある「アルプスのパン屋さん」で好きなドリンクとパンをいただけます。ガイドさんのおすすめはクロワッサン。
さすがに朝食で満腹だった私はコーヒーだけいただいて、しばし休憩しました。
その後、帰りも同じガイドさんのバスに乗車して平湯バスターミナルへ。帰りはまた別のエピソードを披露してくださって、ありがとうございます!
今年は初の試みということで短い期間での運行でしたが、来年は運行期間が延びるかも!? 「おくひだマウンテンバス」要チェックです。
奥飛騨の温泉旅。心からおすすめです!
2日目は悪天候で予定通りとはいきませんでしたが、奥飛騨1泊2日の旅で心も体もすっかりほぐれました。またぜひ訪れて、次こそロープウェイに乗りたいし、山歩きも楽しみたいと思います。

最後に、行きの高速バスで立ち寄った諏訪湖パーキングエリアから見た諏訪湖の景色です。
新宿から高速バスで4時間30分と聞くと長いように感じますが、車内はwifiがありPCも使えるし、途中立ち寄るパーキングエリア(2か所)には美味しそうなものがたくさん並んでいて、お土産を物色する時間も楽しかったです! 乗り換えなしで1本で行けるのは気分的にもとても楽ちんでしたよ。
奥飛騨旅、つぎの旅行計画にいかがでしょう?
※写真はすべて施設の許可を得て撮影しています。
界 奥飛騨
1泊 ¥31,000~(2名1室利用時1名あたり、税・サービス料込、夕朝食付)
岐阜県高山市奥飛騨温泉郷平湯138
2025年6月28日~7月18日期間限定運行/1日6便(往路3便、復路3便)
平湯バスターミナル~新穂高ロープウェイ
片道¥2,000
全席予約制・事前決済制
第二ロープウェイ(しらかば平~西穂高口)
片道¥3,700円


