出産後20㎏の減量をクリア!
俳優として、二人の娘の母として、ピカピカに輝いている吉瀬美智子さん。ドラマ「ケイジとケンジ、時々ハンジ。」(テレビ朝日系列・木曜21時~)では、クールな判事役を生き生きと演じている。48歳の今もなお美しくいられるのは、いろいろな経験から学んだ小さな心がけを、積み重ねてきたから。
── 最初の試練は、第一子を妊娠・出産した38歳のときのこと。
「高齢出産だったので、とにかくゆったり過ごそうと、3食食べて昼寝して、みたいな生活を続けていたら、なんと20㎏も太ってしまったんです(笑)。出産後しばらくしてドラマの仕事が入って、元に戻すのが大変! 食事制限はもちろん、自宅の一室をトレーニングルームにして、朝晩体重をチェック。なんとか落としました。その3年後に二人目を産んだときも10㎏以上太ってしまって。そのときは4カ月という短い期間に必死で元に戻して、ドラマに出たと思います」
── その経験を忘れることなく、ベスト体重をキープしながら女優と子育てに頑張ってきた。けれど2年前、離婚することになったとき、第2の試練が。
「そういう時期って、気持ちが落ちるからうつむきがちになるじゃないですか。大変なことが重なって、スマホを見つめる時間も長くなっていたのか、気づいたらすっかり背中が丸く、前かがみで生活するようになっていたんです」
── これはマズイ、と知人の紹介で、ユミコアボディのドアをたたいた。
「Yumico先生に言われました。『うつ病はうつむきから始まるからね』って。背中が丸くなると内臓が下がってうまく働かなくなる。呼吸が浅くなって、自律神経がおかしくなる。するとさらに下を向くという悪循環に。トレーニング以前に、そういう話を聞いただけで自分の状態が鮮明にわかって、前に進もうという気持ちに切り替わりました」
── しかも、トレーニング前に撮影した自分の後ろ姿の写真に、衝撃を受けた。
「自分の姿とは思えないくらい、背中や腰に贅肉がついていて、ショックでした。コロナもあったし、本当に何もしていなかったんですよね」
── 何よりまず姿勢から直そうと、肩や胸まわりのストレッチを教えてもらい、1週間ほど実行してみると…。
「変わったんです! 脇の下に1万円札を挟んでいるつもりで、落とさないようにするのがよい姿勢だと言われて。最初は違和感があったんですけど、体ってすぐに覚えてくれるんですね(笑)。姿勢がよくなったら、それまで入らなかったパンツが入るようになっただけじゃなく、気分も前向きに変わりました。内臓が正常な位置に戻ると呼吸も楽になるし、気力も生まれるんですね」
── それまでも、ジムに通ってトレーニングを、しなかったわけではないけれど。
「なんとなーく、言われた通りにやっていただけでした。でも体の構造というか、ここのためにはこの筋肉、と教えていただくと納得してトレーニングできるので、効果も違うみたい。私は少し肩幅が広めなので、それが気になって、隠すように巻き肩になってしまっていたんですが、小胸筋や僧帽筋を意識してストレッチしていたら、かなり改善されました」
「ケイジとケンジ、時々ハンジ。」
元体育教師の熱血刑事・仲井戸豪太(桐谷健太)は、とにかく犯人を逮捕したい。が、“日本屈指の頭脳”を持つ検事チームや、判事(裁判官)・諸星美沙子(吉瀬美智子)は「証拠が薄い」と、なかなか逮捕状を出してくれず…。木曜21時テレビ朝日系列でオンエア中
吉瀬美智子さん
Michiko Kichise
1975年2月17日、福岡県生まれ。モデルとして活躍の後、2007年本格的に女優デビュー。おもな出演作に、ドラマ「ハガネの女」シリーズ、「昼顔~平日午後3時の恋人たち~」「シグナル 長期未解決事件捜査班」などがある。出演するNetflixシリーズ「御手洗家、炎上する」は’23年7月13日配信スタート
撮影/土山大輔(TRON) ヘア&メイク/山下景子(KOHL) スタイリスト/道端亜未 取材・文/岡本麻佑