さまざまなウェルネスプログラムの中で、最もデトックスを期待できるといわれるのがアーユルヴェーダ。その起源の地インドにある世界有数のウェルネスリトリート「ヴァナ」を、トラベル&スパジャーナリストの板倉由未子さんがレポート。
今回は、「ヴァナ」での具体的なセラピーの流れをご紹介。
まず「ヴァナ」到着時に、アーユルヴェーディックドクターとのコンサルテーションがあります。ドクターは、ゲストの既往歴や最近の体調を聞き、外見の特徴、脈診などから総合的に判断し、体質を判定。それに基づいて、毎日のトリートメントや使用する素材を決定します。
こちらは、アーユルヴェーダセンターにあるトリートメントルーム。本場らしく、ニーム(木)製のベッドやオイルを入れるボウルは銅製のものが使われています。
アーユルヴェーダの治療で、だいたい最初に行われる全身トリートメント「アビヤンガ」で使われるハーブボールとスクラブの素材。10種類以上のスパイスや植物を使った温かなハーブボールが押し当てられ、その後スクラブが行われます。
トリートメントは、浴からスタート。続いて、頭頂部にオイルが塗布され、頭、首、肩をほぐすヘッドマッサージが行われます。アーユルヴェーダにおいて、ストレスやホルモンバランスを司るヘッドマッサージは重要視されています。
一人一人の体質に合った、10種類以上のスパイスをブレンドしたものを水でのばし、 全身をマッサージするスクラブ。肌の深層部の老廃物をしっかり除去してくれます。実際は、シャワールームで自ら塗布して洗い流します。
人肌に温められた体質に合うオイルで、全身をくまなくマッサージされます。
アーユルヴェーダのトリートメントが基本になりますが、一人一人の症状や要望に合わせて、チベットの伝統医療ソワリグパのときも。アーユルヴェーダから派生した伝統療法ですが、チベット伝来の薬草を使ったり、仏教のマントラが唱えられるなど、独自の治療を展開。世界的に見ても数少ない、ソワリグパの本格的なトリートメントが受けられます。
ソワリグパの全身オイルマッサージ「クニェ」。最初に頭頂、喉、ハートのチャクラに温かなオイルがしみ込んだ小さなハーブボールを押し当てられ、マントラが唱えられます。その後、トリートメントが始まります。
ほかにも鍼灸などの中国伝統医学、世界有数の自然療法を組み合わせ、心身のバランスを整え、自然治癒力の向上を目指していきます。
各所に美しい仏像があります。
Vana ヴァナ
Mussoorie Road, Dehradun 248001, India
TEL+91-135-3911111 http://www.vana.co.in/
ヴァナ・アシュラム 5泊1名INR150,000~(空港送迎、食事、コンサルテーション、トリートメント、アクティビティ、滞在着提供 税・サービス料込み)滞在は5泊以上から。アクセス/デラドゥン空港から送迎車で約60分
撮影/山口規子 取材・原文・コーディネート/板倉由未子 (トラベル&スパジャーナリスト)