HAPPY PLUS
https://ourage.jp/life/lifestyle/272209/

白菜鍋までの道

加藤紀子

加藤紀子

1973年1月30日、三重県鈴鹿市生まれ。

92年に歌手としてデビュー。幅広いメディアで大活躍するさなか、2000年より芸能界を休業し、パリへ語学留学。2002年に帰国し、芸能活動を再開。以降、テレビ、ラジオ、エッセイ執筆など多方面で活躍。2013年にTOKYO No.1 SOUL SETの川辺ヒロシ氏と結婚。

現在、TBS『ふるさとの未来』(水曜深夜0時58分~)にレギュラー出演中。YouTube「加藤紀子畑チャンネル」https://www.youtube.com/c/katonorikoも配信中。

記事一覧を見る

冬になると、何度も頼ってしまうのが、鍋料理。
好きな野菜、お肉やお豆腐などを入れて火にかけ、湯気が上がり始めたら冷蔵庫からビールを、コトコトと鳴る音をつまみにまずは一杯。

 

「さあどうぞ!」と言わんばかりに、鍋蓋がカタカタ言い始めたら「冬、最高!」
蓋を外して、いただきます!

 

 

中でも、お気に入りは“ピエンロー鍋”。

グラフィックデザイナーであり作家の妹尾河童さんが、レシピや作り方を雑誌で紹介されているのを見かけ、「ピエンローってナンダロー?」と作ってみたのは、かれこれ9年ほど前。

 

干し椎茸を一晩戻し、その戻し汁に、白菜、豚肉、鶏肉、春雨を入れて、具材が煮えたら、最後にごま油を回しかけて完成!

そこから各自、取り分けた器の中に塩や一味で味を整えれば、「おいしいなあ・・」がずっと。

 

 

このピエンロー、「主役は白菜!」と言われていて、とにかく美味しく食べたい気持ちが強い我が家は、寒さによって白菜の甘さがより引き出される時期まで我慢強く待つほど。

 

なので今年は新年早々、都内にも雪が降った直後に初収穫!
2022年のピエンロー、ようやく拝めることができました。

ちなみにピエンローに関しては、夫が鍋奉行。

 

至ってシンプルな作り方だからか、私はすぐに「ここにお豆腐入れちゃおう!」「春菊も!」なんてアレンジをしようとしたり、「ポン酢もいいよね」などルールを破りがちなので、レシピに忠実に作ることができ、「それは違う」とキッパリ正してくれる性格の夫に委ねることにしました。

 

 

なので私は、そこに行き着くための白菜作り担当。

 

「冬の鍋なんて考えられない」と思うほど暑さが残る畑で、種をまいたのは去年9月の初め。
芽が出て、葉が伸びて、丸まって・・
白菜の成長は至ってゆっくりで静か、だからかその間の記録写真・・・忘れがち。

 

気づけば3ヶ月後には、こんなにも成長してました。

お花のように広がる葉の姿、このまま見ていたいほど美しい・・のだけど、霜が降りて白菜内にある水分が凍ってしまうと、“霜枯れ”を起こしてしまうので、防ぐための“頭縛り”で寒さ対策。

「この辺?もっと上かな?」白菜を抱え込みながら一玉ずつ。
ゆるすぎず、強すぎず、ひたすらに美味しく成長することを願いながらの作業。

 

趣味の畑では少しの数で終わるけど、白菜を出荷なさる農家さんはどれほどの時間を費やすのでしょう・・・(涙)。

最近のお気に入りは、なんといっても”オレンジ白菜”。
「さっぱり」と言うより「ほのかな甘み」が楽しめ、生でも、煮込んでトロトロを味わっても、和食にも洋食にも中華にも、どのシーンにもピッタリハマる万能白菜!

 

「こんなに美味しいのなら、もうオレンジ白菜だけ育てることにしよう!」
今季はそんな気持ちで植えたのでした。

 

 

収穫をした翌日、食べる前には玄関先で干します。

そうすることによって白菜の水分が抜けて甘味成分が増し、さらにはお出汁や調味料が馴染みやすくなるので、美味しく鍋を食べるための、大事なひと作業。

 

 

そしてお鍋の準備をと、白菜を切り分けたら、私のお役目終了。
夫にバトンタッチして、お椀片手にぬくぬく延々に、ピエンロー堪能時間!

 

この味わいは、数ヶ月かけて育てた白菜が、夫婦二人で半玉ペロリ、
四人いたなら軽く一玉消費しちゃうほどの美味しさ。

 

 

まだまだ寒い日は続き、着込みすぎたせいで畑で動きにくくなったり、持った野菜の冷たさに思わず震えることもありますが、それでも冬野菜が放つ、今しか味わえない魅力を「もう食べ切った!」と思うまで、存分に感じようと思います。

 

あと何回ピエンロー出来るかなあ??
ほうれん草を使って常夜鍋もいいなあ・・・
大根おろしを入れてみぞれ鍋も・・・
キャベツ増し増し、もつ鍋も・・・

 

今夜は、どんな鍋にしましょうかね?

 

 

加藤紀子

YouTube 「加藤紀子畑チャンネル」 https://www.youtube.com/c/katonoriko

公式ブログ 「加藤によだれ」 https://ameblo.jp/katonoriko/

「加藤紀子のエスプリ カフェ プラス」 http://www.ellebeau.com/electore-journal/n_kato/

 

MyAge

大人のからだバイブル vol.1 「更年期と閉経、私の場合。」

OurAgeの人気記事が1テーマムックに!
何度も読み返せる保存版OurAgeです。

MyAge
試し読み Amazon Kobo 7net

この特集も読まれています!

子宮筋腫特集~症状から治療まで
フェムゾーンの悩み解決
ツボ・指圧で不調を改善
40代からでも「絶対痩せる」
広瀬あつこさんの「若返りメイク」
閉経の不安を解消

今すぐチェック!

暑い夏の洗濯が「ラク」ってどういうこと? 絡まりからもシワからも解放される画期的な新提案

暑い夏の洗濯が「ラク」ってどういうこと? 絡まりからもシワからも解放される画期的な新提案

supported by 花王
<前の記事

<前の記事
第63回/今年もめぐみいっぱいの畑で

次の記事>

次の記事>
第65回/新たな年齢、目指す先は

この連載の最新記事

大豆畑でつかまえて

第87回/大豆畑でつかまえて

失敗からサラダへ

第86回/失敗からサラダへ

ようやく畑も春らんまん!

第85回/ようやく畑も春らんまん!

この連載をもっと見る

今日の人気記事ランキング

今すぐチェック!

OurAgeスペシャル