デニム素材が好きな人におすすめのバッグがあります。
藍色のデニム素材のバッグに浮かび上がる色鮮やかな文様…それはこの世でひとつしかない、手描き友禅の技を使ったオリジナルのバッグなのです。
友禅染の職人である桑山さんが、次の時代に、長年培われた伝統の技を残していきたいという思いから手掛けたのが、多くの人が愛用するジーンズに日本の風物をテーマにした模様を友禅染の技法で描く「京都デニム」です。
その技法は、すでに藍で染まった布の色を抜き、そこに色とりどりを新たに染料で染め上げてゆくもの。同じ型の文様でも、異なる色合いなどで手描きで染めるため、同じものはない、唯一無二の品に仕上がります。
以前は、ジーンズなどアパレルの品をメインに製作販売していましたが、今年15周年を迎えることを機会に、バッグや雑貨などをメインにしたブランド展開に…。
「アパレルは、自分のためにお求めになる方が多かったんですが、バッグや雑貨は、サイズにとらわれないため、自分のためだけでなく、贈り物にもお求めになる方が増えました」とお店の方。
デニム素材は、老若男女問わず幅広い人たちにファンをもつ素材。
丈夫さと扱いやすさも魅力です。
京都駅から東へ、塩小路通に面したショップの窓際で、作業する若き女性の職人さんの姿に足を止め、熱心に見つめる人たちの姿が…。
大学で染色を学び、今年から職人さんとして、伝統の技を用いたポップなデザインの品々を製作しています。
「和風なデザインだけではなく、洋服にもマッチするデザインや染色表現が新鮮ですね」とお店の方。
師匠である桑山さんのもと、いっそう腕を磨く若き職人さんなのです。
店頭に並ぶ品は、その場で購入できますが、より自分好みの品を…という人は、文様や染める色を選ぶことも可能です。
「染める色で、本当に異なった印象の品になるんですよ~」と。
親しい方とお揃いのパターンで、色違いに染めるのも楽しいかもしれません。
もちろん、伝統の文様や家紋などをバッグに…というリクエストも多いそう。
「これは、お客様にご注文いただいた家紋入りのバッグの構想です。白の部分を金や銀に染めるのもいいかもしれませんね~」とお店の方。
確かに和服を着てゆく習い事のお稽古用バッグとして素敵です。
また、以前、ジーンズなどを購入した人の中には、自分のジーンズを持ち込んで、好みのデザインを染めてもらいたいという方も、今もいらっしゃるそう。
注文の品の製作期間は、2週間~。
バッグの場合は、8000円~。ジーンズの場合は、15000円~です。
伝統の技と現代のファッションセンスの融合。今、京都の伝統工芸の技は、次々に新しい品を生み出しています。
職人さんたちと相談しながら、自分好みの品が誂えられるのは、おしゃれ上級者の楽しみといえましょう。
「京都デニム」
京都市下京区小稲荷町79-3
☎075-352-1053
営業時間 9:00~19:00 無休
京都の文化・観光を伝えるブログ「ネコのミモロのJAPAN TRAVEL」