実は先日、近所の内科クリニックで「帯状疱疹(たいじょうほうしん)」「麻疹(はしか)」「ムンプス(おたふく風邪)」「風疹」の抗体検査を受けました。
戻ってきた検査結果は後ほどご報告しますが、まずは、そこに至る顛末を語らせてください。
我が家は帯状疱疹にかかりやすい家系!? ワクチン今打つ? 待って打つ?問題勃発
最近、帯状疱疹のワクチン接種を勧めるCMをTVでもwebでもよく見かけますね。調べてみると発症予防効果の高い不活化ワクチンは、費用が(クリニックにもよりますがだいたい)1回2万円台前半で、2回接種が必要、と少し高額。ただ私の住む自治体では、50歳以上の人には1回1万円の費用補助が出るようになったので、今のうちに打ったほうがいいのかな、と背中を押されます。
ちなみに帯状疱疹は昔かかった水疱瘡のウイルスが体内の神経節などに潜んでいて、老化したり免疫力が落ちたりすることで出てくるもので、他人からの感染ではありません。ただ、もともとが水疱瘡ウイルスなので水疱瘡にかかったことのない人には感染させる可能性があるそうです。
実は、私はすでに2回、帯状疱疹にかかっています。CMでは「50歳を過ぎるとなりやすい」と言っていますが、なんと私が最初にかかったのは27歳。とほほ。
その時は軽くすんだのですが、52歳でやった2度目はつらかった~。
仕事が極端に忙しかった時期で、帯状疱疹と診断を受けても休養もとらずに働き続けたら(働き方改革前だったもので…反省)、帯状疱疹後神経痛になってしまいました(やはり老化や免疫力の低下が原因ということで、ありがちらしい)。50日間も数分おきに右ももから右胴体にやってくるズキンという激痛に耐える羽目に(これは私の場合で、痛みにはもちろん個人差があります)。それまで痛み止めの薬というのをほぼ飲んだことがなかったのに、人生で飲んだ痛み止めの薬のほとんどをその50日間に飲みましたよ。はい。
しかも! 96歳で亡くなった父が70代と92歳ころ帯状疱疹になったのを見ています。父の場合は2回とも口の左側に赤黒い発疹が出ました。父によると、その前にも数回やったそう。90代のときの父の記憶は怪しい(笑)のですが、70代のときにも言っていたので、多分確実。少なくとも人生で3~4回以上はやっている模様です。
ということで、我が家は「帯状疱疹にかかりやすい家系」確定と覚悟してきました。
そこに、自治体からの帯状疱疹ワクチンの費用補助のお知らせ。
う~ん、今打ったほうがいいの? それとも、私は11年前にかかっているから、まだ抗体が残っているの? 悩みます。
今年に入り、夫がクリニックで勧められて帯状疱疹ワクチンを打つというので、「11年前にかかった人も、ワクチンを打ったほうがいいか聞いて来て」と依頼。返事は「すぐに打ったほうがいいって」とのことでした。う~ん。
あのつらい症状を思い返すと、いつか打つことに迷いはないのですが、私の場合「帯状疱疹にかかりやすい家系」だとしたら、父と同様、この年齢から2回かかる可能性も十分ありそう。そうなると、ワクチンもあと2~3回打つのかー、それはなるべく減らしたいよね、と。効率の良い時期に少ないワクチン接種回数で抗体をキープして、一生、帯状疱疹を避けたい。そのために抗体検査で今の状態を確認したいなあ、と考えておりました。
実は、別件で行った内科クリニックで、ついでに「帯状疱疹と麻疹の抗体検査をしてみたいのだけれど?」と聞いてみました。
すると医師に
「う~ん、抗体検査は血液検査だから簡単にできるけれど、保険診療じゃないから費用も高いし、結果を待つ時間もかかりますよ。検査しないで直接ワクチンを打てばいいんじゃない?」と提案されました。
はて?
それが一般的なのか…。
結局、その日は決断できず、抗体検査の費用だけ聞いて帰りました。
「麻疹(はしか)」も「おたふく風邪」も「風疹」もかかったかどうかあやふやに
さて、麻疹(はしか)の流行が大きなニュースになっていますよね。空気感染のため飛行機内で1度に数人が感染したとか、大規模ライブに感染者がいたなどと聞くと不安に。夏には旅行にも行きたいし。
さらに、ひとりの発症者から12~18人に感染させるという感染力の強さを知るに及び、これは人に迷惑をかけてしまうから絶対に感染したくない、と強く思ったのでした。
若い頃母に、私と妹が何にはかかって何にはかかっていない、と何度か教わったのですが、記憶はあやふや。きちんと記録に残しておけばよかったと今更後悔しても後の祭りです。20代で風疹が流行った時に、今後妊娠の可能性がある若い女性はワクチンを打っておいたほうがよい、という報道を受け、多分何かした気がしますが、抗体検査をして抗体があったのか、なくて風疹ワクチンを打ったのか、検査せずにワクチンを打ったのか、すらあやふや。すでに30~40年前のことです。とほほ。
最近の報道では、麻疹(はしか)ワクチンは2000年より前生まれの人は1度しか打っていないから定着していないかも、などと注意喚起がされています。さらに1972年より前生まれの私は、そもそも麻疹(はしか)ワクチンを打っていない世代のようです。
しかも、ワクチンで抗体ができても、まったく流行がなくウイルスに接しないまま長い年月がたつと抗体が弱まる場合もある、という医師のコメントを聞くに及び、
「ええい! 何かの流行のたびに心配になるのはいやだ」と、まとめて抗体検査をすることを決めました。
「帯状疱疹」「麻疹(はしか)」「ムンプス(おたふく風邪)」「風疹」の抗体検査の費用とやり方は
気になっていた4つの抗体検査を受けると決め、(ここ数年で近所の内科クリニック事情が様変わりして不案内なので)行きやすそうなクリニック4か所に目星をつけてサイトをチェック。費用は、公式サイトに掲載されているところもあるし、載っていないところは検査の可否と、その費用を電話で確認しました。その中で「検査しないで、いきなりワクチン接種しては?」と前に勧められたクリニックがいちばん費用も安かったので(といっても差は1000~2000円程度)、そこに決定。4項目で1万円でした。
実際の検査は腕から1回採血するだけであっという間。担当してくれたベテラン看護師さんと「流行っていると聞くと、心配になるわよね~。私たちの頃は、みんなはしかやおたふくにかかるものだったけれど、忘れちゃうものね」と同世代トークをしましたよ。
そうなんです。忘れちゃうんです。
ついに出た! 抗体検査の結果はすべて「抗体あり」
1週間、結果を待っている間に、麻疹(はしか)ワクチン不足がニュースになってきました。それを見て、もし検査結果で私に抗体がないことが判明しても、とにかく麻疹(はしか)ワクチンだけは子供や子育て中の人、妊活準備中の人などに譲って、私は数が揃ってから打とう、と心に決めましたよ。
さて1週間後、クリニックに検査結果を聞きに行きます。
先生が結果表を見ながら笑顔に。
「あ、全部抗体がありますね。ワクチンの必要はないですよ」
なんと「帯状疱疹」「麻疹(はしか)」「ムンプス(おたふく風邪)」「風疹」の4つとも抗体がありました!
しかも基準値よりずっと多い数字。
帯状疱疹ときたら、基準値2.0未満のところ、15.9もあるではないですか!
ということは、まだ当分帯状疱疹ワクチンを打たなくて大丈夫そうです。
このまま免疫力が落ちないよう気を付けながら過ごし、70代になったら再度、帯状疱疹の抗体検査を受け、ワクチン接種をするかどうかの判断をしようという心づもりができました。
麻疹(はしか)、おたふく風邪、風疹もしっかり抗体があるので、今後当分、流行してもびくびくしなくてよくなり、心は晴れ晴れ。
定年女子にとって、自費診療の抗体検査1万円の出費は無駄にも見えますが、この安心感と帯状疱疹対策の今後の展望を得られたすっきり感を考えたら、納得の使い道。私にとっては大正解でした。
では、失礼して「定年女子あるある(かもしれない)川柳」を。
抗体検査は私にとって、こんな存在でした。
安心を くれる贅沢 自費検査