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フィンランドのサウナ「ロウリュ」を日本で体験!北欧デザインの部屋に宿泊!

新谷麻佐子

新谷麻佐子

あらたに・あさこ●イラストレーター&編集者。2014年にムーミンの作者トーベ・ヤンソンが暮らした島「クルーヴハル」に、友人でライターの内山さつきと1週間滞在したのをきっかけに、kukkameri(クッカメリ=フィンランド語で「花の海」の意) を結成。以後、フィンランドの小さな町や四季、暮らしと文化をテーマに取材を続けている。著書に『とっておきのフィンランド』『フィンランドでかなえる100の夢』(ともにダイヤモンド社)がある。http://kukkameri.com

おうち時間に読みたい、フィンランドの絵本も

 

仕事納めに大掃除、新年の準備と、何かと忙しい年末年始。でも今年は帰省するのは自粛して、家でのんびりという方は多いですよね。遠出は無理でも近場で、コロナ禍でずっと緊張してきた心と体をほぐしてあげてはいかがでしょう?

 

東京近郊にお住まいの方におすすめなのが、埼玉県大宮にある

「おふろcafé utatane」

フィンランドサウナ写真

大浴場の中に、ドーンとそびえるサウナ小屋! かっこいい!

 

フィンランドでは、サウナで体を温めた後、湖に入るのが定番なので、湖の目の前にこのようなサウナ小屋が建っています。電飾の「SAUNA」の文字がこれまたフィンランドらしくって、「そうそうこれこれ!」と、フィンランド好きの心をぎゅっとわしづかみ。

 

こちらのサウナをはじめとする「おふろcafé utatane」の仕掛け人は、自分探しの旅でフィンランドを訪れた際、サウナと出合い、稲妻に打たれたかのようにサウナにハマッてしまったという、支配人の新谷竹朗さん。(偶然にも、私と名字が同じ表記ですが、読み方が違いました。シンタニタケロウさんです!)

 

竹朗さんは「サウナがあると、世界が輝く」と感じ、日本各地でサウナイベントを開催。2019年には、こちらのサウナコタ(小屋)をオープンしたそう。

フィンランドサウナ内部

フィンランドサウナの代名詞といえば、熱々の石に水をかけ、水蒸気を発生させる「ロウリュ」。このロウリュが発生して温度が上がる瞬間がとにかく気持ちいいのです。

 

実は、私が日本でロウリュを体験するのは初めて。久々のロウリュ、とても気持ちよかった! それもそのはず、フィンランド産のパイン材を使用し、木が呼吸しているから息苦しくないのです。

 

体が温まった後は、水風呂もありますし、お隣の露天風呂に行けば、外気に触れながらベンチでクールダウンすることもできます。フィンランドでも、湖や海など、水場がないところでは、外気に触れることで、クールダウンします。

 

また、日本人としてうれしいのは、ここには大きなお風呂があること。親父臭いと思いつつも「あ゛〜〜」と言いながら、温かいお湯の中で手足を伸ばすのは、やっぱり気持ちいいですよね。

 

そして今月から、この「おふろcafé utatane」に新しく加わったのが、

フィンランド発のインテリアブランド、カウニステのコンセプトルーム。

おふろカフェうたたね カウニステルーム

そう、ここは宿泊施設も併設されているのです。

ベッドリネン、カーテン、ランプシェード、クッション、壁のファブリックパネルなど、部屋の隅々まで、カウニステのデザインで統一されています。カウニステの他にも、家具ブランド、アルテックの椅子「ドムスチェア」や、名窯アラビアの「パラティッシ」のカップ&ソーサーなど、フィンランドブランドのものがそろっています。

 

といっても決して押しつけがましくはなく、そっとフィンランドの空気に包まれた部屋。フィンランドで買いつけた書籍や、ラズベリーの香る緑茶がさりげなく置いてあったり、フィンランドの写真を撮り続けている写真家のかくたみほさんの作品がかけられていたり。優しさに包まれています。

 

そしてこのたび、宿泊客だけでなく、サウナやお風呂を利用する人たちの館内着もカウニステデザインにリニューアル。

カウニステデザインの館内着

写真のモデルは、フィンランド出身のラウラ・コピロウさんとノーラ・シロラさん。なんてかわいいのでしょう!

 

左のラウラさんが着ているのはポンチョで、右のノーラさんが着ているのはパジャマ。入館時に、それぞれブルー、ブラウン、ピンクの3色から選ぶことができます。ユニセックスで、性別を問わない色とサイズ展開になっていて、ジェンダー含め、さまざまな視点からフィンランドらしさを取り入れています。

 

私もサウナに入った後、ラウラさんと同じブルーのポンチョを着用しました。そのときに感じたのは、肌に触れたときの気持ちよさ。品質や機能にもこだわっています。ちなみに、このポンチョとパジャマは購入することもできます。ポンチョ7000円、パジャマ9000円(税別)。

カウニステデザイン

館内には、トートバッグやソックスなど、カウニステの商品(一部)が買えるショップもあります。

フィンランドデザインのパジャマ

そしてやっぱり目を引くのは、北欧ブランドならではのおしゃれなデザイン。ポンチョとパジャマの柄は、フィンランド人アーティスト、ハンナ・コノラさんの「LINTUSET(リントゥセット)」。空を飛び交う小鳥の様子を描いた作品です。

 

実は、私が初めて買ったカウニステのアイテムも、ハンナさんのもの。フィンランド語でお砂糖を意味する「SOKERI(ソケリ)」という柄のキッチンタオルでした。

フィンランド 絵本

そして、この冬から愛用しているのは、ハンナさんの「LINTUSET」柄の黄色いマフラー。これはフィンランドを旅している時に見かけてほしいなと思いつつ、その時は売り切れで買えず。その後、タイミングを逃し、今年こそ!と購入しました。鮮やかな黄色と鳥の柄が、暗い色になりがちな冬のファッションを、そしていまの先行きの見えない不安な気持ちをも明るくしてくれます。

 

こんなふうに知らず知らずのうちに、同じアーティストのものを手にしているというのはよくあることで、上の絵本『風と出会う日々のこと』も同じハンナさんの作品。日本語版はつい先日、発売になったばかりで、ミナ ペルホネンの皆川明さんが意訳しています。

フィンランド 絵本

凧がふんわりと空を舞う4月から始まり、毎月一場面、再び春に戻るまでの風が織りなす1年の物語。軽やかな日本語で綴られた皆川さんの訳は、風が主人公というストーリーにぴったり。ハンナさんのシンプルで柔らかな画風に、言葉でも日本語ならではの温かみを添えています。(許可を得て、中ページを掲載しています)

 

 

実は今回、偶然に偶然が重なって、11月末に版元「KORVAPUUSTI(コルバプースティ)」の武田真理さんとお会いすることができました。

 

これまで出版経験のなかった武田さんが原作に惚れ込み、日本の皆さんにこの絵本を届けたい一心で駆け抜け、今回ようやく出版にたどり着いたそう。

皆川さんに日本語版の訳をお願いした理由について、武田さんは「この作品を、フィンランドに縁が深く、フィンランドの美しい自然からもインスピレーションを得てものづくりをしている皆川さんの言葉で表現していただきたたくて依頼しました」と語りました。

 

フィンランド語学習者の私は、「そんな武田さんの思いを少しでも感じとりたい!」と、張り切って原書も購入。お正月休みの間にじっくり堪能してみたいなと思います。

 

カウニステのアイテムはこちらから。パジャマの取り扱いはおふろcafé utataneのみ。

絵本(日本語版もフィンランド語版も)はこちらから。

おふろカフェ うたたね ハンモック

おふろcafé utatane

埼玉県さいたま市北区大成町4-179-3

営業時間内(5:00~9:00、10:00〜26:00)なら何回でもおふろやサウナに入ることができ、カフェやラウンジ、ハンモックでおもいおもいの時間を過ごせる。1万冊ある漫画や雑誌は読み放題で、コワーキングスペースでは仕事をする人も。タイ古式セラピーや韓国式アカスリエステなどオプションプランも充実。

 

 

それでは皆さん、良いお年をお迎えください。

Hyvää uutta vuotta!(ヒュヴァー・ウウッタ・ヴオッタ!)

 

 

新谷麻佐子さんの北欧旅連載

『今人気の田園ツーリズム。フィンランド、ラトビア、エストニアに行ってきました!』

 

 

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