金木犀の香りを楽しんだのはつい先週・・と思ったら、もう12月を迎える直前だなんて、時間が過ぎ去るスピードの速さにただただ震えるばかり。
日々の仕事や畑作業に加え、来年1月のイベントの準備としてグッズやzine(小冊子のようなもの)を作ったりと、初めての作業がてんこ盛りで、一日中目と頭がぐるぐる。
そこに「我が街の発酵に触れてみませんか?」と大分県臼杵(うすき)市より嬉しいお誘いを頂き、味噌、醤油、焼酎、酒など400年以上続く醸造所を見た後、トークショーをさせてもらったり、「畑での様子を!」と来てくださったテレビ取材があったり。
ちなみにこちらは「シニアの方向けです!」な目線らしく、私もいよいよシニア世代の扉をノックする時がついに・・と、畑で新たな気付きを与えられました。
そんな畑ロケ、春菊エリアをご案内し、収穫法などを撮影して頂いていると、「根っこから抜くんじゃないんですか?」とスタッフさん。
確かに私も育て始めるまで収穫の仕方など意識をしたことがなかった事を思い出し、せっかくのチャンスとご説明!
根から抜いてしまうと、次なる芽は出てこないので、葉先から20センチあたりの茎を手でポキッと折って収穫する(またはハサミでカット)、摘心スタイル。
そうすると残された脇芽が成長し、次なる収穫が楽しめる、嬉しい栽培法!
「でも春菊を鍋以外で食べた事ないですね〜」再び、スタッフさん。
「私たち、煮る以外にも食べ方あるのよ!」
周りでワサワサと風に揺れる春菊からこんなメッセージが耳元へ運ばれたような気がして、思いつく限りの食べ方もご提案!
もちろん、お鍋で食べるのも大好き!
数種のキノコと油揚げ、そこへ春菊を入れて、秋の味覚満載鍋!
軽く煮ることによって葉がくったりとして、モリモリたくさん食べられるのも嬉しいし、茎を噛んだ時に口に広がる「これぞ春菊!」な独特の風味も最高です。
葉と茎を分けた後、茎部分は細切りにして、サラダとして生で食べるのもお気に入り。
葉はホワホワと軽く、「この感じ、もうちょっと楽しみたい、もうちょっと・・」とお箸が止まらない一品。
こちらは春菊、白菜を胡麻油とお酢、塩で味付けをし、鰹節の旨みをトッピング。
サラダ・・なのか和物なのか・・・、春菊と柿を合わせるのが最近のお気に入り!
生の春菊(葉部分のみ、茎はお味噌汁などに使います)と、季節の果物が合うなんて、大人になってから知った味わい。
他にもラフランスやリンゴ、シャインマスカットなど、春菊と果物のマリアージュは、オリーブオイルと酢、塩、胡椒少々と、シンプルな味付けで作れちゃうのも、嬉しいところ。
畑から帰った一人ご飯の日、包丁を握るのも火を使うのも面倒、でも何かビールにあう美味しいものが食べたいの・・と作った夜はこんなふう。
納豆に卵黄を入れてよく混ぜた後、生の春菊にすり黒胡麻トッピング。
春菊と黒胡麻の香りを納豆が運んでくる、大好物な一品は、作ったというか・・混ぜただけで完成を迎えます。
「春菊も豆腐も人参もあるー!」となれば、白和えだって!
春菊と大豆(醤油や味噌含む)の相性、果てしなくピッタリ。
(隣は里芋とディルのポテトサラダ)
他にも春菊ナムルや春菊チヂミ、春菊ご飯まで!
炊き立てご飯に食べやすくカットした春菊、刻み生姜、ゴマ、少々の塩とごま油をたらり。
葉が生部分とお米の熱でしっとりしていく部分と、お茶碗の中で変化していく食感も美味しく、食べすぎ注意な一杯。
そうして冬の間中存分に食べ尽くし、暖かな季節が巡ってくると・・・、
可憐なお花を咲かせ、胃だけではなく目を楽しませてもくれるのです!
そして「可愛すぎて食べられない!」と思う気持ちを知ってか、花が付くことで葉は硬くなり食べにくくなる、さすがな去り際。
「今シーズンもたくさんありがとう、ごちそうさまでした」
こう告げて、春菊といよいよお別れ。
これからの季節には欠かせないお野菜、皆様はどんな風に楽しまれているのでしょうか?
生春菊に熱したごま油を上からジュー・・・、今日はそんなサラダを作ろうかなあ・・・?
加藤紀子
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