ふらりと資料探しに出かけた近所の図書館の2階で、太極拳の教室があり、参加することにしました。
中国5000年の歴史から生まれた太極拳は、楊式陳式共に習ったことがあり、今でも中国や香港、台湾へ旅行すると、朝もやの静けさの中の公園で、老人に混じり、自分の感覚を研ぎ澄ますために太極拳から1日を始めます。大地のエネルギーをいただくのです。
人間の呼吸は、1分間に16回、1 日で約23000回すると言われています。
健やかで豊かな心と、一生ものの健康を手に入れるためには、長くゆったりとした呼吸が必要です。
長い呼吸は新陳代謝を活性化させ、ホルモンバランスも良くなります。
若々しい肌を保つことにもなり、アンチエイジング効果にもつながります。
血の巡りが良くなり、正しい気功法をすると、インナーマッスルを鍛えることにもなります。
旅行作家として、3年前に友人の記者を訪ねがてら、パンダを見るために重慶を旅しました。現地の動物園のパンダは日本と違って何匹もいて、行列もなく自由で、真っ白じゃなく、茶色のどろんこパンダもいたりして、可愛らしくも不思議でした。
成都にはもっとたくさんのパンダがいて、日本からもパンダマニアが訪れるそうです。
会食の時、記者からの紹介で、重慶から車で2 時間ほどのある寺に、「村の人が慕う不思議な仙人がいる」と勧められました。
そこはまるで桃源郷のようにうららかな場所で、寺の中でいただく精進料理が美味しいと聞き、ご紹介いただきました。
仙人らしきそのお坊さんは、もうすぐ100歳になられるらしく、健康そうで、目がキラキラして、とてもかわいらしい方でした。
私の生年月日を半紙に墨で書くと、しばらくして、「あなたは、裕福な人なので、117歳まで生きます」と。
目を丸くしている私に、「だいじょうぶ、心配ない!」と、満面の笑みで手を握ってくださいました。
ここでいう裕福な人とは、お金持ちという意味ではなく、天真爛漫のことだとガイドが通訳してくれました(先日TVで、ジャパネット高田さんも「自分の寿命は117歳」と、私と同じ歳をおっしゃっていたのが不思議でした)。
人間の体は「病気をしなければ本来120歳まで生きる」という説は、本で読んだことがあります。
死ぬ日まで畑で働いで、ピンピンコロリで大往生! なんてお年寄りも、これから増えそうですね。
帰りがけ、やはり仙人は、太極拳と気功の話をしてくれ、「気の言葉」があることを教えられました。
太極拳は、生き生きとした命の喜びを磨き、はつらつと暮らしていくための知恵である。
天は宇宙の大自然であり、慈悲深くすべてのものに与える愛を持つ。
天は公平で、えこひいきはない。良い人か悪人かは天が決める。
天に逆らうものは滅びる。良い人は自ら天が助けてくれる。
愛こそは最も大きな治療効果。
広くとらわれのない心を持ち、友を大事にする人。
困難を恐れず、勇気をふるい、努力をすること。
自分の体の能力と、生まれつきの特徴を知ること。
腹の中少し、3食ほどよく、バランスよく!(日本でいう腹八分目のことですね)
よく働き、食べ、寝て、心楽しく仕事する
感謝を知り、謙虚な人間には老いも忍び込まない。
「ネガティブな言葉を吐かない」
言葉少しに控えめに。余計なことは語るに落ちるので言わない。
人を傷つける言葉は、少ない方が災いを招かない。
相手に譲る、避ける、好きなようにさせる、相手にならない。
「同じ土俵に立たない!」
そうすれば、イライラ心配事、不愉快な悩みは消え去る。
緩やかに、委ねて、育み、許す。
博愛を強調し、天地人の大調和を目指し、互いに尊敬し合い、譲り合う。
そんな想いで太極拳をしてごらんなさい。
……と、全てありがたき言葉で話していただきました。
メモしといてよかった〜! 旅の記録です。
いつか
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