去り行く桃の季節を最後まで楽しむアレンジをご紹介します。
果物の中で一番好きなのが桃。もちろんそのまま食べるのが一番おいしいと思うのですが、近ごろはレストランなどで「こんな組み合わせがあるんだ!」とびっくりすることも。最近気に入っている、ちょっと意外な組み合わせをご紹介します。

「桃と甘エビの冷製パスタ」
一番冒険だったけど気に入っているのがこちらの冷製パスタです。「桃のパスタ」はオリーブオイル、レモンをベースに、トマトなど酸味のあるものを加えるとまず間違いないのですが、ローマのレストランで食べた、ねっとりとした生のボタンエビらしきエビの入ったスパゲッティが忘れられなくて試してみました。

材料は1人分で
・カッペリーニ50g
・[桃1/2個・レモン汁大さじ1]
・[甘エビ10尾・塩少々]
・A[オリーブオイル大さじ1・レモン汁大さじ1・塩小さじ1/4]
・ディル・白胡椒少々
①桃の皮をむき、薄いくし切りにして、レモン汁をかけておきます。
②甘エビの殻、尾を取り、軽く塩を振ってキッチンペーパーで水気を拭きます。
③ボウルにAをよく混ぜて乳化させ、①②、細かくしたディルを入れて和えます。
④鍋に水と塩(分量外)を入れて沸かします。(通常、パスタをゆでる時の塩は水の1%程度ですが、冷製パスタは、火にかけてソースを吸わせる工程がないので少し塩を強めにします。今回は1リットルの水に対し、塩を15g<約大さじ1>入れました。)沸いたらパスタをゆでます。
⑤ゆで上がったパスタを冷水でしめ、水気を拭きとります。「ペーパーでさっと水気をとる」などではなく、ガチの(?)タオルでしっかりと拭くのが味がぼやけないコツです。
⑥④から、飾り用の桃、甘エビを2~3切れ取り出し、パスタを入れてしっかりと和えて完成です。盛りつけて上に桃、甘エビ、ディルをのせ、白胡椒を振ります。

よく熟れた桃だと、和えるときにつぶれますがお気になさらず。甘み、酸味、塩気が混然一体となっている方がおいしいかなと思います。桃の味に合わせて塩気は少し調整してください。もし甘エビを入れずに桃だけで作る場合は、ディルの代わりにミントを入れても爽やかでよく合います。
「&チーズ」の発展形、桃とゴルゴンゾーラのトースト
「桃とモツァレラ」「桃とブッラータ」など、チーズと合わせても美味しい桃ですが、チーズの中でもかなり強敵なブルーチーズに挑戦してみました。

材料は、パン、ブルーチーズ、桃、以上です。ブルーチーズはゴルゴンゾーラ、ロックフォールなどお好きなものを。量も好みでいいのですが、ブルーチーズでかなり濃厚な味わいになり、塩も強いので、少なめから試してみてください。
作り方、というほどではないですが、パンにブルーチーズをところどころ置き、薄切りの桃を重ねます。上にもチーズを少しのせてトースターで焼き、黒胡椒を振りました。甘みの少ない桃の場合は、焼いてから少しはちみつをたらしても。パンがすぐ湿って来ますので、お早めに召し上がってください。いわゆる「甘じょっぱMIX」がクセになる味です。
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桃とお茶のゼリー
数年前、桃をアールグレイの茶葉でマリネする「桃アールグレイ」が一世を風靡しましたが、そこから思いついたデザートです。

ほうじ茶、ジャスミン茶、ウーロン茶、黒豆茶など、少し渋みやほろ苦さのあるお茶を使うのがおすすめで、ペットボトルのものでOKです。(もちろん煮だしてもOKです。)
材料は
・桃
・ゼラチン5g(市販品で1袋なことが多いです。)
・お茶 300ml
・砂糖 0~30g
①桃以外の材料をよく混ぜ、電子レンジで1~2分加熱してゼラチンを溶かします。(お茶の半量でゼラチンと砂糖を溶かし、あとで残りのお茶を加えると冷ます時間を短縮できます。)
②粗熱が取れたら冷蔵庫で冷やし固めます。
③桃をむいて一口大に切り、ゼリーと盛りつけます。
砂糖の量に幅を持たせていますが、30g(液体に対して10%)で、普通のゼリーとしておいしい甘さ。半分の15gだとゼリーだけを食べると物足りない感じですが、桃と合わせるとちょうどいいかなと思います。甘くて美味しい桃の場合は、思い切って砂糖なしのお茶で作ってみてください。お料理の最後に出したいときに、さっぱりとしたデザートになります。
桃のシーズン終盤、これから福島、山形などの固いタイプの桃が出回って来るのでアレンジにぴったりです。ちょっと変化球なのでお好みに合うかわかりませんが、よかったら試してみてください。


